極彩色溢れる近未来型の都市国家 旅スル / シンガポール | feature
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    アジア太平洋地域において、金融、貿易、物流とさまざまな分野の中枢となる都市国家、シンガポール。東西42キロ、南北23キロと東京都23区と変わらぬわずかな国土とは対照的に、世界トップクラスのめざましい経済成長を遂げた。さらには、3棟の巨大な超高層ビルの上に広がる空中庭園でお馴染みの「マリーナ・ベイ・サンズ」や世界の屋内ガーデントップ10に選ばれた「ガーデンズ・バイ・ザ・ベイ」などを目玉に積極的に観光客を誘致して、世界有数の観光産業都市へと飛躍させた。

    シンガポールの大発展は、1819年、近代シンガポールの礎を築いたイギリス東インド会社のトーマス・スタンフォード・ラッフルズがシンガポールの地に降り立ったことから始まる。まもなくラッフルズは、シンガポールの位置が、アジア貿易の中継港として好条件な点に注目し、当時の王からシンガポールを安価で買い上げることに成功する。ヨーロッパから綿や弾薬、鉄が次々と運び込まれ、それを買い付けに集まった貿易商人とで瞬く間ににぎわいを見せるようになった。また、ラッフルズは都市構造の基礎といえる政庁や警視庁のほか、働き口となる造船所や湾港を整備し、さらに増加する移民同士の紛争をさけるため、中国人居住区やインド人居住区など各移民別に居住区を作るなど白人至上主義の時代でありながら、現地の人をベースにした都市づくりに着手した。その功績が認められ、駅名やホテル名などにその名を残し、「シンガポールの建設者」として現在でも称えられている。

    シンガポールには多くの移民が集まったが、その多くは単身の出稼ぎ男たちだった。そこで料理の不出来な彼らの胃袋を満たすために発達したのが、サッと食べられる「屋台料理」だ。中国からはチキンライス、インドからはフィッシュヘッド・カレー、マレーシアからはバクテーやラクサなど、多様な移民たちの賄い料理が集い、今やシンガポールを代表するローカルフードとなっている。

    今月は洗練された街並みと隣国諸国からさまざまな文化を融合した雑多溢れるシンガポールの魅力をお届けする。

     

     

     

    ●シンガポールへ
    シドニーからシンガポールまで直線距離にして6300キロ。時差は2時間(夏時間では3時間)で飛行機のフライト時間は約8時間30分。直行便ではシンガポール航空、カンタス航空、ジェットスター航空、ブリティッシュ・エアウェイズ、スクートが運航している(2016年8月現在)。

    ●空港からのアクセス
    チャンギ空港から市内へは、MRT、バス、タクシー、エアポートシャトルバスが一般的だ。タクシーの場合、お支払いがキャッシュのみ受け付ける場合があるので、クレジットカードでお支払いを考えている場合は予めタクシー係の人にお知らせを。

    ●SINの基本情報
    通貨はシンガポールドル。2、5、10、50、100、1000、1万の7種類の紙幣に加え、6種類の硬貨がある。ビザは14日もしくは30日間の滞在なら不要。電圧は230Vでプラグの形状は長方形の穴が3つあるBF型が一般的。水道はWHOの基準をクリアし飲料可能だ。

    ●SINの気候
    年中高温多湿。10月から3月が雨季で4月から9月は乾季となる。1~2時間ほどのスコールは年中通してあるので、常に雨具の携帯をお忘れなく。また屋内はエアコンがきつく効いていることが多く、カーディガンなど羽織るものをお勧め。

    ●SINの注意事項
    ゴミのポイ捨ては最高1000ドルの罰金。喫煙所以外での喫煙や、公共の場所で唾や痰をはいても罰金となる。またMRT内にドリアンの持ち込みや車内での飲食も厳しく取り締まられるのでご注意を。さらに麻薬の持ち込みは最高で死刑の厳罰が待っている。

     

     

    シンガポールの新たなアイコン

     

    マリーナエリアのお勧め2大スポット

     

     

    ガーデン・バイ・ザ・ベイ

     

    2012年6月にオープンしたシンガポール最大の植物園施設、ガーデン・バイ・ザ・ベイ。SF映画『アバター』を彷彿させる摩訶不思議な人口の木、スーパーツリーには、200種、16万2900本以上の熱帯植物が植えられている。
    園内への入場や散策は無料だが、アフリカ、アメリカ、アジア、ヨーロッパ、オセアニアの五大陸のあらゆる植物が集い、常に地中海の春を再現しているフラワードームと、35メートルの世界最大の屋内滝から成るクラウドフォレストへの入場は有料チケットが必要になる。
    また、この人口ガーデンの見どころは「夜」にある。毎晩7時45分と8時45分の2回、光と音楽のショーが催され、ミステリアスな神秘な世界観は一見の価値あり。
    スーパーツリーの最上階にはレストラン「スーパーツリー・バイ・インドシン」があり、上空50メートルからの絶景とアジアとヨーロッパのフュージョン料理を堪能できる贅沢な空間となっている。

     

     

     

    Combination Ticket
    Flower Dome + Cloud Forest
    Adult S$28.00
    Child S$15.00
    ※子供3~12歳、3歳未満は無料
    www.gardensbythebay.com.sg/

     

     

     

    マリーナ・ベイ・サンズ

     

    マーライオンでお馴染みのマリーナ・ベイ・エリアに斬新な設計で世界中の目をくぎ付けにした「マリーナ・ベイ・サンズ」が登場したのは、2010年のこと。2500室のホテルとカジノやショッピングモール、映画館、美術館を含んだ複合リゾート施設は今やシンガポールを代表する観光スポットのひとつとなった。地上200メートルの頂上に広がる船型の展望デッキ、サンズ・スカイパークは、高層ビルと歴史遺産な街並みの両方を一望できる絶景スポット。毎年9月末に開催されるF1第14戦シンガポールGPのコースをぐるりと見渡せるのでお勧めだ。
    またSMAPのCMのロケ地として日本人には知られているマリーナ・ベイ・サンズの名所インフィニティ・プールは、世界一高い場所にあるプールで、水面が永遠に続いて、空と一体化しているような視覚効果を取り入れており、まるで空中に浮かんでいるような感覚を味わえる。ただし、プールの利用はマリーナ・ベイ・サンズに宿泊客限定となっているのでご注意を。
    マリーナ・ベイ・サンズの館内に目を向けると、1フロアが全長400メートルという広大なショッピングモールが広がっている。ハイクラスなブランドからローカル店まで約300店舗も軒を連ね、ショッピング欲を大いにくすぐる。

     

     

    Sands Skypark Observation Deck
    Adult S$23.00 / Child S$17.00 ※子供2~12歳、2歳未満は無料
    www.marinabaysands.com/

     


     

     

    時間があったらぜひ立ち寄りたい!

     

    異国情緒漂う民族居住区

     

    シンガポールには新暦と旧暦の正月、ヒンドゥー教とイスラム教の正月と1年に4回も正月がくる。これは三大民族の華人、マレー系、インド系の文化を平等に扱い、多様な価値観が共存しているためだ。スタイリッシュな建物が次々と建設される一方で、民族色いっぱいにスパイスの香りが漂い、極彩色に彩られたエリアがひしめき合って広がっている。

     

    チャイナタウン

    連日連夜活気溢れるパゴタ・ストリートを中心としたチャイナタウンは、シンガポールの中で一番多い中華系の暮らしを垣間見えるお勧め街散策スポット。

     

    アラブ・ストリート

    MRTブギス駅から北東方面のカンポングラムというエリアが、イスラム文化の根付くアラブ人街だ。金色に輝くドームが印象的なサルタンモスクを中心に、アラブ・ストリートやハジ・レーンなどエキゾチックな模様をあしらった雑貨や香水など裏原宿のような個性溢れるショッピングスポットとなっている。

     

    リトル・インディア

    セラングーン・ロード一帯は、民族構成のうち9パーセントを占めるインド系の人々が集うリトル・インディアと呼ばれる界隈だ。ヒンドゥー教寺院、モスク、仏教寺と多様な宗教が一ヵ所に凝縮されたカオスを楽しめる。

     


     

    並んでも食べたいご当時グルメ

     

    食い倒れ美食レポート

     

     

    ジャンボ

     

    シンガポール式海鮮料理の代表作チリクラブと言えば、〝ジャンボ〟と言えるほど有名なシーフードレストラン。新鮮なスリランカクラブを茹でて、チリ、トマト、溶き卵をトロッと絡めた濃厚な逸品は一度食べたら虜になること間違いなし。蟹の殻をベンチで割り、蟹専用フォークで身を穿り出すのはひと手間だが、手を洗うフィンガーボールやエプロンもついてくるので、手が汚れることを気にせず、豪快に蟹に食らいつくのがジャンボ流。また余ったソースに揚げパンをディップするのが通な食べ方なのでぜひお勧めだ。店の外まで連日大行列ができるので予約は必須。特にクラークキーにあるリバーサイドポイント店のテラス席は夜景も楽しめるため人気がある。

     

     

    Jumbo Seafood Riverside Point
    30 Merchant Road,# 01-01/02 Riverside Point
    Tel:6532-3435
    Web:www.jumboseafood.com.sg
    営業時間:
    ランチ 12pm – 3pm
    ディナー 6pm – 12am
    ※イーストコースト店、リバーサイドポイント店、リバーウォーク店、チャンギ店、デンプシー店など全7店舗

     

     

    ナイン・ゴウブリ

     

    包子で名を馳せる本格中華料理店、ナイン・ゴウブリ。店内には安倍首相やジャッキー・チェンなど各界の著名人の写真が所狭しと飾られており、本物に愛される老舗名店の実力が伺える。1858年に創業し、伝統製法を脈々と受け継いで生まれた包子は、ジュワーと溢れる風味豊かな肉汁を美しく包み込んでいる。四川や北京などバラエティ豊かに中華メニューが盛り混まれているので、包子を中心に何品かおかずメニューを頼むのがお勧め。

     

     

    9 Gouburi
    B2-02 The Shoppes at Marina Bay Sands
    Tel:6688-7799
    Web:www.9goubuli.com
    営業時間:11am – 11pm

     

     

    シンガポールの台所

     

    ホーカーズ

     

    シンガポールの食を語るには欠かせないホーカーズ。ホーカーズとは、路上屋台のこと。外食が中心のシンガポールでは、朝食は家族で屋台、昼は同僚や同級生と、夜にまた家族で屋台に集まるという家庭も珍しくない。庶民価格でお財布にもやさしいホーカーズはまさにシンガポールの台所だ。
    中国料理、マレー料理、インド料理などあらゆる料理をホーカーズで楽しむことができるが、残念ながら必ずしもすべてのお店が美味しいというわけではない。そこで土地勘のない旅行者が失敗を避けるためのポイントがいくつか存在する。①行列のできているお店にならぶ。安くて旨いお店を探しているのは地元民も一緒なので先人の知恵を。②新聞や雑誌に取り上げられているお店を狙う。③衛生状況の表示がAランクのお店を選ぶ。このポイントを押さえたら、料理を受け取り食べるだけ。ホーカーズはテーブルが見渡す限り無数にあり、どこに座っても問題ないが、混雑時は相席になることも多いので、譲り合いの精神で美味しくいただきたい。

     

     

     

    左:チキンライス
    鶏肉を茹でて、その鶏ガラスープでご飯を炊いたシンプルな料理。あっさりとした上品で優しい味。

    右:バクテー
    骨付きポークリブをハーブとともに煮込んだスープ。長い時間をかけて煮込まれた豚肉は口の中でホロホロとくずれ、とろける食感が病みつきになる。

     

     

     

     

    左:キャロットケーキ
    大根餅を細かく切り、オムレツ風に焼き上げたもの。

    中:サテー
    甘口にマリネされたマレーシアの串焼き。

    右:チャー・クェイ・ティアオ
    きし麺のような幅広麺を魚貝類と炒めたこってり味。

     

     

    コピ
    濃く煮出したコーヒーにコンデンスミルクが入った甘いローカルコーヒー。オーダーの仕方はいろいろあるが下記の4パターンが基本となる。
    Kopi コンデンスミルク入りコーヒー
    Kopi-C 無糖練乳入りコーヒー
    Kopi-O ミルクなし、砂糖入りコーヒー
    Kopi-O-kosong ブラックコーヒー、砂糖なし、ミルクなし

     

     

     

     

    ラッフルズホテル発祥
    シンガポール・スリング
    シンガポールのシグニチャ・カクテルと言えば、シンガポール・スリング。現地のカクテルは、一般的なものより、チェリーブランデー、パイナップルジュース、ライムジュースが多く、ジンが少量で、全体にトロッと口当たりがよいのが特徴だ。ぜひ発祥の地、ラッフルズホテルで本場の味を楽しんでいただきたい。

     

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