Beach Safety この夏、ビーチを安全に楽しむために | feature
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    サマータイムも始まり、徐々に気温が上がってきたシドニーでは、ビーチに繰り出す人々も増えてきたのではないだろうか? オーストラリアといえば、青く澄んだ海と真っ白な砂浜のビーチを想像する人も多いと思うが、今回はこの美しいビーチも、時には人を死に招く、恐ろしい牙を向けることに、スポットを当ててみたい。ビーチに出かけるさい、「リップに気をつけて!」と声をかけられたことはないだろうか? オーストラリアの水難事故(洪水、サイクロン、サメによる事故を含む)の中で、一番多くの命を奪っているリップ。リップの知識、そしてその対応法をしっかり身につけて、これからのビーチシーズンを安心して過ごしていただけたら幸いだ。

     

    リップって何?

     

    Rip(リップ)とは海岸の波打ち際から沖合に向かってできる強い流れのことで、Rip Current(リップカレント)、日本語では離岸流と呼ばれている。これは岸にどんどん溜まった海水が沖へ戻ろうとするため発生する現象で、ときには1秒3メートルもの速さで沖へと引っ張られてしまう。とても強く、そして速い引きのため、オリンピック選手さえでも逆らって泳ぐことは不可能だ。リップによって亡くなってしまった人の多くは、抵抗して泳ごうとしたことが命とりとなってしまったケースが多い。

     

     

    オススメの無料アプリ
    Beach Safe App
    最寄りのビーチを瞬時に教えてくれる他、パトロールの有無、天候や気温、波の状態、さらにはビーチの施設などをわかりやすく表示。また今回ご紹介するBeach Safetyの情報も掲載されているので、ダウンロードをお勧めする。

     

     

    知ってました?

     

    下記のデータは、2004年から2016年の12年間で、リップによる水難事故の後に溺死した統計結果を示している(同項ではリップによる溺死=水難事故と表記)。

     

    [資料] Surf Life Saving Australia Coastal Safety Brief, Rip Current October 2017

     

     

     

    リップの見分け方

     

    海に入る前に、まずは砂浜から海の状態をチェックしよう。海水の色が違ったり、波が割れていない箇所があったり、ゴミが溜まっていたり、何か異変を感じたら、危険が潜んでいる可能性があることを認識しよう。

     

     

    主な兆候:
    ●深くて水面が暗い
    ●砕波が少ない部分がある
    ●さざ波の周辺が穏やか
    ●泡が多かったり、海水が変色していたり、砂を伴っている
    ●ゴミなどが一定の場所に集まっている

     

    しかし、リップはこれらの兆候やサインをすべて一度に見せることはないので、見分けるのは非常に困難なのが現状だ。わからない場合は、近くのライフセーバーやサーファーなどに海の状態を聞くことがお勧め。また、同じ場所でも潮の満ち引きで海の状態は変わるので、常に目を光らせて観察しよう。

     

     

     

    リップに流されたら・ハマったら、どうする?

     

     

     

    誤解されがちだが、リップはあなたを海面下に引っ張ることはない。溺死の主な理由は、パニックと極度の疲労によるもの。対応法を知っていることで、リップから脱出することは可能だ。

     

    1)まず落ち着く、パニックにならない。
    2)下記の対応法から自分の状況に一致したものを選び、脱出を試みる。決してリップに逆らわない。
    3)脱出できない場合は、右記からまた別の方法を選び、岸に戻るまで、落ち着いて繰り返す。

     

    ポイント
    パニックにならない、落ち着く
    手や腕を上げ、周りの注意をひく
    波に対抗して泳がない

     

     

     

    水難事故を未然に防ぐには…

     

     

    ①海水浴の安全区間を示す赤と黄色の旗の間(パトロールされているビーチ)で泳ぐ。また、お酒や薬物を摂取した状態の場合は入水を避ける

     

    ②ビーチに立てられた掲示板や標識を確認するほか、天気やサーフコンディションをチェック

     

    ③ライフガードに海のコンディションを聞く

     

    ④1人で海に入らない

     

    ⑤トラブルに見舞われたら助けを呼び、頭上で手を大きく振る

     

     

    サーフライフセービングの歴史

     

    午前6時から午後8時の間、公共の場で泳ぐことが禁じられていた1800年代後半、「こんなに美しいビーチがあるのに、入らないのはおかしいではないか!?」と、ウィリアム•ガウチャーという1人の男性が、マンリービーチで海水浴を始めた。ガウチャーは逮捕されるものの、これをきっかけに日中の海水浴を楽しむ人口が徐々に増え、次第に州政府に対する解禁運動が始まるようになった。1905年ごろになると、シドニー周辺のビーチが解禁となり、海水浴やサーフィンの人気が急速化。同時に、水難事故も増えていくようになった。初めは泳ぎを得意とする有志がレスキューを買って出ていたが、1907年には世界初となるサーフライフセービングクラブがボンダイビーチで発足。1923年には全国へと広まり、現在300以上のクラブで、17万人を超えるライフセーバーたちが日々海岸を守っている。また、1982年には、豪日交流基金が日本にライフセービングを紹介し、日本ライフセービング協会が発足している。

     

     

     

    シェーンさんは、7歳の頃からサーフライフセービング(SLS)に関わり、現在も週末や祝日は、地元でのレスキューに携わっていると伺いましたが、SLSを始めたきっかけ、そして今もなお継続されている理由をお聞かせください。

     

    7歳でニッパーズ(※)に入ったのは、ただたんに友達が入っていたからです。しかしレスキューを重ねていくうちに、もっと学びたい、もっと知りたいと思うようになりました。またメジャーレスキューに携わったさい、自分ではどうすることもできなかったシチュエーションに自分の無力を思い知らされ、さらに上を目指すようになりました。SLSはレスキューの面に加え、レースやイベントなどのスポーツの面もあり、多くのことを学べるのが特徴です。

     

    ※7歳から13歳のライフセーバーのこと。主な活動目的は、ビーチパトロールではなく、水辺に対する安全意識の向上や水に親しむこと

     

    SLSはオーストラリア最大のボランンティア団体と聞きました。自らの命を危険にさらしながら、他人の命を守ることにとても驚きを感じました。

     

    とてもユニークで、オーストラリア独特のカルチャーと言えるかもしれませんね。現在全国で17万人のサーフライフセーバーの会員がいますが、皆、メンバーシップを払い、そしてSLSの一員として活動に当たっています。あらゆる国籍、そして職業の人が集い、平等な立場で人命救助に当たったり、SLSのスポーツを楽しむ、いわば家族のようなものです。

     

    実際のところ、どれくらいの頻度でレスキューは行われているのでしょうか?

     

    オーストラリア全土で、年間1万人がライフセーバーによってレスキューされています。また5万人がケガやファーストエイドの手当てを受けていることがわかっています。

     

    リップによって命を最も落としやすいのが、15歳から39歳の男性という統計に驚きました。泳げる大人がなぜ、犠牲になってしまうのでしょうか?

     

    400万人もの人々が、人生で一度はリップにはまるという統計が出ていますが、その大半が男性であるのは、主に自身の能力の過信が挙げられます。またリップに限らず、世界的に見ても溺死の80パーセントが男性であることもわかっており、海や水に対して自信過剰であることが、最ものリスクファクターのようです。

     

    オーストラリアではよく「リップに気をつけて」など耳にしますが、実際のところどれくらいの一般人がリップを見分けることができるのでしょうか?

     

    SLSが行った調査では、実に7割もの人々がリップを見分けることができると断言していましたが、実際試してみると、3分の2もの人々が誤った認識を持っていることがわかりました。

     

    今年の9月、リップにはまっている他人の子供を助けようとした男性が自ら命を落とすという悲しい事故がありましたが、このような状況では、どう対応したらいいのでしょうか?

     

    重要なのは、とっさに行動を起こすのではなく、5秒でいいので、一度立ち止まり、「どういった危険があるか」、「自分の能力でレスキューは可能か」など、状況を確認することです。次に周囲に人がいれば、大声を出し、注意を引いてください。そして周りにボディボードやサーフボードなどの浮き具があるかを確認し、それらを溺れている人に投げたり、自分にくくりつけて助けに行くなど、自分の安全を第一に行動することです。

     

    オーストラリアのビーチでは、リップの他にクラゲによる被害も多く見られていますが、刺された場合の対応方は?

     

    クラゲの種類や、刺された幹部、刺された方の体調によって症状は違ってきますが、NSW州でよく見られるブルーボトルに刺された場合は、火傷にならない程度の熱いお湯をかけることです。近くにお湯がない場合は、アイスパックで冷やし、痛みを和らげてください。この種のクラゲは痛みを伴うものの、毒性は低いです。一方で、小さなお子様やお年寄り、アレルギーなどの持病をお持ちの方は重症化する恐れもあるので、そのさいは必ず近くのライフセーバーに相談するか、医療機関で診察を受けてください。よく、酢をかける、尿をかけるなど聞きますが、それらは効果はありません。またQLD州など、NSW州より北に生育するクラゲの中には、強い毒性のものもあるので、必ずビーチの看板を確認してください。

     

    この夏ビーチに出かけるさいは、どのようなことに気を配ればいいでしょうか?

     

    もし行きつけのビーチではないところで海水浴やフィッシングを楽しむ場合、まずリップはないか、足元は滑らないかなど、十分に確かめてください。また海面に異変がないかを観察してください。いつもと様子が違う場合は、海面下が急に深くなっていたり、リップが起きている可能性があります。パトロールされているビーチを利用するのがベストですが、そうでない場合は、ローカルのサーファーやフィッシャーマンから、そのエリアの情報を得てください。また自身の能力をしっかりと把握しておくこと、万が一のことに備えて、ある程度の緊急対策を頭に入れておくことなどをお勧めします。SLSAのウェブサイト(www.surflifesaving.com.au)やアプリなどを利用して、事前にビーチの情報収集することもお忘れずに。  

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