Cirque du Soleilのツアーショー『Koozå』 オーストラリアに上陸 | Cheers インタビュー

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シルク・ドゥ・ソレイユのツアーショー『Koozå』のシドニー公演が8月25日から11月6日の約2ヵ月間、ムーアパークのアンダー・ザ・グランド・チャペルにて開催される。「原点回帰」と表現される同ツアーショーは、アクロバティックなパフォーマンスとクラウン(道化師)が融合した伝統的なサーカスに仕上がっていると評判が高い。世界中に自分の居場所を探す旅を続けるイノセントが、王、トリックスター、すり、感じの悪い旅行者とそのしつけの悪い犬など、さまざまなコミカルなキャラクターと出会うストーリー。サンスクリット語で「宝箱」という意味を持つKoozåにインスパイアされたショーは、驚きやスリル、勇敢、熱意などで満ちた、刺激的でエキゾチックな世界観が演出されている。Koozåのシドニー上陸に先駆けて、広報として働く大木麻未さんにKoozåの見所とシルク・ドゥ・ソレイユで働く魅力をうかがった。

 

 

Koozåの世界公演はいつから始まりましたか?

2007年にKoozåの公演がスタートしました。シルク・ドゥ・ソレイユ(以下シルク)のツアーショーに関して、いつもシルク本社のあるモントリオールからツアーショーが始まります。

 

Koozåの公演1500回記念を日本で、2500回記念をオーストリアで行ったそうですが、現在何ヵ国でKoozåは公演されていますか?

シドニーは53都市、18ヵ国目を数えます。

 

日本公演でのお客さんの反応はいかがでしたか?

国によって反応はさまざまなのですが、ラテン系の方などと比較すると日本人はどちらかと言えば静かに楽しまれていたといった印象でした。スタンディングオベーションこそないものの、いつも満席が続いたという意味では日本公演は成功だったと思います。

 

前回の『Totem』シドニー公演は大盛況でしたが、シルクの原点回帰と銘打ったKoozåのコンセプトとはどのようなものなのでしょうか。

Koozåの前に作られたショー『Corteo』は、テクニカルに関して力を入れた大掛かりなショーでした。そしてCorteoの後に原点のサーカスに戻ろうという思いで生まれたのがKoozåです。テクニカルに関して言うとKoozåはとてもシンプルに、そしてアーティストの技術にもっと目を向けたショーとなっています。サーカスでよくみるトラディショナルな演目、ハイワイヤーやホイール・オブ・デスなどに世界トップレベルのアーティストをキャスティングしているのはそのためです。

 

シルクと言えばパフォーマンスの芸術性はもちろん、音楽性も評価が高いですね。

シルクの音楽は色々な地域の音楽をミックスして作るのですが、今回はインディアンのミュージック、ロックバンドのミュージックなどにインスパイアされたものとなっています。

 

麻未さんがシルクで働かれて8年目と伺いました。働き始めた動機をお聞かせください。

もともと国内外でエンターテイメントの仕事をしていました。シルクは世界的に名前が知れている会社ですのでもちろん存在は知っていましたが、特にシルクで働きたいという強い願望は初めはありませんでした。応募する機会があったので、インタビューを経て入社しました。当初は1年くらい経験できればいいかなと考えていましたが、入ってみて素敵な会社だったので気がつけば8年を迎えてしまいました。

 

勤務先はどちらでしょうか。

私の所属はツアーショーなので常に移動しながら働いています。現在はチリのサンティアゴにいますが、その前はアルゼンチンのブエノスアイレス、ウルグアイのモンテビデオ、カナダのバンクーバーでツアーを行ってきました。アーティストはもちろんテクニシャン、広報、シェフなど、それぞれの部署の人が必ずいないと成り立たないので、ツアーとともにチーム全員110人で移動しています。

 

世界規模でのマーケティングになり大変なお仕事だと思うのですが、やっていてよかったと思えることは?

私の部署は広報なのですが、サンティアゴのローカルメディアの人々とお仕事できたり、アルゼンチンの方とお仕事できたり。こういう機会はシルクのツアーショーにいないとできないことだと思います。その土地その土地へ旅行で行くことはできるけど、現地の方と仕事を通して話し合ったり、時には喧嘩したり仲直りしたり。深く関わりを持つことはなかなかできることはないので、常にありがたいと感じています。

 

コミュニケーションは基本的に英語でしょうか。

ツアー内のコミュニケーションは英語ですが、ツアー先ではそれぞれ現地の言葉をなるべく勉強するように心がけています。シルク入社時は面接から英語でしたので、英語が話せないとダメなんですが、英語に興味を持ったのは大学を卒業してからで遅い方だと思います。遅くてもやっぱり勉強してよかったと思います。

 

レジデントショーとツアーショーの違いとは?

シルクには3つのタイプのショーがあります。常設公演のレジデントショーと呼ばれるものは、東京で以前行われたショー『Zed』やラスベガスなどで9ヵ所で開催されているショーがそれに当たります。常設の場所に作り込むので、テクニカルに関していうとものすごく大きなショーができるのが特徴です。そして、今回のKoozåのように世界中をツアーするビックトップと呼ばれてるツアーショーは、テントごと世界各国へ移動するものです。3つ目のアリーナショーは、ビッグトップと同じように世界中をツアーするのですが、テントを持たず、各都市のシアターにたて込んだりするので移動スピードが速いことが特徴です。

 

福祉活動シルク・ドゥ・モンドもされていますね?

シルク・ドゥ・モンドは、ストリートキッズや孤児をテントに招待して、アーティストがボランティアでジャグリングやフラフープなど彼らが持っているスキルを教える活動で、彼らに何かきっかけを与えようというのがコンセプトです。実際にそこから興味を持ってアーティストになった子供たちもいます。日本でも自閉症や引きこもりの子供たちを招待して行ったことがあります。

 

オーストラリア公演が終わった今後の展開をお聞かせください。

ツアーはまだこれからも世界中に続きますので、次の場所へ皆で移動します。

 

海外で活躍する麻未さんから若者の読者へ。

私も実はオリンピックのボランティアがきっかけで、ワーキングホリデー制度を利用してシドニーにいました。なので最初に英語に触れたのはオーストラリアでした。何か自分できっかけを作って日本人コミュニティーから抜け出して英語に触れ、他国の文化に触れる。せっかくオーストラリアに来たんだったら、帰国するときにオーストラリアに来てよかったと思えるように、何か日本ではできないことをやった方がいいと考えていました。私は英語を一所懸命勉強しわたけではないんですけど、なんとなく喋れるようになったことがきっかけで、日本人以外の方とのコミュニケーション能力が上がりました。そして世界観が広がり海外の仕事と出会うことができました。もし英語がなかったら、シルクの面接にも行っていなかった、私にとってオーストラリアの経験がなければ今の場所はなかったと思います。持っている時間を大事に使ってほしいと思います。

 


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