Tetsuya's Restaurantで働くワーキングホリデー 高田裕生さん | Cheers インタビュー

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Tetsuya's Restaurantで働くワーキングホリデー

 

高田裕生さん

 

オーストラリアのみならず、世界的に評価が高いTetsuya's Restaurant。シドニーの一等地の広大な敷地に建つ和風家屋では、常に最先端のディッシュが提供されている。今回は名店Tetsuya's Restaurantで働くワーキングホリデー、高田裕生さんにお話を伺った。

 

 

和久田哲也氏との出会いとは?


六本木の日本料理店にて7年経験を積み、その後、京都に行き、兄の紹介で京都錦市場の一流の魚屋、丸弥太で働いていたとき、和久田シェフとお会いする機会を設けていただきました。料理人としての資質、そして人間性に強く魅力を感じました。和久田シェフのもとで学びたいという思いを告げると、シドニーのテツヤズで働かせてくれるチャンスを頂きました。海外で日本料理がとのように映っているのかにも興味がありましたので、迷うことなくすぐシドニーへ来ました。

 


新しい職場では英語の苦労はありませんでしたか?


六本木で働いていたとき、バーなどで外国人と話す機会が多かったので、英語はそれなりにできたつもりでいたのですが、キッチンの専門用語がわからず初めは戸惑いました。しかし、まわりのスタッフがフォローしてくれてすぐにスムースに働くことができるようになりました。現在ビアンドという肉のポジションで働いていますが、周りのサポートのおかげで、いまは日本にいた頃とおなじくらいのパフォーマンスを発揮できていると思います。

 


オーストラリアと日本の職場の違いはありますか?


日本で板場と言えば割と閉鎖的な印象ですが、オーストラリアでは、お互いに励ましあったり、コミュニケーションをよく取ったりしていたりキッチンがとにかく綺麗でした。キッチンに限らず冷蔵庫まで1日2回掃除をします。日本では、経験したことがなかったです。

 


和久田哲也氏のどのような部分に惹かれましたか?


和久田シェフは周りをとてもよく見れていて、誰に対してもすごく親身に話してくれます。初対面の僕に対しても肩をポンと叩いて、すごい親身に話してくださり、緊張を和らげていただきました。素材本来の旨みを活かした料理の技術はいまさら説明するまでもないですが、今まであったシェフの中で、最も人間性と技術を兼ねそろえた印象を受けました。彼のもとで働くヘッドシェフのケビンは20代半ばから、現在のポジションまで上り詰めていますが、ケビンもとても気さくな性格で、しっかり和久田シェフの影響を受けているんだと感じます。

 


休日は何をされていますか?


休みの日には食べ歩きをして、どういった料理がオーストラリアで好まれるのか研究しています。先日もRaita Noda Chef's Kitchenに行ったばかりです。シドニーで日本の割烹に一番近いお店だと感じました。Bar H Diningもオススメです。あとは、世界的に有名なレストランの料理を見て、オリジナリティを学んだり、オーストラリア独自の食材を買ってきて料理したりしています。和久田シェフのシグニチャーディッシュでもありますが、オーシャントラウトの生のようで生ではない食感。断面の美しさ、タスマニア産オーシャントラウトが持つ本来の甘味、昆布との相性には衝撃を受けました。

 


そもそも料理人を目指したきっかけを教えてください。


岐阜県で30年『たか田八祥』という老舗を営む父の背中を見て育ちました。いままで一度も「ついでほしい」とか「料理人になれ」と言われたことはありませんでしたが、自然と自ら料理の世界に入りました。高校卒業後、辻調理師専門学校へ進学しました。兄も京都の三ツ星レストラン『未在』で働いているので、料理人一家ですね。父は常々「嫌いなことをやっていても成長しないし、続かないので意味がない。好きなことをやりなさい」と言ってくれていました。

 


海外で働くことのメリットとは?


日本人にはない、独特な感性を持った多国籍なシェフからクリエイティブな料理を学ぶことできることが大きなメリットだと思います。特にキッチンでは日本人がひとりなので、彼らに混ざって間近で働くことができる環境がとても貴重で嬉しいです。ここで学んだことを、いつか指導する立場になったときに教えていきたいです。

 


将来の夢をお聞かせください。


まず外国人が持っている日本料理の認識を変えていきたいです。日本料理とは本来、先付で始まり、お凌ぎ、お造り、お椀とコースのように楽しむものなのですが、海外で日本料理と言えば、てんぷら、照り焼き、寿司、刺身といったイメージを持っている人が大半です。最近キッチンでぬかを作り始めたのですが、まわりのシェフやフロアの人間もとても興味深々になってくれていて、こういう感覚って日本人としてとても嬉しくて。本来の日本料理をもっと色々な方に興味を持ってほしいです。ですので、これから海外で料理人として新しい挑戦をしたいと思っている方には、ぜひ協力したいと思っています。そうすることで日本人の料理人が世界で活躍する場所を広げていくことができますので。 将来は東京で自分のお店を出すことが夢です。そこをベースにオーストラリアで出会った仲間との関係を深めていって、世界中で働く仲間のお店とコラボレーションをしたりできたらいいですね。実は父は2年前のユネスコの和食の世界遺産認定記念式典のさい、フランス外務省と日仏協会に招聘されて、フランス外務省内の宮殿で行なった日本料理イベントで料理を振る舞ったのですが、父のように世界的に活躍できるシェフになりたいです。

 

 

 

Tetsuya's Restaurant

529 Kent St, Sydney   Tel:(02) 9267 2900   Web:tetsuyas.com


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