マネーの虎でおなじみ マネーの虎でおなじみ LUFTホールディングスの代表取締役 南原 竜樹インタビュー | Cheers インタビュー
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    2001年に日本テレビで放送されたリアリティ番組『マネーの虎』で〝冷徹の虎〟との異名を持っていた南原竜樹氏。彼が出資するレストランのひとつ『Tokyo Laundry(以下:東京ランドリー)』が、サーキュラキーに登場したことはすでにご存じであろうか。今回弊誌では新たなビジネス展開を見据えて来豪した南原氏にインタビューを敢行。波乱万丈な生きざまを振り返りながら、南原氏のビジネス感覚を学ぶ。

     

    現在、LUFTホールディングスにはどのような業種がありますか?

     

    国内外のレストラン関係などのフードビジネス、レンタカーを中心にしたオートビジネス、4年前に創業したパブリッシングビジネス、これはEコマースを意識したものですね。最後がメディカル・ビジネスのアウトソーシングの4つの業態に分かれています。そのほか、旅館や時計の輸入業、フィットネスジムの運営なども行っています。ライザップはもともとうちに通っていたお客さんだったんですよ。

     

    東京ランドリーはどのようにしてスタートしたのでしょうか。

     

    東京ランドリーを取り仕切っている柴田と私には共通の知り合いがいて、名古屋の焼鳥屋で3人で顔合わせをしました。フードビジネスはまだ3年目なのですが、お陰様で銀座に持っている2ッ星のフレンチレストラン「DOMINIQUE BOUCHET TOKYO」や白金の「すし龍尚(しょうりゅう)」などが売上を伸ばしていて、飲食部門が株式公開して上場する流れのなかで、東京ランドリーにもLUFTホールディングスから出資して一緒にビジネスを展開しようと話をしました。

     

    東京ランドリーのメニューは、何か他の日本食レストランと違って興味深いですね。

     

    メルボルンの『NOBU』やシドニーの『SOKYO』、ドゥバイの『TOKO』などで腕を磨いたシェフに立ってもらっています。メニュー全般をミシュラン獲得フレンチシェフの四方田氏にも監修してもらい、独創性に富んだフードを考案しています。

     

    オーストラリアでのフードビジネスはどうですか?

     

    実際には東京ランドリーだけを見ているわけではなくて、メルボルンにも『JIRO』という寿司屋を構えています。これからも日本から技術やブランドなどを持ち込むなど、ジョイントベンチャーでもうひとつ何か大規模で面白い取り組みを考えています。

     

    大学生のときに起業されたと伺いました。そのきっかけは?

     

    単純に海外旅行に行ったら、車が日本での販売価格よりも安かったから、車のパーツや車体の並行輸入の商売を始めました。『好きこそ物の上手なれ』と言いますが、自分が好きなことは他人よりも理解度が高くなるものです。魚好きは魚の名前をすぐ覚える。車好きは車の細かいパーツ名をすぐに覚える。変な話、生まれたときから覚えているかのようにね。車のことを好きじゃない社員が入ってきて勉強させたって大して覚えられないでしょ。車に関して僕は有利なところがあって上手いタイミングで商売することができました。大学は中退して、輸入業に集中してましたよ。

     

    高級欧州車の並行輸入に関してノウハウは持っていたのでしょうか?

     

    ルールが結構ややこしくて最初はハマりました。ベンツのヘッドライトがひとつ8万円したり、車検代が高かったりと、最初の3台は失敗しました。そこから盛り返して、バブルと高度成長期にうまく乗り、26歳には今の日本円の価値観で言えば6000万円くらいの月収を出していました。仕入れ値に100万円程度乗せて売るわけですが、船が着く前に全部売れていたような状態でした。2週間日本、2週間海外という生活を繰り返して月に30台以上は輸入していましたね。

     

    その後、2001年にはアルファロメオの代理店であったチェッカーモータースを買収したり、2003年にはイギリスの老舗自動車メーカー、ロータス、MGローバーの輸入権も獲得し、年商は100億円を超えています。そんな矢先、家に帰ると国税局が自分の部屋で待っていたというエピソードを伺いました。

     

    税金を払ってなかったのでお金の流れをみて怪しまれたようです。納税に関して学校でも習っていなかったので単純に知らなかったんですね。

     

    FBIに追われたこともあったようですが。

     

    オーストラリアの司法制度はよくわかりませんが、日本ではちょっとした泥棒を捕まえるのでも、延べ捜査人数6000人という数字を見ることがあります。60人が100日間調べて、間違いないと思って逮捕するという意味ですね。そのときは99・9パーセントが起訴されて、99・9パーセントが有罪判決を受けるわけです。経費的に考えるとものすごくコストがかかります。アメリカ人は賢いですから、例えばちょっと顔をみて怪しいと思ったらまず逮捕する。アメリカでは起訴する確率はせいぜい50パーセントで、調べてみて何もなければ帰らせるんです。とても経済的な方法ですね。
    僕はサンディエゴの銀行でお金を成長させて、スイス銀行など世界中の銀行に送金していました。マイアミにもしょっちゅう行き、20代で大きなクルーザーを買ってそこに住んだりして、マイアミバイスみたいな生活を送っていました。テスタロッサに乗っていたら麻薬の売人だと思われてしまったみたいです。メキシコにもよく出入りしていましたので。運よくFBIとは入れ違いで飛行機で出国していたんですが、FBIに銀行が差し押さえられていることを、後に弁護士から聞いて知りました。1億5000万円くらいのお金が1ヵ月ほど凍結されていて、肝を冷やしたというか、心臓が縮む思いでしたね。

     

    その後、ローバーの倒産がきっかけで業績が傾き、巨額の負債を抱えたと伺いました。

     

    ローバーの看板を掲げて商売をしていたのですが、うどん屋で言えば、うどんの麺が仕入れられなくなった状態になったというか。売るものがてんぷらとご飯だけになってしまいました。提携先のローバーが潰れて大幅な減損処理を余儀なくされ、20億円の特別損失を出したことで、当然銀行がお金を貸してくれなくなりました。潰れた会社の車の在庫価値は瞬く間に下がり、かつ緊急性も生じていましたので、バナナの叩き売りではないですが、在庫を安値で手放していきました。純資産45億あったうちの特損20億円で、残りの25億を返済に回していき、それでも足りないので売れるものはなんでも売って、日本各地にあったショールームも売り渡しました。最後は机やイスまで手放しました。運よく返し切ることができましたが、気が付いたら手持ちが50円になっていました。

     

    この頃にホームレスになったのでしょうか?

     

    六本木ヒルズの敷地内にある公園のベンチで寝ようとしたら、ここは私有地だから出ていってくれと守衛に追い出されたことがありました。しょうがないから六本木ヒルズ前の坂道を麻布十番方面に下ったところにあるバス停のベンチで寝たりしていました。人間は極限まで落ちると坂道すら上れなくなるものですね。

     

    その後、どのように復活を遂げたのですか?

     

    そこから人生の再スタートを考えたのです。ものすごく疲れたし、走り続けたから少し休憩させてほしいという気持ちが心を支配していました。できれば経営のように頭をフル回転させる仕事ではなく、バスの運転手とかタクシーの運転手とか、そういう労働をして毎日暮らしていきたいと考えていました。しかしバスには年齢制限があったり、どうせタクシーをやるならニューヨークでやりたいという思いがあり調べたら結構難しかったり。そこで、もう一度起業することを決意しました。今度は車以外のビジネスも何でもやってみようという思いでいろんな仕事にチャレンジして、いくつも起業と買収を繰り返しました。

     

    人材派遣、M&Aの仲介、不動産販売などをされていたそうですが、どういった経緯からでしょうか。

     

    単純に資金がないから、在庫を抱えず、また資本金がいらない仲介業を起業するしかなかったんです。銀行にも信用がありませんでしたので。

     

    現在は再び年商100億円を超えるほどの復活を遂げられています。今振り返ってどん底に落ちることは必要だったと思いますか?

     

    まったく必要ないですね。確かに落ちれば強くなることはできますが、わざわざ極端に私のようなところまで落ちる必要はない。輸入車業界では社員が数百人いて、テレビなどのお陰もあり知名度もあった状態からいきなり乞食ですから。金もそうですが、一緒に働いていた人を失うことが一番辛かったですね。ここまでくると復活はめちゃめちゃ難しい。こんなものは奇跡としか言いようがありません。私の友人も一度パンクしたヤツはもう連絡が取れない行方知れず者ばかりですから。

     

    体を鍛えてらっしゃるようですが。

     

    フィットネスのビジネスを起業するときに、まず自分を実験台にしました。現場主義がモットーですので。現在も体脂肪率は一桁をキープしています。おかげで健康診断でもいまだにひっかからないですね。やっぱり経営者は体力勝負のところがありますので、健康はビジネスを成功させるひとつのポイントだと思います。会社も休んだことがありません。これから急遽ニュージーランドに行くことになったのですが、その後、東京に戻ったら一度会社に寄り、すぐに札幌に行くスケジュールで動いています。体力がないとこなせないですよね。成田に着いたらまず1日会社を休む人とは、ここで歴然の差がつくものです。家で寝る代わりに飛行機の中で寝たわけだからそれ以上休む必要がありませんので。

     

    東京オリンピックや少子化高齢化問題を抱える今の日本を外から見て何を感じますか?

     

    日本は政治家がね…。バブル時に国土法を作って日本の地価相続を下げたら、アメリカ人が儲かって、銀行も叩き売られました。その後、アメリカ人に買われたものをまた高く買い戻して。ホリエモンの株式の自己総額を何兆円も落として世界で戦えなくしたり。日本の国力を上げようという概念で仕事している政治家が少ないように思います。一方でマレーシアのマハティール・ビン・モハマド首相の経済政策はすごいですね。首都クアラルンプールの50キロくらい先にいきなり国会議事堂を造って町を造って大学を造って。2020年を見据えて国のために良いと判断したことは押し切る。多方面で国益を常に考えて動いています。日本がいま直面している問題は少子化です。日本には老人パスはあっても子供パスがない。給食費なんて本来無料化にするのが当たり前だと思うんです。大学も経済的な理由で入学できない子供たちがいます。一方で外国人に生活保護を出している矛盾。そういう部分の政策を変えていかないといけないように感じます。

     

    南原さん自身は国政参加を考えたことはありますか?

     

    いまの年齢から国政に入っても何もできないで終わると思いますが、トヨタの社長やカルロス・ゴーンみたいなのが総理になったら日本の国力は間違いなく上がります。彼らが部下を100人引き連れて国会を占拠したら、ものすごい良い国になりますね。アメリカ人は財産がある人間が政治家をやるから給料はいらないとか圧力に屈しずに政治ができますが、いまの日本の政治家はポケットに入れることばかり考えているように感じますよ。

     

    日本とオーストラリアをビジネスの観点から比較したらどうでしょうか。

     

    日本の18年後、車の免許を取る人は今の何倍か考えたことありますか? 半分ですね。じゃあ車を買う人はいまの半分ということを想定しておかないといけません。少子化の日本でいまビジネスをするのであればライザップみたいな、今までなかったカテゴリーをやるか、もしくは海外に足を伸ばせる商売がいいでしょう。18年後に人口が半分になる国でどの業態をそんなに伸ばせるのかをよく考えてみてください。いまインバウンドで旅館は一見伸びているように見えますが、昔は1部屋に4人は来ていましたが、今は一部屋にひとりかせいぜい2人。客単価が下がってるし、かつ部屋の稼働率も下がっています。同じ満室でも意味が違うわけです。一方でオーストラリアを見渡せば、家族連れがいっぱい歩いてるし、街を歩いてても若者ばっかり。将来彼らが車を購入するという風に考えると、こういう場所で商売した方が良いと思います。人口の増加は、出産、子育てに対して国から手厚いサポートを受けることができる仕組みが後押ししていると思います。そして子供を産む妊婦さんを老人と同じように扱うべきです。日本は老人だけに座らせて、何もかも妊婦さんに厳しいと思いませんか? ベビーカーも邪魔にされてしまいます。オーストラリアは妊婦さん専用駐車場もあるじゃないですか。少子化をなんとかするのであれば、オーストラリアを参考にしたらいいと思います。いっそのこと日本を移民国家にしてしまってもいいのではないでしょうか。まあここは英語圏だから移民国家が成り立ってるんですが。

     

    今後について

     

    もっとオーストラリアとピンポンができるような仕事を作っていきたいですね。日本でもオーストラリアでも両方で働けるようなビジネススタイルが作れればと動いています。そこでいまオーストラリアと日本を繋ぐ切り込み隊長を募っているわけです。まずは寿司学校で仕事を覚えてもらい、学校の空いている時間は焼鳥屋でバイトをさせます。仕上がってきたらオーストラリアに来てもらいます。そういった道筋を作りたいですね。彼らをまた日本に戻したり、他の国に行かせたりすれば色んな可能性に繋がりますので。

     

    オーストラリアの日系レストランでも人材が一番不足しているのでマッチングしそうですね。南原さんがビジネスをする上でもっとも大切にしているモットーは?

     

    色んな大切さがあります。例えば信用を得ることも大切ですが、ビジネスにおいて重要なファクターはタイミングだと思います。10年前のオーストラリアでは流行らなかったものが今やったら流行る。アマゾンは実はインターネットで本を売る会社としては後発の会社で、それ以前に同じサービスを提供している会社がいくつかありました。しかしその当時はインターネットを使うユーザーが少なかった。ホームページを作るのに何千万円もかかる時代でしたので、いくらアイデアが良くても売れないんですね。早すぎても遅すぎてもダメ。そういった意味でアマゾンは携帯で何でも買える時代というタイミングで発信したことで成功したわけです。2000年頃、ほとんどのオージーはまだ生の魚を食べてないし、お箸も使えなかったですね。その頃から比べて人口構成もガラリと変わりました。シドニーやメルボルンには髪の毛が黒い方が多数。箸が使える人が8割。そういったタイミングに合わせてビジネスを検討するのがいいのではないでしょうか。いまの日本だと皆すごく肉を食べるんですよ。牛肉の輸入量が去年から2割上がっている状態です。そりゃあ輸入規制するのも頷けます。国民全体がタンパク質をたくさん摂取して炭水化物を落としてより筋肉質な体質になりたいと考えているから。そういうタイミングにステーキ屋をやってみるとかね。最近ではスペインバルまで肉バルって書くほど、肉に需要がありますね。

     

    これから起業する人にアドバイスをお願いします。

     

    起業自体は意外と難しくありません。しかし大成功させるとなると思っている以上に難しいです。タイミングや人材を揃えても、所詮は自分次第。自分が優秀じゃないといけない。企画力や技術など、長所進展で起業してみてください。ワーキングホリデーで将来を悩んでいる方がもしいれば、みんなウチに来て、日本と世界のブリッジになってください。そのうえで起業したかったらいくらでもさせますので。

     

     

     

    南原 竜樹

    1960年5月29日生まれ
    日本の実業家。
    愛知工業大学中退後、1988年2月に自動車輸入販売の株式会社オートトレーディングルフトジャパン設立。テレビ番組『マネーの虎』に出演。MGローバーの破綻の影響で同社倒産。その後、LUFTホールディングスの代表取締役を務めるほか、株式会社ルフト・メディカルケア取締役、株式会社ルフト・トラベルレンタカー代表取締役会長、株式会社LOTUS取締役、株式会社LUFTメディアコミュニケーション取締役会長、株式会社大勝物産代表取締役会長を兼務する。

     

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