Sydney's Best Barista 佐々 昌二 | Cheers インタビュー
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    毎月15日の弊紙配達のさい、配達車から刷りたてのチアーズを片手にフラッと立ち寄るカフェ、Single Origin Roasters(以下Single Origin)。そこで働く陽気なお兄さんに一冊を手渡すと、引き換えに注いでくれる一杯のエスプレッソは、締め切り明けで寝ぼけた体をシャキっと起こしてくれる。そんな彼、佐々昌二さんに今年、シドニー最大手の新聞社モーニングヘラルドが、"シドニーズ・ベストバリスタ"の称号を与えた。受賞後でいつもより忙しさが増す店内、しかしそこにはいつもと変わらない陽気なお兄さんが、今日も辛口トークで常連を笑わせていた。

     

    Single Origin Roastersに来たら、

    一杯目はいつも飲んでいる好みのコーヒーをオーダーしてほしい」


    まずはシドニーズ・ベストバリスタ受賞おめでとうございます。6月18日にアレキサンドリアのSonoma Bakery CafeGOOD CAFE GUIDE※の表彰式が行われましたが、ご自身が選ばれると予想されましたか?

     

    モーニングヘラルド紙のクルーがお店へ来てビデオクリップを撮ったり、今年に限りショップ宛てとは別に、僕個人にも招待状が届いたりと、なんとなくそうなのかなと思わせる出来事が続いたので予感はしていました。昨年は知り合いが優勝、僕が5位だったので今年は獲りたいと思っていたら、選ばれたのでとても嬉しかったです。

    ※年に一度、ローカル紙モーニングヘラルドから発行されるシドニーのカフェガイド。カップの数でお店のランクを掲載する(最大3カップ)ほか、その年のもっとも優秀なカフェやニューカフェ、コーヒー、バリスタなどのアワードを発表する。

      

    どうして選ばれたと思いますか?

     

    日本人がコーヒーを作っているからじゃないでしょうか。キャラクターが強いから。僕ら日本人はオージーから見ると当たり前ですが外国人で、そんな奴がローカルに混じって頑張っているから余計に目に留まるのかもしれないですね。外国人という立場は決してネガティブに映るだけじゃないんです。

     

    ショージさんのバリスタの道は日本から続いてきたものなのですか?

     

    日本では普通の若者でした。大学も籍を置いただけで全然行っていなかったし。その後社会人になっても、コーヒーとはまったく縁のない仕事をしていました。飲んだコーヒーといえば、いつも自動販売機の缶コーヒーばっかりで。初めてエスプレッソを口にしたのもシドニーに来てからですね。

     

    なるほど、ではオーストラリアでコーヒーに出会ったんですね。どうしてまたオーストラリアだったんですか?

     

    22歳に語学留学のため来豪してから語学学校に通い、ファームステイをして…。そしてシドニーに帰ってきたら貯めたお金が底を尽きました。よくある話ですよね。そろそろ働かないとけないと思い立ち、当初の目的が英語だったので、必死にローカルの仕事を探して。何十回も電話をかけレジュメを送りましたが、まったく相手にされなくて…。この国では自分が外国人なんだということを改めて痛感しましたが、やっとの思いでボンダイのカフェGustoで皿洗いの仕事にこぎつけることができたんです。

     

    そのカフェがバリスタ人生の始まりだったわけですね。慣れるまで英語で苦労しましたか?

     

    英語はこの頃の環境で伸びたはずです。カフェの職場ではもちろん、家でもまったくといっていいほど日本語を喋る機会がなかったので、英語環境にどっぷり浸かった生活を送っていました。苦労といえば苦労ですが、毎日が発見の連続でした。

     

    ちなみに英語の勉強法でお勧めはありますか?

     

    自分は参考書などを読んで勉強をしない代わりにラジオを聴いていました。知らない単語が出てくると必ずメモしました。そうして一度聴いた単語が翌日にお客さんとの会話やバス、電車などの人の会話の中で聴こえると、そのときにやっと自分の知識・言葉になると思うんです。頭にこびりつく感覚に近いというか。そうやって一単語ずつ、小さい目標の積み重ねで覚えていきました。そして、もっと喋りたいという気持ちがオーナーに伝わったのか、「ショージもフロアでやってみないか」と誘ってもらえ、皿洗いの仕事からフロアでの接客業に移り、そこからコーヒーを淹れることも少しずつ覚えました。

     

    バリスタのショージが産声を上げたわけですね。

     

    そのカフェでコーヒーを作る楽しさを学び、その2年半後にニュータウンのCampos Coffeeに移りました。その頃は僕の知る限りでCampos CoffeeSingle OriginToby's Estateくらいしかいいカフェはなかったので、その頃から勢いのあったCampos Coffeeに飛び込みで行きました。タイミングがよかったからか、ただ単に人手不足だったのか、何しろ雇ってもらえ、そこで1年間本格的にコーヒーメーカーとしての経験を積むことができたんです。

     

    Campos Coffee の経験を経て、2007年にSingle Originで働き始めます。今年も3カップを受賞したSingle Originですが、その魅力は何だったのでしょうか。

     

    働く環境のよさが他のカフェと大きく違うところだと思います。ここには日本人が3人いますが、みな楽しく働いていますよ。ひとりは皿洗いがメインで時々ウェイトレス、もうひとりは工場で焙煎を勉強しています。

     

    ショージさんがSingle Originのバリスタとして働くうえで、何かポリシーはありますか?

     

    コーヒーメーカーであれば皆そうだと思うのですが、自分がお客の立場になってみて、美味しくなさそうなコーヒーができてしまったら、たとえどんなに混んで忙しかったとしても、必ず新しいものを作り直すようにしています。常にベストのコーヒーをお客さんには楽しんでもらいたいと思うからです。それと、バリスタというタイトルはまだ自分にはなじみが薄いですね。何だかとてもプロフェッショナルな響きで好きじゃないんです。僕はただのコーヒーメーカーです。

     

    201011月にSingle Originの隣にオープンしたカフェ、Side Showはどういうコンセプトなんでしょうか?

     

    Side ShowSingle Originに来ていただくお客さんのテイクアウェイコーヒーの待ち時間を短縮するため、そしてエスプレッソ以外のコーヒー技術を提供する目的で始めました。Side Showができるまでは、テイクアウェイの待ち時間が20分~25分くらいかかっていて、諦めて帰ってしまうお客さんが大勢いたんです。テイクアウェイのスピードを上げて、もっとたくさんのお客さんにSingle Originのコーヒーを楽しんでもらいたい。そして視的にも楽しめるサイフォンコーヒーやプアオーバーなどをSide Showで提供したくて作りました。その頃すでにメルボルンなどではサイフォンをやっているカフェはありましたが、シドニーではまだ出しているカフェがなかったので。

     

    なるほど。サイフォンコーヒーというと、日本のイメージが強いですが。

     

    そうですね、日本だとハリオグラスさんが京セラさんと組んでブランディングしているイメージが強いですね。日本ではサイフォンの世界大会も盛んに行われていて、オーストラリアのサイフォンのコンペの優勝者が毎年日本へ挑戦しに行っています。日本人はサイフォンの分野において、コーヒーの技術においても実はとてもレベルが高いんですよ。

     

    なるほど。ではSingle Originがショージさんにかける期待も大きいわけですね。そう言えば、その昔はこのカフェ内で焙煎をしていたと記憶しているんですが。

     

    確かにそうでした。徐々に多くのお客さんが来てくれるようになり、ホールセールも伸び、それに応じてコーヒー豆の焙煎をするスペースやスピードが重要になってきたので、焙煎工場を別に移すことになったんです。

     

    1日どのくらいのコーヒーが出るのでしょうか。

     

    8001000杯くらいでしょうかね。ただコーヒーを淹れるとき普通のコーヒーマシーンはハンドルから2つスパウトが出ていて2杯作ることができるのですが、Single Originの場合はその2つのスパウトを切断していて、一杯しか作れないように工夫してあります。その方が確実に、深く美味しいコーヒーが提供できるからです。そのおかげで作業は通常よりもかかってしまいますが…。

     

    今後オーストラリアのコーヒーシーンはどのように変化していくと思いますか?

     

    シドニーやメルボルンを中心に、サイフォンコーヒーやフィルターコーヒーなど、豆の風味をもっとリアルに味わうブラックコーヒーが支持されていくようになるんではないでしょうか。自家焙煎をするカフェも増えると思います。むしろ増えてほしいですね。そうなることで生豆の需要が増え、それに応じてコーヒーファームの収入も増えて生豆のクオリティが向上し、結果的に市場のコーヒーのレベルを底上げすると思うんです。






    今回シドニーでNo.1のバリスタという称号を手に入れたわけですが、今後の展望を聞かせてください。

     

    個人的には今回の賞は頂いたものという印象が強いので、これからはフィルター系の大規模なコンペティションなどに自分から参加して、タイトルを取りに行きたいですね。

     

    それは楽しみですね。将来的にはご自身のお店を持ちたいとローカル紙のインタビューで答えていたようですが。

     

    いつかはそんな日が来ればいいなと思います。Single Originのプロジェクトがいくつか立ち上がっていて、まだ具体的には公表していないのですが、ホールセールの増加などに伴なった焙煎工場の移転をきっかけに、コーヒースクールや店舗展開などを模索しています。

     

    サリーヒルズではなくても各地のカフェでSingle Originの味を楽しめる。そしてこれからはSingle Originの技術を習うことができるわけですね。

     

    現在Single Originの豆を使ってくれているカフェはシティ以外でも、ダブルベイのBar IndigoやワトソンズベイのCafe at Dunbar House、ブロンテのThree Blue Ducks、クロヌラのGrindなどがあります。ノースではモナベールのArm ChairやパームビーチのThe Boathouse、キャッスルヒルのThe Baronなどもお勧めです。SonomaCentral Baking Depotのベーカリー系にも卸しています。今後はホールセール以外に技術の提供も考えていきたいですね。

     

    その他最近気になっている場所はありますか?

     

    今後マリックビルが第二のパディントンになると言われているようですが、そのサバーブでいうと、個人的にも飲みに行くCoffee Alchemyが美味しいコーヒーを出していますね。2年連続のベストコーヒーに選ばれたことも納得できる味です。ノースであればクローズネストのBean Drinkingがお勧め。ここも自家焙煎で、サイフォンやペーパーフィルターなどが楽しめます。Good Cafe Guide 2012の2~3カップのお店をフォローしていけば、楽しくカフェ巡りができるんではないでしょうか。

     

    日本人のお客さんがお店に来たら、どのように楽しんでいってほしいですか?

     

    まずはいつも他のカフェで飲んでいるように、飲み慣れた好みのコーヒーをオーダーしてほしいですね。そうして比較することで風味の違いをきっとわかってもらえると思います。それから世界各国の豆の風味を、各地に旅行をするような気分で楽しんでもらえればと思います。

     

    日本人のこれから活躍する若者にアドバイスをお願いいたします。

     

    自分のやりたいこと、初めから高望みせずに小さいことでもいいから目標を見つけて、ひとつ一つ達成して積み重ねていくしかないと思います。英語を勉強している方は、初めこそ違和感があるかもしれませんが、日本人同士でも英語で話し合うのがいいと思います。分からないときだけ日本語で補足するようにして。そのときは恥ずかしいかもしれないけど、3年後にはきっと全然違う結果が待っているんじゃないでしょうか。コーヒーメイキングもそうでしたが、ひとつ一つの積み重ねが、確実に成長する唯一の道なんじゃないかなと思います。

     

     

    Single Origin Roasters


    60 Reservoir St., Surry Hills

    Mon- Fri 6:30-16:00

    Tel:(02)9211 0665

    Web:www.singleoriginroasters.com.au

     

     

    Side Show


    58 Reservoir St., Surry Hills

    Mon- Fri 7:00-14:30

    Tel:(02)9211 0665

    Web:www.singleoriginroasters.com.au



     

     

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