DOMA -ビールで味わうチェコ料理の伝統 | Cheap Eats Great Taste

DOMA

ヨーロッパ料理といえばフレンチやイタリアンがすぐ頭に浮かぶが、あの広い大陸をその2つだけで括るというのは不可能なこと。趣向を変えて向かったのは日本人にとって馴染みのないチェコ料理店。夜にはまだ肌寒い中でボヘミアン・カフェ、DOMAのオープンテラスにはたくさんの人が集いチェコ料理を楽しんでいた。

 

ボヘミアンを冠に頂いている理由、それはチェコを含む地域が過去にボヘミアと呼ばれていたから。中世から優れた学問家、芸術家を輩出していたこの地域の特色をもとにして、芸術家志向の人々を表すボヘミアンという言葉ができたという。ボヘミアンの中のボヘミアンである隊長が、地元チェコ出身の美しいウェイトレスからチェコ料理の特徴を聞きつつ、本日のベストメニューをリストアップしてくれた。
Prosciutto e Melone Marinated Hermelin

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Prosciutto e Melone($22.50)

ジャガイモを使用したパンケーキはチェコの家庭料理を代表するおふくろの味とも言えるもので、チェコでは“ブランボラーク”と呼ばれている。それぞれの家庭によってのレシピがあるというが、基本的にはシンプルな材料で揚げるだけの素朴なもの。ここのブランボラークの魅力はなんといっても、中にブルーチーズがたっぷりと贅沢に入っていること。サクサクとポテトの衣が割れると、中からとろけるブルーチーズが飛び出してくる。このコンビネーションが口の中で絶妙に広がる。舌の肥えた隊員たちはブルーチーズに抵抗などあろうはずもなく、一品目から大絶賛。隊長が「この臭みが逆にいいんだよねぇ」と一言述べると、皆が口々に「このぐらいなんてことない、くさやのほうがずっと臭い」、「西日本人からしたら納豆の臭いはたまらん」、「いや、近畿の鮒寿司にはかなわんね」などと続き、なぜか“全国臭いもの自慢”に発展する事態に。食べ歩き隊名物、“脱線トーク”は大いに盛り上がり、なにはともあれ一品目からオススメ入りが決定した。

 

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Marinated Hermelin($9.80)

葉菜の緑と香辛料の赤で彩られた鮮やかなディッシュはMarinated Hermelin($9.80)。真ん中にどかっと居座る黄色い食材はチェコ人の大好きなポテトかな? などと思いながら、よく見てみるとそれはなんと丸ごと置かれた大きなカマンベールチーズ。色々なマリネがあるけれど、これはチーズそのもののマリネということである。上質のオリーブオイルを使って、3~4日ほど漬けられているというカマンベールチーズは、上品な香りとあっさりとした爽やかな味を楽しませてくれる。ただ直前に極上の癖をもつブルーチーズを堪能したばかりとあって、隊員たちの反応もまたあっさり目といった感じ。タイミングの不幸さもあってか、残念ながらオススメの声まではいただけなかった。


Beef “Beer”Goulash Smoked Loin of Pork

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Beef “Beer”Goulash($17.50)

チェコ流シチュー、Beef “Beer”Goulash($17.50)が登場した。グーラシュはチェコの他、ドイツ、オーストリアなど中央ヨーロッパで広く食され、起源はハンガリーの釜煮料理にあるといわれている。ビールを使って煮込まれた牛肉は非常にやわらかく、その香りとともに舌の上でとろけていく。かすかに残る辛さと甘みがさらに食欲を刺激する。とそこで3ヶ月ぶりの登場となる物知り系M隊員が教えてくれた。「この香辛料はパプリカでしょう。パプリカなら辛さ以上に甘さを出すことができますからね。パンケーキやマリネに赤の彩を添えてたのもパプリカの粉末だと思いますよ」。なるほど、今回も鋭いご指摘。ぜひ毎回、参加していただきたいものだ。最後は添いつけのもちもち茹でパン、ブレッド・ダンプリングにソースを染みこませ、美味しく綺麗に平らげた。


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Smoked Loin of Pork($17)

Smoked Loin of Pork($17)。牛肉に続いて、豚肉料理の出番となった。この他、鳥料理も含め、チェコの人々は肉料理が大好きで、美味しいレシピがたくさん存在する。このポークもスモークすることで、豚の美味しさを見事に引き出している。火の通し方も絶妙で、サクサクとナイフが通りながらも、中は一転ジューシーに調理されている。スピナッチベースのやさしい味のソースがまた肉との相性抜群で隊員たちに大好評。茹でた野菜をこし、クリームと混ぜ、マイルドな味のソースを作るというのはチェコでよく使われる調理法だという。このディッシュの添いつけは滑らかな食感が特徴のポテト・ダンプリング。4ヶ月ぶりの登場となる関西パワフル系N隊員に言わせると、「これは、ちくわぶやろ」ということになる。確かに味、食感の両方において、ちくわぶそのものといった感じ。これも好きな人には癖になる味であろう。すべてにおいて絶賛ともいえる評価を得て、オススメ入りを果たした。

Bohemian Platter Strawberry Dumplings

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Bohemian Platter($45, for 2 people)

最後にサーブされたのはBohemian Platter($45, for 2 people)。チェコの美味しいものを全部詰めこんだようなボリュームたっぷりの盛り合わせである。その内容は、ローストダック、ローストポーク、スモークポーク、ポークカツ、チキンカツ、ブレッド・ダンプリング、ポテト・ダンプリング、チーズ・ソーセージ、ザワークラウトといったもの。思わず圧倒されそうになる。今更だが、最初からこれだけオーダーしておけばよかったのではないか?という気がしないでもない。肉料理好きにはたまらない品々なのだが、特に隊員の反応が大きかったのがローストダックであった。締まった身はとても歯応えがよく、それでいてしっかり脂が乗っていて旨みがあふれ落ちるかのようだ。またもM隊員に教えていただいた情報によると、香辛料としてキャラウェイシードが使われているとのことで、爽やかな甘みとピリッとした香りがダックに上品なテイストを加えている。ローストダックは古ボヘミア時代から今に伝わるチェコ料理を代表する品であり、この店でもシェフのスペシャルメニューとしてレコメンドされている。全部で2人前ということになっているが、この量は日本人からすれば4人でも十分お腹一杯になれるだろう。ダックを筆頭にすべて美味しい盛皿は丸ごとオススメ。


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Strawberry Dumplings($8)

リーズナブルな値段設定のおかげか、食べ歩き隊の前に久しぶりとなるデザートがお目見えした。Strawberry Dumplings($8)もまたチェコの伝統的なデザート。スウィーツでもダンプリングは大活躍のようだ。真っ白な砂糖が粉雪のようにかかり、ピンク色のストロベリージャムがきらきらと輝く様は、季節外れではあるが、ホワイトクリスマスの夜にも映えるであろう美しさ。やわらかいダンプリングを2つに割ると中には大きなイチゴが丸ごと入っていて目を引かれる。中央に添えられたリコッタチーズと一緒に思い切りよく頬張れば、クリーミーな甘みとイチゴの酸味、そして洋風ダンプリングの食感が一体となって混ざり合い、最上の幸福感を与えてくれる。しばらく幸せそうに口をモグモグしていた隊長が急に目を見開き言い放った。「思い出した! チェコのダンプリングのもちもち感、これロバのパン屋の蒸しパンにそっくりだよ!」。食べ歩き隊一同ポカーンとしかけたとき、N隊員もそれに呼応する、「ロバのパン屋か、懐かしいねぇ!」。と次の瞬間には2人で歌いだしてしまった。「ロバのパン屋だ♪ チンカラリン~♪」。子供時代を思い出し、童心に帰って歌い続ける隊長はなんとも幸せそう。聞くまでもなく、その顔には「このデザート、オススメ!」と書かれていたのだった。ちなみにこの歌、西日本出身の40~50代以上であれば知っているはずとのことであったが、皆さんご存知であろうか…?

チェコは1人あたりのビール消費量が実に世界一というビール大国。ピルスナースタイル発祥の地、またバドワイザー発祥の地であるなど、地域とビールの結びつきは強い。DOMAでは12種類ものビールを用意しているので、相性のよい揚げ物や肉料理と一緒に世界最高といわれるビールも楽しんでいただきたい。
Krusovice Pilsner Urquell Velkopopovicky Kozel

Krusovice
Lager ON TAP/$5.50 500ml

苦味はあまりなく、さっぱりとした味わい。料理の邪魔をせず、すっきりとした飲み心地を楽しめる。

Pilsner Urquell
Original Pilsner/$5.50 330ml

これも同じく癖はなく、とても飲みやすい。元祖ピルスナーのやわらかい喉ごしを一度体験してみては?

Velkopopovicky Kozel
Dark Lager/$5.50 500ml

黒ビールということで一転、癖はあるが豊潤な甘みを内包していて、好きなひとにはたまらない味。濃い味の料理に合わせても負けることはない。

 


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29 Orwell Street, Potts Point, 2011 Tel: 9331-0022

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