オーストラリア・シドニーを楽しむための生活情報誌「チアーズ」
シドニーグルメ情報

Cheap Eats Great Taste


The ttokssam Age -“韓国街”にあるコリアンバーベキュー

27/11/2009


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 空腹であればあるほど、人は濃い味だったりスパイシーな味を求めたりすると言えるのではないだろうか。夜も7時をまわり、いい感じにお腹が空いてきた頃、イーストウッド、通称“韓国街”にあるコリアンバーベキューのお店「トックサム・エイジ」へと足を踏み入れた。店内に入った瞬間、韓国スパイスのいい香りがブワーっと直接胃に入り込んできた。みんな大好きバーベキュー。果たしてコリアンバーベキューとはどんなもんなのか?何がオーストラリアン・バーベキューと違うのか?期待しながら一同は席についた。

ここのインテリアは、どちらかというと日本にある韓国料理店を思わせるような、こぎれいな感じ。日本人もすんなり入りやすいウェルカム感がある。コリアンのお客も多いので、本場の味も期待できる。正直驚いたのがスタッフの英語の流暢さだ。韓国英語ではなく、とても聞きやすい英語を話してくれる。お願いすれば正しい食べ方なども丁寧に教えてくれるので、サービス面では星、みぃっつー!(まちゃあき風)といったところだ。

韓国料理の特徴として、バンチャンと呼ばれる小皿料理がある。皆さんも韓国料理屋に行った時に、キムチやサラダ、漬け物、その他ちょこちょこした料理がこれでもかっ!という程テーブルに並べられたのを見たことがあるであろう。バンチャンはどれだけ食べても無料なので、無くなってもう少し食べたい場合は遠慮なくスタッフに伝えよう。それにしても追加で色々と持って来てくれる親切なスタッフの笑顔が気持ちいい。

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Ttokssam porkbelly with kimuchi and rice cake〔2person〕($32)

テーブルにドンと構える鉄板の上で最初に焼き始められたのは、なんとキムチ!これには一同??の表情を隠せないが、ソウル滞在4年間でタイ料理を教えていたという謎の経歴の持ち主S隊員曰く「キムチは焼いた方が美味しいんですよー」とのこと。こっそりその温かいキムチだけつまみ食いしてみると、確かにウマい!生とは違ってあの酸味が消え、じんわりくる旨味だけがググっと強調されている。おおっと、しまった、このメニューの主役はもちろん温かいキムチではない。Ttokssam porkbelly with kimuchi and rice cake〔2person〕($32)は、この店の看板メニューで、主役は3センチは有に超える厚さ自慢のポークリブのバーベキュー。最初に軽く焼き色がつけられた後、スタッフがはさみでチョキチョキと食べやすい大きさに切ってくれる。これを先ほどのキムチやサンチュ、ワサビ漬け大根、マッシュルームにチリやガーリックなどのディップを付けて、一気にガブリと頬張れば…。嗚呼、もちろんウマい。さらにここでビールをゴクっと一杯、完璧だ。VBやCussなどのビールも置いてあるのでBYOする必要がないことも書き足しておこう。さて、Ttokssamが一風変わっている点、ココナッツパウダーがまぶされたスライス状の餅も一緒にくるんで食べるというのがこの店の特徴らしい。つまりどういう風味かというと、ガブっといった時に豚肉のジューシーさよりも先にココナッツの風味がフワっと来て、その風味がしばらく口の中にステイ。それから前述の豚肉やキムチやらと混ざってくるという感じだ。ヤマグチ隊長も初体験の味だったらしく「こ、これはー初めての味だね!面白いね!」と目を丸くしている。周りのテーブルを見渡してみても、おおかたこのメニューは注文されている様子で、この店のマストというのが伺える。一同のテンションの上がり方をみて、ヤマグチ隊長は第一品目から「オススメ!」を決意した。

 

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Seafood Pancake($13)

次にやってきたのはいわゆるチヂミ。ただここではそうは呼ばないらしい。英語名はSeafood Pancake($13)。正直、この店はあくまでBBQ専門店なので、チヂミは劇的にお勧めという訳ではないが、やはり自称粉モノファンな隊長は注文せずにはいられない。全体的に薄味で上品なチヂミは、表面がごま油のおかげでカリっとなっている一方、中身がフワフワ。この食感のコンビネーションは、全世界共通の'好きな食感'と言っても過言ではないのでは。これにピリ辛ソースを付けて食べると、お馴染みの韓国味になる。日本にはお好み焼きという兄弟メニューがあるせいか、こういった粉モノを食べると胃がホッとするのは確か。空腹だったお腹も徐々に落ち着いてきた。

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Mussel Soup($10)

汁物が欲しい。そう思っていた時にちょうどやってきたのが、 Mussel Soup($10)だ。Musselとはムール貝のことで、スペイン料理のパエリヤやイタリアンのペスカトーレなどに偉そうにのっている、あの濃い紫色の貝だ。この貝をまさか韓国料理店で食べることになるとは誰も思っていなかった。早速ひとすくい口にしてみると、ほほう、ダシがいい。ちゃんとムール貝からいいダシが出ている。この十分過ぎるくらいのダシに胡椒と春菊の上質な香草のようなプンとくる香りが合わさり、ずっとず~っと飲み続けていたいと感じさせるお利口なスープだ。韓国通S隊員曰く、ムール貝は韓国では手頃に買い求められるんだとか。スープを食べて約1時間が経過したころ、どのメニューがお口に合ったのかを再度確認したところ、全員がこのスープをオススメに挙げた。主張をし過ぎず、でもしっかり主張する味はやはり強い。間違いなくオススメ入りとなった。

4------

Potato Noodles(M:$18/L:$30)

覚えているだろうか、隊長がメン喰いだということを。次のメニューは麺とはいえジャガイモの麺で、英語名はそのままかいっ!のPotato Noodles(M:$18/L:$30)。日本ではあまりなじみがないジャガイモ麺だが、デンプン質のせいで麺自体に弾力が生まれ、シコシコもちもちな食感。見た目はほんのり透き通っており、春雨を連想させる。しつこいようだがここはBBQ専門店。このPotato Noodlesも看板メニューというわけではないが、ここのはガーリックが効いていてパンチがあるのがいい。おまけに野菜を豊富に食べる事ができるので、女性には嬉しい限りだ。ここで C隊員が小ネタを披露。「韓国人は世界一野菜を食べるんですよ。日本人は意外にも3位なんですー」。あれ?2位は?…C隊員も首をかしげる。誰も分からない。まあいいや…。このツルツルもちもち食感と豊富な野菜のおかげで、Potato Noodlesもオススメ入りを果たす。

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Beef Tongue($15)

しばらく野菜や麺を食べていると、そろそろお肉が恋しくなってきた。次のお肉はBeef Tongue($15)。これをたっぷりのガーリックで躊躇うことなく食べて欲しい。明日の予定なんて気にしない。一同も目の前のビーフタンのことしか考えていないようだ。「ガーリックをつけると肉の味が活きるわ!」というC隊員の言葉通り、肉自体の味がより奥深いものになり、何枚でも何枚でも食べられそうな気がしてくる。ここで今度はM隊員の小ネタ披露。「弱い力で常に動いている部分の肉がうまいんだよ」。つまり、ダイナミックな動きをしている部分ではなく、タンのように毎日じわじわと動かされている部分の肉はやわらかく旨味も強いというわけ。勉強になります。幸い、先程説明した小皿料理バンチャンがテーブルに並んでいるので、例えばキムチをビーフタンでくるんで食べるとこれまた美味。自分のアイデア次第でオリジナルの味を発掘できるのも韓国料理の魅力かもしれない。

6------

Beef rib, octopus & prawn casserole($36)

トリを飾るべく華々しく登場したのが、Beef rib, octopus & prawn casserole($36)。厚さ5mmはあるかと思われる贅沢なビーフリブ、これでもかと言うほど旨味大放出のエビ、海鮮風味のおダシがたまらないタコ、韓国のお餅トック、そしてえのきや春菊などの野菜が鍋の中でグツグツと美味しそうな音をたてている。色はほんのりオレンジ色だが、基本の味は“辛み”ではなく“旨み”。「これさー、ものすごい贅沢な味だよね!」と満面の笑みの隊長。なにせビーフとシーフード、両方のダシがスープに溶け込んでいるんだから贅沢な味に決まっている。それにつられるかのように一同口々に“贅沢”という言葉を連発していた。ディナータイムも終盤に差し掛かっているというのに、この鍋が現れたとたん、また空腹状態にリセットされたかのように一同の箸が次々にのびるのは、やはり私たちがアジア人だからだろうか。アジアに鍋料理はマスト。そして鍋の後のマストなお楽しみと言えば…おじや。早速ご飯を注文し先程の“贅沢スープ”中へ。もうこの美味しさは誰も疑うことはないだろう。間違いなくウマい!「胃にストーンとくるね!」という隊長の言葉通り、ウマいわ、ホッとするわの文句なしの味。満場一致でオススメ決定だ。アドバイスとしては、スープの味を100%堪能するために、スープを十分に残し、目安として5人前でご飯は1玉のみオーダーするといい。文句なしのシメの一品には全員がオススメの札をあげ、最後にM隊員の「やっぱり最後はオヤジだね」というベテランのイカした一言で今回の会は締めくくられた。

シドニーに来て誰もが驚ろくであろう、韓国人の多さ。ここイーストウッドも駅を挟んで西がチャイナタウン、東がコリアンタウンと分かれており、コリアンタウンには韓国料理店がズラリと並ぶ。20年前にはケンプシーに多かったコリアンも今や各サバーブへと広がり、ストラスフィールド、チャッツウッド、そしてここイーストウッドなど、比較的シティへの交通便がいい所を好んで住んでいるんだとか。そのためこれらのサバーブには美味しい韓国料理店も多い。シティはシティで行列ができるほど美味い韓国料理店もあるが、サバーブではシティと比べて低価格で激ウマ料理が食べられるので、交通費が多少かかったとしても行く価値はある。周りにいるコリアンの友達からしっかりと情報収集をして、サバーブのMy韓国料理店を探してみて。

韓国料理というとものすごく辛くて食べられないという経験がある人も多いかと思うが、全体的にここのメニューは大丈夫、ちゃんと食べられる(笑)。味が物足りないとかではなく、辛さに頼り切っていない美味しさがあるからだ。「ちょっと高級感があるところは味が薄め。宮廷料理なんかはビックリするくらい薄味でしょ」というS隊員の一言に一同がうなずく。確かにそうだ。品の良さと味の良さを兼ね備えた「The ttokssam Age」は、イーストウッドまで来た甲斐があったと感じさせてくれるいいお店だった。カルビとプルコギだけがコリアンフードではない。コリアンバーベキューの奥深さ、幅広さを味わいに足を運んで欲しい。



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