幻のホワイトベイトのピザ"NANNATO"に迫る wood fire pizza Fratellis | Cheap Eats Great Taste

ミリタリーロードをモスマン方面へ進みマクドナルドを越えると、左手にタイル造りの遊歩道が現れる。まだ7時前だというのに奥の方からは窯焼きピザのいい香りと、それに誘われて訪れる人々の行列が見える。アットホームという言葉がしっくりくるピッツァリア『Fratellis』 は、今年で3年目を迎える。『Fratellis』はイタリア語で“兄弟”を意味しているように、イタリアのシチリア出身のフランシスコとチャーリー兄弟がこの店を切り盛りし、彼らの祖母直伝のレシピによるホームメイドピザを、シドニーのフレッシュな材料をもとに再現している。こじんまりとした店内には20席、テラスには40席が並ぶが、予約は一切受け付けない。1組2時間までといった一見強気な姿勢の裏には、できるだけ多くの方に料理を楽しんでいただきたいというオーナー兄弟の暖かい思いが込められているようだ。早速、日々家族連れやカップルなどに幅広く支持を受けている当レストランの料理の数々をご紹介しよう。

DIAVOLA($19.50)

まず初めにテーブルに運ばれたのはトマトベースのピザ、DIAVOLA($19.50)。サラミ、オニオン、ブラックオリーブ、ピーマンがふんだんに入っており、とろけるモッツァレラがリッチな味わいを醸し出す。口に運ぶとサクッとした薄めの生地は、窯焼きで仕上げているためとても香ばしい。完熟したトマトの甘みが口全体に広がり、振りかけられたバジルとチリの刺激が美味しさを一層引きたてる。ライトなので何枚も楽しめてしまうスターターに適した一品だ。

 

ALLA SALSICCIA($17.00)

ALLA SALSICCIA($17.00)は、円形のピザを三日月形に包み焼きあげたピザ・カルツォーネ。濃厚なモッツァレラのうまみと粗く刻んだバジル、トマトやブロッコリー、そして風味豊かでジューシーなイタリアンソーセージを内側にふんわりと包み込んでいる。とろけるようなチーズがほのかに甘く、「シュークリームのようにふわふわなピザね」と女性隊員の評価が高い。こちらも見た目よりも実にあっさりとしていてかなり食べやすい。

NANNATO($21.00)

ここで今回のお目当て、幻のホワイトベイトのピザがテーブルに運ばれた。NANNATO($21.00)は、ガーリックオイルとモッツァレラの香り豊かな生地の上に、厳選されたホワイトべイト(シラスのような小魚)をふんだんに使用。お好みでレモンを絞っていただくとってもシンプルなピザ。舌の上で噛まずとも消えてなくなる半生に近いホワイトベイトは生でもいけるほど新鮮で、甘くまろやかな食感と、それを引き締めるレモンとの相性がたまらない。隠し味のコンチネンタルパセリとゴルゴンゾーラの刺激がさりげなく味のアクセントになっている。隊員全員が初めて食するこのピザに感動し沈黙が続く中、突然ヤマグチ隊長が「ブオーノォ!」と雄叫びをあげ、満場一致でイチオシが飛び出した。ちなみにこのホワイトベイト、本番イタリアでは、ナナータと呼ばれ、生で食べるものは市場に2週間しかでないほどシーズナルな食材らしい。またニュージーランドでもおいしいホワイトベイトが取れるようだ。間違いなくシドニーでは他で食べることのできないピザだろう。

AGLIO OLIO CON BROCCOLIE GAMBERI($19.00)

ここからは麺系にはちょっとうるさい隊長ご推薦のパスタが2品続く。AGLIO OLIO CON BROCCOLIE GAMBERI($19.00)は、エクストラ・バージン・オリーブオイルにガーリックを入れ、ゆっくりローストし、フレッシュなエビとブロッコリーをさっと絡め仕上げたスパゲッティ。ガーリックと相性の良いプリプリに仕上げたエビと、口に入れると崩れてしまうほどのブロッコリーの茹で加減が絶妙。チリとパセリが良く効いていてかなり辛めの仕上がりになっている。もちろん、しっかり芯の通ったアルデンテを提供していることは今さら言うまでもない。ヤマグチ隊長の数ある名言のひとつ、「ピザのおいしいお店はパスタがイマイチ」を見事に覆すような一品に出会った。常日頃、ヤマグチ隊長がピッツァリアに行ってはあえて嫌われ役を買い、パスタソースの向上や、茹でおきパスタのダメだしを熱心に説いていたが、その思いが徐々に報われてきたのかもしれない。こういう地道な運動を通し、シドニーの食レベル向上に陰ながら貢献しているのが、我ら食べ歩き隊なのである。

PENNE CARBONARA($16.00)

日本で、またここオーストラリアでも、普通カルボナーラと言えばこってりを想像する方が大半だが、『Fratellis』のPENNE CARBONARA($16.00)は一味違う。ダブルスモークドハムと卵をオリーブオイルで絡め、少々のクリームソースとパルメザンであっさり仕上げたもの。ホワイトソースにねっとりと絡まったものではなく、どちらかと言うとボスカイオーラに近いといえば想像しやすいだろうか。実はイタリアではこのあっさりとしたカルボナーラが一般的というから驚きだ。気取ることのない良い意味で素朴な味付けが、ペンネの美味しさを引き出している。女性にお勧めの一品。

Affogato($6.00)

バニラアイスクリームにイタリアンコーヒーを大胆に注ぎ込んだ伝統的なデザート。アフォガートとはイタリア語で「溺れる」という意味の通り、溺れたアイスをすくうようにして頂く。香ばしくコクの深いコーヒーをアイスクリームの甘さがほどよく調和し、優しく口の中に広がる。以前イタリアで体験したアフォガートの味を恋しく思い、未だ忘れられないヤマグチ隊長だが、「これは現地で食べたものに限りなく近いですよお!」と太鼓判を押す。

全体的に味があっさりとしていて、とても日本人に合う仕上がりとなっていたのが印象的な『Fratellis』。〝素材そのもののおいしさを引き出すよう心がける〟というイタリアンの原点を、そして祖母直伝の味を忠実に継承しているようだ。ここ最近巷では、シドニーの食レベルが急上昇したと言われているが、それに比例して金額も上昇しているのが事実。今回の『Fratellis』のようにハイレベルでいて比較的リーズナブルにイタリアンを食べることができる隠れた名店が2011年も増えていくことを期待したい。

ソムリエK隊長のワイン談義

LOOM WINE LONG YARN Blanc de Blancs 2009 Adelaide Hills, SA $14.27

アデレードヒルはスムースなシャルドネが有名で、その実で作ったスパークリングワイン。スパークリングは色々な種類の品種が混ざっていることが多いが、白 (Blanc) ワイン一種で白(Blancs)スパークリングを造っているのでこの名称に。
TAHBILK Marsanne 2009 Nagambie Lakes, Central Victoria $14.27
『TAHBILK』は、フランスからマルサンヌの品種がオーストラリアVIC州に入った1860年頃からワイナリーを営む老舗。マスカットとシャルドネの中間的存在で少し甘めに仕上げている。 ペペロンチーノやナナートなどのシーフード系に合わせていただくと良いでしょう。
PILLOR BOX RED 2005  Padthway, VIC $15.00
軽いシラーズの柔らかさを残しつつ、ややボディのある飲み口。口の中にブラックベリーのような風味を残しながらフィニッシュがとてもオ―キーで香ばしい。ソーセージなどお肉系と良く合わせてみてください。
 
wood fire pizza Fratellis
Cremorne Plaza
41 Parraween St, Cremorne
Tel:02 9953 0004
月曜定休日
火~土 5:30pm - 10:00pm
日 5:30pm - 9:30pm
 

 


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