さまざまな既成概念を覆す!Albee's Kitchen | Cheap Eats Great Taste
 


最近は「チープ」じゃない『Cheap Eats』になりつつあるんじゃないか…? という危惧に基づき、原点、「安くてウマい!」に立ち返ろうと決意した隊員たち。今宵訪れるは、ヤマグチ隊長が「7ドルで散髪したよ」と明かすほど物価の安いアジアンタウン・ケンプシーで、日々満員御礼の大繁盛を続けるマレーシア料理の大衆食堂だ。さあ食べ歩き隊よ、チープイートの真髄を見せてくれ!

 

「それが、もう満席なんですよ…」。取材隊員が現地に到着すると、困惑顔のH隊員とY隊員が店の前に佇んでいた。しっかり者のヤマグチ隊長が予約してくれているのでそんなはずはない、と店内を覗く。が、アジアの大衆食堂を思わせる狭い店内はすでに人で一杯だ。おかしいなぁと首を傾げていると、そこへ隊長が到着。事情を聞くや否や「ちょっと行ってきます」と颯爽と店の中へ消え、すぐに「入って~!」と手招きされた。え、立ち食い!?と覚悟を決めて店内に入ると、隊長は店員に率いられ、グングンと厨房の中に吸い込まれていくではないか。わけもわからずその後をついて行き、さながら戦場のように忙しく調理を続ける厨房の中を通り抜けると…、そこにはなんと、ふたつの隠れ客室が! 型破りな店内構造に、のっけからカウンター攻撃を受けた食べ歩き隊員たち。体勢を立て直し、いざメニューに挑む。

 



Kangkong Sotong $13.80
Satay Chicken $9.00
Lor Bak or Ngoh Hiang $8.00/1ロール $14.00/2ロール


一品目は、Karipap($2.50)。丸みを帯びた半円型で、パッと見、巨大揚げ餃子のような愛嬌がある。さくっとパイ生地にナイフを入れれば、半分にはチキン、さつま芋、豆などの特製カレーが、もう半分にはゆで卵がゴロンと入っている。「なんか懐かしい…。あ! これ日本のカレーパンだ!」と声をあげるH隊員は、毎度異国のメニューを、独自の翻訳機能で通訳してくれる。早速一品目は、「カレーパンwithたまご」に決定だ。

 

次に登場したKangkong Sotong($13.80)は、空芯菜とイカの甘辛ソース炒め。「食べてイーカなー」と皿によそうは、イカ好き代表O隊員。口に運ぶと、味噌田楽を思わせる甘辛な味付けに、ピーナッツとゴマの香ばしさが重なる。と、イカを口にした隊員から「何これ?! ところてんみたい!」「未知との遭遇だね」と口々に衝撃の声が。「これはイカサマ!」とまで言い切るはA隊員。茹でイカとも刺身とも違う、ツルツルとしてスッと噛み切れる、妙に艶っぽいイカ。頭に「?」マークをいくつも並べた隊員たちはすぐさまシェフへの質問を投げかけたが、その秘密は最後まで明かされることはなかった…。

 

未知との遭遇に動揺した隊員たちの前に運ばれてきたのは、心の平穏を取り戻す定番、Satay Chicken($9.00/6本)。サテとは東南アジアで食される串焼きのことで、鶏肉、牛肉、山羊肉などを香辛料で作ったタレに漬け込み、炭火で焼いたもの。マレーシアでは、キュウリや玉葱などとサーブされる。ピーナッツをすりつぶした甘めのタレが一般的だが、この日はダル(挽き豆をスパイスで煮込んだもの)のようなカレー風味のソースとともに。香辛料の効いたチキンはとても柔らかでジューシー、期待通りの安定感だ。







Fish Head Noodle Soup 
$11.00
Pandan Chicken $14.80



豚ひき肉とシーフードを大豆のシートに包んで揚げた、
Lor Bak or Ngoh Hiang($8.00/1ロール、$14.00/2ロール)。表面カリッと、中には薩摩揚げ風の具がギュッと詰まっていて、ハーブの香りが食欲をそそる。「これ美味しい! じゃこ天みたい!」とはしゃぐはR隊員。じゃこ天とは地魚のすり身を揚げた、愛媛・八幡浜の特産品だ。「愛媛の松山空港で売ってるの」とR隊員が語るとおり、松山空港にはじゃこ天を揚げる実演コーナーまである…と話がズレたが、こうして世界のローカルグルメ話が飛び交うのも、食べ歩き隊の楽しみのひとつ。「マレーシア風じゃこ天」を前に盛り上がる隊員たちに、「これはオススメでしょ」と、隊長から今夜一発目のオススメが宣言された。

 

満を持して登場したのはHainanese Chicken Rice($9.00)。丸ごと煮込んだチキン、その茹で汁で炊き上げたご飯、スープのセットで、マレーシア・シンガポールの代表的メニューだ。海南(ハイナン)チキンライスと言えば耳慣れた方も多いはず。中国・海南島の料理かと思いきや、実はマレーシアに移住してきた海南島民たちが独自に作ったもの。赤唐辛子ベースのチリソースか、ネギたっぷりのジンジャーソースで頂こう。隊長いわく、「ジンジャーソースは中国人好みで、マレーシア人はチリソースを好む。そうと知っても日本人には、ジンジャーソースたっぷり、がお勧め!」だそう。さらに「飲んだ後のシメに、ジンジャーソースだけ頼んでお茶漬けにすると最高」なのだとか。肝心のチキンも、「ゼラチンがツルツルしてていい~!」とH隊員が絶賛。好みによりセットのスープをかけて、「ぶっかけハイナン」を楽しもう。とにかくポイントは、たっぷりのネギとともに食べること。鶏の旨みをたっぷりと含んだ米、スープと、臭みを消し風味を豊かにするネギの調和がたまらん…と一同が目を細めるこの空気は、そう、オススメ決定だ。

 

「他テーブルで皆頼んでる」との視察情報により追加したPandan Chicken($14.80)。香辛料で下味をつけた鶏肉を、パンダンリーフという東南アジアのハーブで巻き、丸ごと揚げている。「香辛料がガンガン効いてるのがいいね~!」というチキンは、葉の香りも漂い、脂ののった肉がジュワァッと旨みを破裂させる。「まさにアジアの屋台で売ってそうな感じ。屋台ってその一品だけを作るプロだから美味しいんだよね!」と、ご機嫌な隊長は饒舌に語りだす。隊員一同の高リアクションに、迷わずオススメ宣言だ。

 




Karipap $2.50
Tapioka Cake $5.00
Pandan Koo Kueh $5.00


メインのラストを飾るは、Fish Head Noodle Soup($11.00)。ミルク&ココナッツベースで鮭の頭を加えて煮込んだスープに、トマトや豆腐など多様な具が入った春雨ヌードルだ。ひと口で「んっ、クリーミー!」とH隊員が目を丸くすれば、舌の肥えたR隊員も、「フィッシュヘッド、一回揚げてあるね。そのちょっと焦げた香ばしさがいい!」と太鼓判。と、そのとき、「…コ、コレはっ、梅干ダァァァ!」と、マレーシア食堂のスープからまさかの梅干発掘。だが隊長によれば、隠し味として梅干しを使うのは珍しいことではないという。他にも高菜やザーサイなど、意外な発見を楽しめる。ドクターOが「イチオシは海南チキンライスと迷う…、でも一品で色んな味が楽しめるから、ひとりで注文するならコレ!」と苦渋の決断をすれば、隊長も「海南チキンライスもいい…、でもこのヌードルスープは他じゃ味わえない!」と、接戦の末にイチオシが決定。つまるところ、数人で訪れてフィッシュヌードルスープと海南チキンライスを両方味わってほしい!というのが、食べ歩き隊のリアルな提言である。

 

女子に欠かせないデザートは、知る人ぞ知る入り口付近のテイクアウェイコーナーから。Tapioka Cake($5)は「まさにココナッツ」のケーキで、噛むたびにサクサクとココナッツ繊維の食感を感じるほど。Pandan Koo Kueh($5)は、パンダンリーフの色鮮やかな緑のゼリーと、ココナッツミルクゼリーとの二層で固められたもの。見た目に反して、卵風味の優しい甘みが懐かしいアジアンスイーツだ。





Hainanese Chicken Rice $9.00


当店は「勇気を持って!友達と来てほしい」と
H隊員。外観はローカル過ぎるかもしれないが、友人たちとエイと飛び込めば、そこには楽しいチープイートの世界が待っている。今回は計13品オーダーし、ひとり当たり約15ドル。「費用対効果バツグン!」と隊長もご満悦だ。ただし「女性は来る前にトイレを済ませてからがいいかも…」とO隊員のこっそりアドバイス。確かに「安くてウマい」を追求する当店、華美な設備はない。だが取材前日にはカブラマッタに2号店がオープンするなど、その味と勢いには自信がある。休日、物価の安い周辺散策を楽しんだ後にペコペコなお腹を抱えて、元気なおばちゃんが待つ「学食」を訪れてみるというのはどうだろう。

 

Albee's Kitchen

282 Beamish St., Campsie NSW 2194

Open:  Open 7 days / 10am - 10pm

アクセス:     セントラル駅からケンプシー駅までは電車で約20分。

ケンプシー駅に着いたらビーミッシュ・ストリートに

 

              出て右側に直進、徒歩約5分。

Tel:            (02) 9718 8302

Web:      www.albeeskitchen.com.au

Email:    reservation@albeeskitchen.com.au

酒類:
  BYO

※カブラマッタにも
1月下旬に新店舗がオープン(2/44 Park Rd., Cabramatta, TEL: 02 9718 8302)

 

 

 

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