オーストラリア・シドニーを楽しむための生活情報誌「チアーズ」
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Cheap Eats Great Taste


薪オーブンで焼き上げるピザに舌鼓 gigi pizzeria

03/11/2013


 

10年ほど前まではレッドファーンと並んで危ないイメージだったニュータウン。近年、その概念が覆る発展を見せている。シドニー大学が近いこともあり、学生街としても有名な同地区の目抜き通りであるキング・ストリートは、レストランの数がシドニーナンバーワン、と言っても過言ではないほどのレストラン激戦区でもある。そんな激戦区で行列必至の人気店の実力に迫る!


ヤマグチ隊長も今後の発展に期待を寄せるニュータウン、キング・ストリートの一角に、開店を今か今かと待つ客で行列のできる店がある。予約のできない同店へ確実に入店するために、きっちり行列の先頭に陣取ってわいわい賑やかなのは、言わずもがな食べ歩き隊である。今回は隊員随一のグルメ、R隊員のお気に入りである、『gigi pizzeria』へ満を持しての突撃とのことで、隊員たちのテンションも期待値のハードルも最初から高め。開店と同時になだれ込むように突入した。


「オントレはこれだね」とスペシャルメニューの中から注文したのが『Traditional Arancini ($7.50)』。パン粉がサクサクでカラリと揚がった、小さい拳ほどのまんまるなライスコロッケだ。サクッと軽くナイフを入れるととろけ出てくるチーズに、思わず中身を確認する前に我先にと頬張る隊員たち。「ん? これはリゾットかな?」というA隊員に、改めて中を見てみると、大正解のサフランライスリゾットが潜むことが発覚。そのリゾットとチーズの芳醇な香りとまろやかさが、しっかりと煮込まれたラグーソース独特の肉の風味とちょっぴり塩辛いのをカバーし、絶妙な調和を織り成す。「味がしっかりしているからケチャップとかソースとかいらないですね。ラグーの肉の味がしみ込んでいるからかな」というH隊員の的確なコメントに続き、「梅干の代わりにチーズとミンチ肉とグリンピース! コッテリ系の焼きおにぎり~」と、独特の視点からもなんだか的確な意見の天然Dr.Oのひと言。日本食にはない珍しい味のコンビネーションに、隊長もさっそくのオススメを出す。


大満足のオントレの後は、待望のピザをオーダー。同店のピザは、いずれも自慢の本格薪オーブンで焼き上げられた逸品なのである。でもまずはちょっと変化球、包み焼きピザ『Calzone Napoletano Classico ($19.50)』の登場だ。その姿を見るなり「餃子! いや、オムレツ?」とはしゃぐのは、もちろん天然Dr.O。大きな餃子、といわれたその包み焼きピザを開いてみると、とろとろのモッツァレラチーズが堰を切ったようにとろけ出てくる。あわせて、リコッタチーズもたっぷり使われており、ただコッテリとろけるだけがピザではないとばかりに、フレッシュなトマトとバジルもあわせてサッパリ感も演出。酸味のあるサラミにはオリーブの味がしみ込んでおり、食欲をそそる。包み焼きならではの、具材のたっぷり感は目にも明らかである。「イタリア国旗を意識しているのかな、バジルの緑、チーズの白、トマトの赤、と色鮮やかでいいよね」というH隊員。味のコメントだけでなく見た目の表現にも磨きがかかっている。




変化球の「大ぶりの餃子」を堪能した後には、これぞ直球のピザ『San Daniele ($20.00)』。一同唖然としながら「プロシュートは高級品だよ? こんなに豪快に乗っていいの?」と思わず言ってしまうほどの豪華さ。チーズの香りが鼻腔をくすぐり、ほどよい塩加減の上品なプロシュートと、長細く肉厚で酸味の強いサン・マルツァーノ・トマト、さらにはフレッシュでシャキシャキしたロケットのハーモニーがたまらない。「生地もいいよね、薄いんだけどもちもちしていて」というA隊員の言葉を引き継ぎ、「確かに、この生地はいろんなものの味を吸収して調和する『器の広い生地』ですね」と表現するのはH隊員。その表現力に触発されたのか、「具材がチーズに埋もれてないのもいいね。ピザを焼いた後にフレッシュな野菜とプロシュートを乗せてるのはさすが」と、珍しく正論を唱えるDr.O。やっぱりピザはこうだよね、と本日2品目のオススメに選出された。


ピザが続いたので、ちょっと箸休め。『Zucca ($16.00)』はベイビースピナッチと焼きかぼちゃ、松の実の香ばしいサラダだ。フェタチーズを使用し、バルサミコドレッシングのほどよい酸味とコクが広がる、おかずのようにしっかりと味のついたサラダは、「野菜は味気ない」と思っているコッテリ系の好きな人にぜひ食べてもらいたい一品だ。ただ、隊員内では「チーズものが続いているから、もうちょっとさっぱりでもよかったかも」という意見もあり、好みで分かれるところだ。




満を持して登場したのは、同店を紹介してくれたR隊員が、訪れたさいには必ず注文するという『Tre Funghi e tracchino($19.00)』。R隊員のオススメとあれば、当然全員の期待値ハードルも高めだ。モッツァレラチーズに似たヨーグルトのようなフレッシュな酸味が特徴のストラッキーノチーズと、スイスブラウンマッシュルーム、オイスターマッシュルーム、ワイルドマッシュルームの3種類のきのこを使ったシンプルなピザ。一見、チーズにきのこがちりばめられた地味なピザなのだか、食べるとその評価は一変する。チーズのトロッとしたところに、濃厚なきのこのエキスが染み渡った、奥行きのある味わい。食べた瞬間、口の中でじわっと広がる豊かなコクと風味がたまらない。「きのことチーズの風味最高!」開口一番、興奮気味に隊長が叫ぶのもうなずける。「きのことチーズのコンビネーションが抜群でしょ?」と、このピザの常連であるR隊員は鼻高々。「これはココでしか食べられないよね。強烈なインパクトだよ! ここのシグネチャーディッシュといっても過言ではないね。決してでしゃばってなくて素材の味を活かす生地もいいね。この店は基本の素材もよくて…」と饒舌にべらべらと語る隊長の話はまだまだ続くのだが、要約すると、とにかく日本人の好きなきのこの香り満載で、リッチで幸せな気持ちになれるこのピザが、文句なしの本日のイチオシに決定!ということであった。




イチオシのピザの賞賛の嵐が止まない中、ほどよくお腹一杯になった一行はデザートタイムへ。注文したのは『Pannacotta ($7.50)』と『Tiramisu ($8.00)』の、お馴染みのイタリアンデザート。生クリーム、牛乳、砂糖を合わせて煮詰め、ゼラチンで固めるパンナコッタ。一口頬張り「ジャムがかすむくらい甘いかも…」と日本人の口には少々甘口のパンナコッタにちょっぴり辛口の意見も出る中、「砂糖多めかな、でもミルクの味が濃くてリッチだね」と、意外といける口のA隊員。一方、リキュールがふんわりと香り、舌の上でとろけるマスカルポーネに、コーヒーの苦味が後味を引き締めるティラミス。「チョコレートがツブツブのままであるのは珍しい。乳脂肪率が高いのか、これもミルクがリッチだよね」と言うR隊員に続いて、「甘さ控えめで日本人の口に合うよね」Dr.Oもニッコリ。デザートは日本人の口に合うティラミスに軍配が上がった。




さすが、グルメなR隊員オススメの店。期待ハードルを高めに設定していたにもかかわらず、そのハードルを優に超すクオリティと大満足で店をあとにした。ここでふと気づく。そういえば、麺食いのヤマグチ隊長が、まさかの麺類を頼まなかった! そう、麺食いの隊長が、麺を頼まなくても大満足するクオリティのピザを提供する同店。ぜひともピザを食べたくなったら、一度訪れてみてほしい。行列覚悟で。

 

 


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