アーターモンで味わう家庭的台湾料理 Taipei Chef Restaurant | Cheap Eats Great Taste

 

駅裏にレトロな雰囲気を残す日本商店街があるアーターモン。チャッツウッドからひと駅と便利なロケーションもあり、日本人も数多く集う町だ。その商店街とは反対の駅の表側に、ヤマグチ隊長が足繁く通う台湾料理店があるという。数々の美食を味わってきた隊長オススメ店とは果たしていかなるものか?


閑静な街アーターモンに、サマータイムを迎え不自然に明さを残す夕暮れの7時に、「閑静」の反対語とでもいえる「食べ歩き隊ご一行」が、今日も元気に集った。4年前にオープンして以来、美味しい台湾料理が食べられると人気で、予約を取るのが至難の『Taipei Chef Restaurant』。「もう10回以上も食べに来てるからね!」と自信満々にオーダーをし、にんまり顔の隊長は「じゃ、ワイン買って来る♪」と意気揚々と席を外した。

 

ものの数分で颯爽と一品目が登場。「ここに来たら絶対これがオススメなんだよ!」と力説していた『Taiwan Style Fried Vermicelli($13)』は、隊長の強い希望により『Pork Belly Slow Cooked in Soy Aniseed, Garlic, Chilly ($16)』と同時に登場した。塩味でさっぱりあっさりしたTaiwan Style Fried Vermicelliは白菜、にんじん、ネギ、チキン、とかなり具だくさんな焼きビーフン。中でも味のポイントとなっているのがしっかり旨味を出ている干しエビだ。一方Pork Belly Slow Cooked in Soy Aniseed, Garlic, Chillyは味のしっかりついた角煮のような一品。醤油ダレのしみ込んだ、美味しそうにテリの光る角煮だが、日本の一般的なそれとは違う。確かな食感で、八角などの香辛料がふんわりと香るが、思ったほどクセはなく、食べやすい。対照的な味の両者に「これは確かに一緒に食べるべきだね。ビーフンにポークベリーのタレを汁だくで!」と、角煮が得意料理だというR隊員も納得の食べ合わせだ。

 


続いての登場は『Taiwan Style Pipies with Basil($16)』。ベースは優しい味付けながら、お酒の風味とショウガとガーリックのパンチの効いたトロッとしたあん。しっかりとした旨味を出しているのはもちろんピピだ。ピピとは、見た目も味も日本の「あさり」によく似た貝である。バジルがたっぷり入っており、意外な組み合わせにハマる一皿だ。「このバジル、ピピの美味しさもしっかり引き出しているね」とA隊員。続けて「ピピの殻を使って、ピピとあんを一緒に食べると色んな味が一口で食べられてオススメ!」と独自の食べ方を展開するのはナースN。さらに「あんかけピッピ丼~♪」と嬉しそうにごはんにかけるのはDr.O。楽しみ方は人それぞれ。どちらの食べ方もぜひ試してみてほしい。

「事前に調べてきた!」というA隊員の資料から、隊長も食べたことがないという『Kong Bao – Q Eggs($17)』をチョイス。ざっくりと大ぶりにカットされたネギ、ショウガに、揚げたピータン、これでもかといわんばかりにふんだんに投入されたピーナッツが甘辛い醤油ベースのタレで大胆にまとめられている。「ピータンというか、玉子を揚げると白身の部分が皮みたいになる、この食感がいいよね」とこだわりの食感に気づくのはR隊員。「これはネギやショウガなどの薬味がたっぷりでクセもなくていい。それにしてもこのショウガの大胆さ! 風邪にバッチリ効きそう」と、直径4、5センチほどの大胆な輪切りにされたショウガに驚くH隊員。その横で大ぶりのチリを眺める隊長は「辛くないですよ」とナースNに勧められて、一口に頬張ってしまい悶絶。「辛ラーメンにもチリを入れる」ナースNの「辛くない」は危険なのであった。そんな混乱の中も、しっかり味を判断した残りの隊員たちによって、本日1品目のオススメに選出決定!




一見ソースのかかっていないお好み焼き風の『Omelette Turnip($13)』は、オムレツとしては意外すぎる具が入っている。お店のお母さんに尋ねると、はっきりとした字で「大根」と書いてくれたのだが、調べてみるとカブ。しょっぱめの漬物がオムレツに入っている、というとイメージしやすいだろうか。味がしっかりついているので、ソースやケチャップは必要ない。「かに玉風に、優しい味のあんがかかっているともっとよかったかも」と、あんかけ好きのナースNの提案に一同納得の、濃い目の味が好きな人が好むであろうオムレツであった。

『Taipei Style Long Beans($13)』は、鮮やかな緑でシャキシャキのインゲンがクセになる栄養たっぷりの一品である。そぼろはチキンか豆腐のチョイスが可能で、今回は隊長のお勧めで豆腐を選択。醤油がベースの味付けに香ばしいガーリックやネギをたっぷり使用。ほどよいチリの辛さとそぼろが麻婆豆腐のような感覚で、日本人の口にマッチする。「このインゲンのクランチな食感最高。ガーリックとネギも効いているしビールが合うよね」というR隊員のコメントに、「インゲン、旬なんですかね? トウモロコシのような自然の甘みがありますね」とコメントに磨きのかかるH隊員。さらに最近有名中華料理屋さんで食べたインゲンと比べたナースNは「ここのインゲンは太くて食べ応えあるし、みどみどして野菜を食べた感がありますよね」とニッコリ。「みどみど!?」といっせいにツッコまれるも「だって赤々とか、青々っていうじゃないですか。緑だから『みどみど』です」とキッパリ。『緑談議』を締めたのは我らが隊長、「この緑鮮やかなシャキシャキインゲンは美味しい。ここに来たらマストで頼む価値アリ!」と高らかにイチオシ宣言をした。

なんだかもうちょっと食べられるよね、とオーダーしたのは、『Dumplings – Pork($8)』。ここで、「いつも前菜で食べるのはエビの餃子です」と、まさかのH隊員も当店のリピーターであることを今さらカミングアウト。前菜で食べる、という餃子だが今日は最後の一口に。『Dumplings – Prawn($12)』も追加でオーダーしたことで、見た目はまったく同じの2皿が並ぶことになった。両者ともにムチムチでモチモチした生地に、はちきれんばかりに餡の詰まった水餃子である。ジューシーな肉汁あふれるポーク餃子は、ニラとネギもたっぷり入っており、バランスも抜群だ。酢醤油と、ダシ、ごま油の風味も香るタレにつけていただく。「これは肉爆弾だわ」とその重量感を表現するR隊員に、「夏向けの餃子ですよね。タレに酸味がしっかり効いているし、水餃子なので脂っこくもないし」とまとめたのは、H隊員。一方のエビ餃子は、プリプリのエビとシャキシャキのセロリが口の中ではじける、日本ではあまりお目にかかれない組み合わせの餃子だ。「食べた瞬間にふわっと香るセロリがいいですね!」とナースN。好みが真っ二つに割れた、似て非なる水餃子対決は「私はエビの方が好きだね!」という隊長の独断により、エビ餃子に本日最後のオススメの軍配が上がった。

 



ショウガやガーリックなどをたっぷり使った、ヘルシーかつバランスよく元気になれるメニューが揃う『Taipei Chef Restaurant』。わずか30席ほどのシンプルな店内だが、しっかりと料理で勝負しており、シドニー・モーニング・ヘラルド紙の『Good Food Under $30』でふたつ星を獲得している。また、ワインを飲みつつお腹一杯食べてもひとり当たり20ドルほどという安さも魅力のひとつ。美味しい料理を食べ、夫婦で経営しているという当店のお母さんの笑顔に癒されてみてはいかがだろうか。


 


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