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食物の恵み


Blueberry

14/12/2009


Blueberryの恵み

エレガントなブルーの果実が収穫されることからその名がつけられたブルーベリー。パソコンの普及によって目への負担が増えてきた近年、ブルーベリーが目に良い果実として注目をあびていることをご存知の方も少なくないのではないでしょうか。今月はこの青紫に輝く果実が目にもたらす健康への実態にせまりながら、その他の恵みにスポットを当ててお届けします。

CHEERS 2007年07月号掲載

blueberry

そもそもブルーベリーの目への効能は、第2次世界大戦中に発見されました。毎日パンにたっぷりのブルーベリージャムを付けて食べていたイギリス空軍のあるパイロットが、夜間の空中戦でも敵がよく見えるようになったと報告したことが発端となり、研究に火がつくこととなりました。その結果、ブルーベリーにあの鮮やかな色素を与える成分、アントシアニンが目の健康の鍵を握ることがわかったのです。アントシアニンは抗酸化物質ポリフェノールの一種で、ロドプシンという人間の網膜にあり、光の刺激を脳に伝達する作用をもつ色素体に深く関与しています。ロドプシンは光の刺激で分解されますが、瞬時に再合成され、この連続作用が脳の視覚領域に伝達されて物が「見える」という現象が起こります。そのため、目を酷使するとロドプシンの活性が弱まり、さらに再合成が追いつかなくなると、物が見えづらくなったり、視界が曇ったり、チカチカして見えるなどの症状が出てきます。ブルーベリーに多く含まれるアントシアニンは、このロドプシンの再合成を促進させるため、目の健康を保つことができるのです。

目の機能を高めるのに加え、アントシアニンは強力な抗酸化作用を持つことから、ガンや老化促進、心臓疾患といった生活習慣病を引き起こす原因となる「活性酸素」の悪い影響を消す働きがあるといわれています。体内の活性酸素を取り除き、血管に過酸化脂質が蓄積することも防ぐので、健康な血液を全身にめぐらせることもでき、血栓症や脳血管障害、冷え症などの予防につながることも期待されています。アメリカ国務省人間栄養研究センターのドナルド博士の研究データによると、アメリカ産の43種類の果実と野菜の抗酸化作用を調べたところ、ブルーベリーがダントツで1位だったと報告されています。アントシアニンの効果が解明された現在、イタリアやフランス、韓国、スペイン、ニュージーランドなどでは、アントシアニンが医療用医薬品として使用されています。

またブルーベリーに含まれるアントシアニンは速効性があるため、摂取後2~4時間で効果が現れることも明らかになっています。ウサギによるある実験では、アントシアニン投与後約10分で、アントシアニンを投与されていないウサギに比べて約2倍のロドプシンが確認されたとの報告もあります。一方、持続性はなく、24時間ほどでその効果が消滅してしまうことも分かっているので、あのイギリスのパイロットのように、毎日パンにブルーベリーをたっぷり塗って食べるなどして、継続することを心がけてみましょう。またアントシアニンはブルーベリーの皮に多く含まれているので、皮も実も丸ごと使っているワインやジャムは生食と同じような効能を得ることが可能です。

最後に、意外と知られていないのが、食物繊維の含有量です。そもそも果実は食物繊維を多く含んでいるのですが、ブルーベリーは中でも多いとされるバナナの約2.5倍も含み、果物の中ではトップクラス。整腸作用はもちろん、便秘解消にも役立ち、さらには大腸ガンの予防も期待されています。整腸作用があるということはダイエットや美肌効果も期待できますので、女性の方には是非毎日の食卓に加えてほしい果実です。

現代人は便利な生活を享受する変わりに、目に負担のかかる環境にさらされることが多くなってきました。インターネット、携帯メール、テレビ、ビデオ、DVD…。目を酷使することは、眼精疲労だけでなく肩こりや頭痛など、体へも様々な影響を与え、またそれがさらに進めば近視や遠視、白内障、緑内障といった深刻な症状を引き起こしかねません。目に疲れを感じやすい方は、ブルーベリーの生食が無理でも、ジャムやサプリなどを積極的にとることを心がけてみてはいかがでしょうか。


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