Mandarin | 食物の恵み
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    ミカンの季節がやってきましたね!手で簡単に皮が剥け、いつでもどこでも食べられるミカンは冬定番のフルーツ。日本ではひとり当たりの果物消費量のトップを飾ります。オーストラリアのものは日本と比べると皮が剥きづらいのに加え、種も異常に多いですが、その果物が持つ本来の恵みは変わりません。今月は今旬のミカンの効能にスポットを当ててお届けします。

    CHEERS 2008年06月号掲載

    Mandarin

    おいしいミカンの見分け方
    適度に扁平なもので、皮が薄いもの
    大きさの割に重みがあり、色が濃く、ツヤのあるもの

    ミカンやオレンジ、レモンなど、柑橘系のフルーツには免疫力を高め、風邪の予防やストレスの穏和に携わるビタミンCが豊富に含まれていることは皆さんもご存知ですよね。100g中35mgのビタミンCを含むミカンは、1日3個で1日の必要量の半分を摂取することができます。また、水で洗ったり、加熱することなく食べられるので、ビタミンの損失が無いまま食べることができるのも魅力的。そして通常捨ててしまうミカンの皮…。実は皮自体には果実の約3倍ものビタミンCが含まれ、皮を干した‘陳皮’(ちんぴ)は漢方では薬として用いられ、風邪やのどの痛み、せき、たん、胃のもたれ、吐き気、口臭、腹痛、下痢、乳房の腫れなど、幅広い効用があるとされています。家庭でもミカンをよく洗ってワックスを落とし、1週間ほど干して乾燥させたものを砂糖と一緒にお湯で溶いていただけば、同じような効果が楽しめます。また、乾燥させた皮をお風呂に入れると、柑橘の爽やかな香りのバスタイムも楽しめます。ミカンの香りには、鎮静効果があるため、リラックス効果が高まるのはもとより、皮に含まれる油分がお湯に溶け出し、皮膚の角質を皮膜が包み込むことで、体温が逃げにくくなり、体を芯から温めてくれます。保温効果が高まると肌もしっとり、スベスベになるので、まさに一石二鳥!寒くなるこれからの季節、是非試してみてください。

    またミカンには他の柑橘系には微量にしか含まれていないβクリプトキサンチンという成分が多量に含まれています。ちなみに含有量はオレンジやリンゴの約100倍!βクリプトキサンチンはミカンの黄色成分であるカロチノイドの一種で、ニンジンに多いβカロチンやトマトに多いリコピンなどと同じ仲間であります。抗酸化力が強く、美容やガン予防に効果的な成分として知られているのですが、βクリプトキサンチンにはβカロチンの約5倍もの発ガン抑制効果があることが最近の研究によって明らかにされました。さらにβクリプトキサンチンが威力を発揮しそうな病気に骨粗しょう症が挙げられます。マウスを使った実験では、骨量が増えたとの報告もあり、骨形成を促す成分としては、これまで最も多いとされてきたビタミンK2よりはるかに強力であることが立証されています。

    ミカンにはその他にも風邪予防に有効的な特有の成分、シネフィリンや、ビタミン類似物質で、毛細血管壁を保護し、脳卒中などの発生や再発を防止を予防するビタミンP、体内の過剰な塩分を排出するカリウム、疲労回復によいクエン酸など、この限られたスペースではご紹介できないほど、バラエティに富んだ栄養素を豊富に含みます。おいしく、簡単に食べられ、さらには様々な健康効果があるミカンは正に‘冬の果物の王様’ですね。

    最後に、ミカンの食べ方は人それぞれですよね。袋を残す人、スジを器用に全て除いてから食べる人、スジや袋など、何も気にせずにまるごと食べる人…。しかし袋やスジには多くの食物繊維、ペクチンが含まれ、腸の中の水分を調節して便秘を解消したり、逆に下痢を抑えるという効果があるので、果肉だけでなく、スジや袋などを一緒に摂取すると、より一層の効果が得られるでしょう。これから気温がぐっと下がるこの季節、皆さんも1日1個を目標に、風邪知らずの冬を越してみましょう!

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