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食物の恵み


Peach

02/03/2010


Peachの恵み

ほのかに色づいたピンク、そして甘い果汁と水分をたっぷりと含んだ柔らかい果肉が人気の桃。昔から欧米では素敵な女性をほめる時の比喩に桃が使われてきたことからもわかるように、女性にとって桃は美しさのシンボルともいえる果物です。今月は、可愛いらしい見た目と香りや味の甘さに加え、美容や健康に役立つ要素がふんだんにつまった桃をお届けします。

CHEERS 2010年02月号掲載

桃の木は生命力が強いことから、原産地の中国では不老長寿の象徴とされてきたほか、邪気を払う果物とも言われていました。その考え方は日本へも伝わり、〝桃の節句〟と呼ばれる3月3日のひな祭りには、厄払いとして桃の木を飾る習慣があります。不老不死や女の子のお祭りの象徴とされるだけあって、桃の実にはアンチエイジングや美肌効果を始めとする、女性に嬉しい様々な機能があるのです。

桃に含まれる主な成分は水ですが、そのジューシーな果肉が肌に潤いを与えてくれるほか、整腸作用のあるペクチンが豊富に入った水溶性食物繊維を始め、ビタミンC・E、カロテンなどを含んでおり、便秘解消、そして美肌作りに高い効果をもたらします。また、桃は美容の大敵であり、万病の元である冷え性にも有効なことが知られていますが、その役割を担っているのが桃に含まれる水溶性ビタミンの一種、ナイアシンです。脳神経や糖質、脂質の代謝などに働きかけ、皮膚や粘膜の健康を保つのに欠かせない成分であると同時に、血液循環を良くし、頭痛や冷え性を改善する作用があります。また、大量にナイアシンを摂取することでコレステロールや中性脂肪を下げる薬理効果がある点も見逃せません。

そして、桃が美容や健康に良い果物として注目されている一番の点は、緑茶に多く含まれる成分として有名なカテキンを有していることです。ポリフェノールの一種であるカテキンは、脂肪の吸収を穏やかにする特性があり、摂取を続けることによって脂肪や悪玉コレストロールを減らしてくれる効果が期待できるため、ダイエットや動脈硬化防止に最適です。また、様々な病気の原因となり、老化を促進してしまう活性酸素の過剰な発生を抑制する抗酸化作用があることから、アンチエイジング対策としても摂取が勧められています。さらに、カテキンには抗菌作用があることから、虫歯やインフルエンザ予防、そしてガン予防にも効果が実証されており、実に幅広い効能を持った優秀な成分といえるのです。

さて、桃といえば実の部分だけに注目が集まりがちですが、実はその種にも素晴らしい効能があることをご存じでしょうか。種を割ってみると中から〝桃仁〟と呼ばれる数個の種が出てきますが、この桃仁は脂肪油、アミグダリンなどを含み、婦人病の漢方薬としてよく利用されています。生理不順、生理痛、更年期障害のほか、高血圧や脳梗塞などに役立ちますが、非常に効果が強いので、必ず漢方の専門家に相談してから服用することをおすすめします。種のほかにも、利尿作用がある桃の花は、むくみ解消や下剤用途の漢方薬として活躍しているほか、タンニンやマグネシウム、カリウムなどが含まれる桃の葉は、乾燥させて風呂に入れる〝桃湯〟と呼ばれる方法で、日本では古くから使用され、あせもや湿疹に効果を発揮してきました。

このように、桃にはその実から種、花、葉っぱに到るまで、無駄な部分はひとつもなく、まるごと美容や健康に役立つ果物といえます。特に女性にとっては魅力的な成分がつまっていますので、果実をいただく時にはぜひ皮ごと食べて、桃のもつ栄養分をより多く吸収してみてくださいね。水分が不足しがちで、クーラーの効きすぎによって冷え性を促進させかねないこの季節、桃で美しく健康的に夏を謳歌しましょう!

おいしい桃の見分け方
ふっくらときれいな丸みがあり、全体的に色づいているもの
皮が薄く全体にうぶ毛があり、香りが強いもの


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