オーストラリア・シドニーを楽しむための生活情報誌「チアーズ」

TAKE 7 魅惑の万能薬

ToMoKa

22/02/10











「ああ、一度でいいからチョコレートに浸かって、思う存分味わってみたい…」。今まで何度そう思ったことか。そんな万年チョコホリックの私が、シドニーの チョコレート専門店を初めて訪れたのが約6年前。入り口付近に設置された巨大な容器の中で、滑らかに回転する大量の液体チョコレートを見た時の感動&テン ションの上がりようったらなかったです…(涙)。『チャーリーとチョコレート工場』など、チョコレートを題材にした映画は数多く存在しますが、この『ショ コラ』もその中のひとつで、劇中には不思議な「魔力」を持った様々なチョコレートが登場します。

例えば、眠っていた情熱を呼び覚ましてくれるもの、勇気を与えてくれるもの、凍りついた心を溶かしてくれるものなど、観る度に「どんな味がするんだろう」と想像しては夢を膨らませてしまいます。チリパウダー入りのホットチョコレートに関しては「自分でも作れるんじゃ…?」と思い立ち、自宅で試してみたところ、この世の物とは思えぬ未知の液体ができあがりました。よい子は絶対に真似しないでください。



気まぐれな北風と共に町から町へと移り住み、各地を転々とするヴィアンヌ(ジュリエット・ビノシュ)とアヌーク親子は、フランスの小さな村に突然姿を現し、断食の期間であるにも関わらずチョコレートショップを開店します。敬虔なカソリック教徒である村長のレノ伯爵は、未婚の上、私生児を持ち、村の風紀を乱すヴィアンヌをうっとうしく思い、どうにか親子が立ち退くよう画策しますが、彼女の人柄と彼女の作るチョコレートの魅力に村人は次々と虜になっていきます。先祖代々伝わる方法で村人たちの「お気に入り」のチョコを言い当て、彼らの悩みや心の中のしこりを少しずつ取り除いていくヴィアンヌ。誰にでも分け隔てなく接する彼女は、村外れの川沿いに一時逗留していた流浪民のルー(ジョニー・デップ)とも親しい間柄になります。しかしなぜか彼の「お気に入りのチョコ」だけはなかなか当てられず、そのうちにまたあの北風が彼女たちを急かし始め…。



ジョーン・ハリス作の同名小説が原作の『ショコラ』。撮影はラッセ・ハルストレム監督のイメージにピッタリだったというフランスの小さな村と、イギリスのスタジオで行われ、古い石畳の町並みが歴史を感じさせる、味わい深い映像が魅力です。俳優陣には本作品でアカデミー賞にノミネートされたジュリエット・ビノシュ、オスカー受賞経験のあるジュディ・デンチ、そして今やセクシーな男性の代名詞とも言えるジョニー・デップなど、実力派が勢揃い。特に女性の登場人物はそれぞれの確立された個性が描写されているので「女性であること」、そして「母親であること」を考えさせられる映画でもあります。さらに個人的に注目してほしいのは、中盤を過ぎたあたりで観られるジョニー・デップ様のギター演奏。マニアックで申し訳ないのですが、その数秒がこの映画で最もセクシーな瞬間(なはず)なので、見逃さないで頂きたいです。ほんわかとした気分になりたいときにぜひ。








今月の一本

"Chocolat (2000)"









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