オーストラリア・シドニーを楽しむための生活情報誌「チアーズ」

マヤ文明が示す2012年

Yoko

24/05/10


現在、世界各国で"2012年に地球の次元上昇が起こる(もしくは滅亡する)"という話が出没し、論争を招いていますが、その根拠のひとつとされるマヤ文明についてお話したいと思います。考古学者の間で謎の文明と言われているマヤ文明は、紀元前2600年にメキシコ南東部、ベリーズなどを含む中米一帯に誕生し、数千年に渡って栄えた文明です。なぜ謎の文明と言われているのかというと、マヤ文明には世界四大文明(エジプト文明、メソポタミア文明、黄河文明、インダス文明)が発展した理由とされる共通条件に当てはまるものがないのです。四大古代文明の共通条件とは、大河のほとりの肥沃な土地に開けていること、物の運搬に必要な車輪、金属器を使用していることです。そのどれにも該当しないにも関らず、マヤ人は世界で3番目に大きいピラミッドを建設し、さらに20世紀の科学水準に匹敵する高度な天文学、高等数学など、考古学の常識を超えた文明を持っていました。



古代マヤ人は天文学や数学を使って、宇宙の原理を解き、未来を予測することに情熱を傾けましたが、そのマヤ人が遺した最高の発明品がマヤ暦です。マヤ人は太陽、地球、月、そのほかの天体と宇宙が繁栄と崩壊の周期を持って相互に密接な関係を持っていると考えていました。マヤの暦にはいくつか種類があり、よく知られているものでは一周期を260日とするツォルキンと呼ばれるカレンダー、一周期を365日とするハアブと呼ばれる太陽暦のカレンダーがあります。マヤ人はこれらの暦を複雑に絡み合わせて未来を予測し、コロンブスのアメリカ大陸到来やマヤ文明の崩壊、第一次世界大戦、ナチスの台頭など、いくつかの歴史的な出来事を何百年も前から予言していたようです。古代マヤ人が遺した予言書のひとつに、『クワウティトラン年代記』というものがあり、そこには「第5の太陽の時代は紀元前3113年に始まり5128年目に終焉を迎える」と書かれているそうです。マヤ文明では、紀元前3113年以前には第1から第4までの太陽の時代があったと考えられています。そして、紀元前3113年からちょうど5128年目、第5の太陽の時代の終焉にあたるのが、2012年なのです。これにちなんで、地球が2012年に滅亡する様子を描いたハリウッド映画『2012』が2009年に製作されたこともあり、この年に人類滅亡のイメージを持つ人も少なくないようです。



しかし、現在も少数民族として残っているマヤ族の長老であるカルロス・バリオス師は、今年1月に行われたネットラジオのインタビューの中で「映画『2012』は全くのファンタジーであり、本来のマヤ暦の意味を反映していない」としています。「マヤカレンダーは2012年12月21日で終わるが、これは世界の終りではない。世界はそのまま続いていくが、今までとは少し違った基盤になるだけだ」とこの日に何か特別なことが起こるわけではないことを強調し、「人間が精神的な成熟過程に入るために、生き方の方向転換を迫られるだけである。それに、人間には運命を自分たちで変える力が備わっている。未来の選択は私たち自身の手にゆだねられている」と新しい時代のスタートとして、人間の意識の進化が必然的に迫られることを示唆しています。<<No.18に続く>>





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