“ときには邦楽も”ということで、今回は新年だからこそあえて濃い作品、ザ・ブルーハーツの1stアルバム『THE BLUE HEARTS / 1987年発表』を紹介したい。80年代後半に起きたいわゆる“バンドブーム”によって、大量のバンドが世に飛び出し、BOØWYやユニコーンなどいくつかのバンドは現在に至るまで聴き継がれ、語り継がれ、多方面に影響を残している。その中でも個人的に最も思い入れの強かったのがブルーハーツだった。人生そのものにまで影響を与えるバンドが稀に存在するが、ブルーハーツというバンドもまさにそうだった。いや、何も変わらず現在もそうなのであろう。ロックが世界を変えるのかどうかは知らないし、もっと言えばそんなことはどうだっていいのだが、このバンドは確実に人の生き方までを変えてくる。このバンドが持つ得体の知れぬ何か強烈な放射物質を受信し得るアンテナ(たとえそれまでは眠っていても)がその人にありさえすれば。