オーストラリア・シドニーを楽しむための生活情報誌「チアーズ」

日本酒蔵紀行(その2)

ソムリエK隊員

21/09/12








今月の一本


祝米純米大吟醸にごり酒






先月号に引き続き日本での酒蔵巡りの模様を。

 

福光屋(石川県金沢市)




雪深い金沢から特急列車2時間強で冬晴れの京都に。京都を代表する「月の桂《を造っている増田徳兵衛商店の14代目・増田徳兵衛社長の案内で酒蔵内を見せて頂いたのですが、まず目についたのが青白い一斗壺が屋根裏に山積になっている光景でした。これは古酒を入れて和紙で固くふたをして置いておく物で、暗闇の中で熟成させるには青磁の壺が一番よいとか。「これで一壺いくらですか?《などと下衆な質問をしたら「大体3百万円くらいかな《とさらりと答えられてしまい…古いものは百年以上前のもので、ざっと見廻しただけでも5百個以上はありそうで…これだけで二財産くらいあるのではと驚きました。 で、京都風の試飲室に戻ってその3百年余りの歴史のある酒蔵らしい伝統的な味わいのある10年古酒「琥珀光(こはくこう)《や、そんな伝統を感じさせない面白いネーミングの「抱腹絶倒《とか「吃驚(びっくり)仰天《という低アルコール酒もあり、英語をもじった「把和遊(How are you?)《という自然落下のしずくを集めた至極滑らかな純米大吟醸滴酒も染み入りました。 それで今回私が一番気に入ったのが、正に米のスパークリング・ワインかとも思える純米大吟醸にごり酒です。元祖にごり酒蔵として吊を馳せている月の桂が世界に先駆けて造った微発泡酒は、フルーティな香りと爽やかな炭酸の喉越しと相まって至上の和風シャンパンといえますね。






月の桂(京都府伏見区)



新潟市から日本海側を列車で金沢に入る予定が大雪のため朝から運休となり、越後湯沢駅経由を余儀なくされました。そして訪れた金沢市最古の福光屋は、日本の吊園のひとつ兼六園からほど近い所に酒蔵を含めた近代的な醸造所を構えていました。 中では13代目の福光松太郎社長とそのご子息太一郎取締役もお待ち頂いていて、恐縮してしまいましたが、早速醸造場の見学へ。まずは一世紀かけて地下層をくぐってきた「百年水《をひしゃくで一口、その後全酒のラインアップを味わいました。最高峰ブランド「瑞秀(みずほ)《の滑らかさの中にも純米蔵らしいしっかりしたボディを持つ純米大吟醸酒や「百々登勢(モモトセ)《という10年、20年そして30年物の熟成度の違いが味わえる古酒などを堪能でき、至福の時間を過ごしました。さすがは加賀百万石を支えてきた酒蔵だと唸りましたね。




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