オーストラリア・シドニーを楽しむための生活情報誌「チアーズ」

天災+人災

北村元

27/05/13






 





こんなエピソードがある。地震発生直後の宮城県気仙沼市のXX会館での話。
 

この建物の向かい病院の医師と看護師、事務員を含めて、地元の人が避難していた。

 

そこへ、「津波だ!」と、運送会社の赤帽の運転手が駆け込んできた。そこにいた人たちは急いで2階に駆け上った。大きな波が街をのみ込んだ。この会館にも水が流れ込んだ。見る見る水位が上昇し、全員がステージのような一段高いところに避難したが、足元まで水が迫った。

その時、2階の出入り口付近の窓に人が流れ着いた。 窓を開け、引き上げると、その建物の内装を担当した業者だった。ついに、水がステージの上まできた。屋上に逃げようと、天井の壁を破ることを試みたが、壁がはがれ落ち、だめだった。21人は必死に寒さに耐えた。孫の赤ちゃんを抱いている人がいた。空腹で泣いた。そこにジュースが流れ着いた。飲ませた。向かいのコンビニから食料が流れてきた。皆で食べて飢えをしのいだ。21人は、翌日、市内に入ってきた自衛隊員によって、全員無事救出された。

 

今回は、そこに、東電の原子力発電所の暴走が起きた。これは、どうも人災の色が濃いと私は確信する。

 

誰もが「想定外」という。原子力安全・保安院、東電、原子力安全委員会…。一体、これらの人たちがどこまで原子力発電の実態をわかっていたのか。斑目春樹原子力委員会委員長の「原子力発電に対して、安心する日なんかきませんよ。せめて信頼して欲しいと思いますけど。安心なんかできるわけないじゃないですか、あんな不気味なの」という過去の発言に注目もしたい。じゃあ、君は、なぜ想定外を「想定」しなかったのか? 日本の原子力は、こんなに何もできない専門家集団に操業運転されているとは思ってもいなかった。ある民間機関の人が言っていた。「まるでお猿の電車を運転する猿なんですよ」。

 

東電の社長も、病気不在が長かった。。自ら放射能をかぶることなく、関連会社の職員に丸投げ。おまけに、電力供給に問題が生じてしまった。それが計画停電であり、写真のように電車会社の発券機械は軒並み節電対策だ。

 

格付け会社のスタンダード・アンド・プアーズは4月1日、東京電力の長期会社格付けを「シングルAプラス」から「トリプルBプラス」に3段階格下げしたと発表した(共同通信)。

 

菅政府も智慧がなく、すべて後手後手。蓮舫節電啓発担当相が防災服の襟を立てている姿に、「外見を気取っている場合か」と、国民が噛み付く気持ちはよくわかる。なりふりかまわず現場主義で動け。未曽有の国難だ。天・地・水はこの世の三元素。それを東電の原発は汚しているんだ。



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