オーストラリア・シドニーを楽しむための生活情報誌「チアーズ」

50杯目 東北酒事情 (秋田県編)

ソムリエK隊員

27/05/13




 50杯目 東北酒事情(秋田県編)













前号に引き続き東北酒事情の第2弾、3月に秋田県の酒蔵をふたつ訪れた模様をご紹介します。


 


 


まだまだ雪深き秋田県田沢湖傍の大仙市に秋田清酒があります。出発前に豪雪で秋田新幹線こまちが脱線したと聞いて恐れ慄いていましたが、定刻通り最寄りの大曲駅に降り立つことができました。


ここは「出羽鶴」と「刈穂」、「やまとしずく」の3つのブランドを持ち、慶応元年(1865)に酒蔵が設立されて出羽鶴を大正2(1913)に、その兄弟ブランドとして同年に刈穂をリリース、近年になって平成6(1994)にやまとしずくを出しています。また刈穂の酒蔵には大正時代から今も使われている油圧式の酒搾り機が6台あって、その機械を舟と呼ぶことから「六舟」(ろくしゅう)というサブ・ブランドも持っています。


出羽鶴はしっかりした味わい、刈穂は豊かな香りで、特に六舟は手造り布搾りのお酒なので酵母が生きているライブ感が出ていて、やまとしずくはすっきりスムースな飲み口でした。そのすべてが優しく上品な味わいになっているのは、中軟水を使っていることと雪深い中での長期低温発酵による滑らかな仕上がりに寄るところが大きいかと思います。


 


「雪の茅舎」(ゆきのぼうしゃ)ブランドで有名な齋彌(さいや)酒造店は、秋田駅から日本海側を南に特急電車で約30分、羽後本荘駅が最寄りの由利本荘市にあります。


まず驚かされたのは、従業員の平均年齢が32歳と若いことと、採用基準が農家出身であることでした。杜氏が自作のお米を醸すことは当然良い結果をもたらすでしょうが、それ以上に農民の日照りや大雨という自然現象にも「何とかする」という粘りが酒造りにも必要なのだとか。


また酒蔵の命ともいえる酵母の入った試験管をこともなげに見せるところも、酒造りに相当な自信と誇りを持っていると見受けました。私も10種類もの酵母を毎年使い分ける酒蔵など聞いたことがありませんでした。毎年国際コンクールで金賞を取るのも納得でした。だから今月の一本はそこの酒蔵でしか買えない「純米大吟醸 生酒」に決まり!




    User comments
    Comment1    ※10文字以下
    Comment4    ※8文字以下
    Comment2    ※30文字以下
    ・コメントは全角で500文字まで。
    ・書き込みはライターの判断で削除される可能性があります。
    ・詳細はチアーズ利用規約をご覧ください。

    関連記事

    52杯目 生々試飲会!? (やっぱりお米が大事!)

    19/08/2013

    ソムリエK隊員

    52杯目 生々試飲会!? (やっぱりお米が大事!) ...

    ワイン・お酒

    51杯目 新潟酒事情(魚沼編)

    26/06/2013

    ソムリエK隊員

    51杯目 新潟酒事情(魚沼編) 東北から新潟へ、3月でも雪深い南魚沼の酒蔵をふたつご紹介。...

    ワイン・お酒
    Banner3
    Side 2

    FOLLOW US

    SNSで最新情報をゲット!

    NEWSLETTER

    メールで最新情報をゲット!

    メールを登録する