オーストラリア・シドニーを楽しむための生活情報誌「チアーズ」

「ダンスは動き、 動きは命である」

北村元

25/06/13




 














車椅子の歴史は古く、三国志演義の中で、諸葛亮が車輪のついた椅子に乗っている描写があります。彼は障害者ではありませんが、三国志演義が書かれた明の時代には、車椅子という発想があったのですね。


 


日本最大と言われる広島車いすダンスクラブ(会長:仲井サカエさん)の演技を、先日拝見する光栄に浴しました。チャッツウッドのドハティセンター。ペアを組んだ方が、次から次へと、衣裳を変えて登場しました。JCSシニア会の方々をまったく飽きさせない一時間半の演技でした。


 


さわやかで自信のある笑顔の演技ができるようになるまでには、たくさんの涙があったはずですし、実は今でも日々戦い続けているはずです。この会場にしてから、不自由なことがたくさんあったと思います。でも、さもラクラクと演じているクラブの皆さんから、「本当の強さとは何か」を教えてもらったような気がします。外は雨でしたが、中は晴れ晴れの演技。


 


個々の方の障害の程度は知りませんが、車いすの人の状態をよく知って、常に相手への思いやりを込めて演技をしている健常者の姿を、レンズを通して垣間見ることもできました。


ヨーロッパで生まれた車いすダンス。車椅子側がリードすることもあります。それにしても、よくもまあ、ウィールチェア・ドライバーの個性を引き出したダンスだったとつくづく感心しました。


 


▼自分で自分のダンスの可能性を簡単につぶさない。一度、やると決めたら、最後までやってみること。続けているうちに、いろんなチャンスや発見も必ずある。それもダンスの楽しいところ。


▼『ダンスは動きである、そして動きは命である』


▼僕は僕に「障害」があると 思っていなかった


僕は僕が生きにくい世の中に 障害があると思っていた


でも、人は僕のことを 「障害」のある人と言う


僕は僕自身だけれど 「障害」ではない


 


障害者の方々の話には、命が揺さぶられます。


 


ヨーロッパ、アメリカ、中国などで公演してきた広島車いすダンスクラブ。今回は総勢十九名(うちウィールチェア・ドライバーは五名)で初来豪。「隠れた苦労もあります。路上での演技。道は前後に平らに見えても、左右には目に見えない傾斜がついています。両手を放した演技では、止めてあっても車椅子は移動してしまう」と、仲井会長は挨拶の中で述べられました。


 


そのダンスクラブの来豪を支えていた少数の方々がいました。彼女たちに、ねぎらいと心からのお礼を申し上げたい。「支援とは、自分は上にいて、困っている人を引き上げることではない。下から支えることです」という東北の方の言葉は至言です。




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