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プロレスの逆襲


もう一人のメジャーリーガー

10/05/2018

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Puroresu

第250回

もう一人のメジャーリーガー

 


米国メジャーリーグで大谷翔平が素晴らしいスタートを切った。本原稿を書いている時点で、投手として2勝、打者として本塁打3本の二刀流デビュー。現地メディアも唖然とするほどのインパクトを残している。もしシーズンを通じて10勝、20本塁打でも記録しようものなら、まさに「漫画の主人公」である。この1年は彼の活躍から目が離せない。


さてプロレスの世界でもひとりの男が米国で大暴れしている。世界最大のプロレス団体「WWE」に2016年から移籍し、その後瞬く間にスターダムを駆け上がった中邑真輔が、日本人としては初めてWWE王座に挑戦した。残念ながら王座奪取とはならなかったが、この挑戦自体が本当に歴史的な快挙である。ちなみにプロレスファンであれば彼の名前を誰でも知っているが、中邑はナカムラと読むので悪しからず。プロレスファンにとってのナカムラは、中村ではなく「中邑」であることが周知の事実である。
中邑は闘魂三銃士ブームの後、低迷を続ける新日本プロレスを棚橋弘至、柴田勝頼らと共に支えた功労者のひとり。高校と大学でレスリングを学び、大学時代には総合格闘技の経験も積んでいたことから、格闘路線のレスラーとしてデビュー。体格、ルックスも良く、周囲の期待通りに新日本プロレスの看板レスラーとなった。そして前述のWWEへの移籍後は想定以上に絶賛されているのが実態である。このWWEというのは世界最大のプロレス団体であり、世界中に多くのファンを有している。今回、彼がタイトルに挑むのは年間さまざまな大会が開催されるWWEの中でも最大のイベント「レッスルマニア」での出来事。この舞台で日本人レスラーが王座に挑戦することは、過去には想像もできなかったレベルのこと。


プロレスに無関心の方には恐縮だが、今の日本のプロレス、特に新日本プロレスは世界でも有名なプロレス団体で、世界中にコアなファンがおり、当然ながら米国のプロレスファンも新日本時代から中邑を知っていたという背景がある。「プロレスは終わった」とされるのは早計で、かつての地上波ゴールデンタイムの試合放送などはなくなったが、世界的に見ればマーケットは拡大しているのが実態であり、日本でも新日本プロレスの復権と共に新たなファンも増えている。グローバルなコンテンツとしての価値はむしろ上がっていると言えよう。


ここに今後の日本のプロレスにおける成長のヒントが存在する。端的に言えば内需と外需の両輪が必要ということ。これはプロレスだけに限った話ではなく、少子高齢化がさらに進む日本国内でかつてのような内需を生むことは現実的には難しい。いかに外需を取り込むかが大切になってくる。日本国内だけでなく、世界中のファンから愛されるプロレスを作り、それを積極的に海外に発信・展開していくこと。これは決して不可能ではないし、元々プロレスにはその土壌が存在している。折しもインバウンド観光客が殺到している近年は、またとないチャンス。2年後には東京オリンピックを控え、さらには大阪万博誘致や統合型リゾート(IR)などの話も尽きない。世界の目が日本に向かう、この流れを活かさない手はない。他方、内需についてはかつてのように単純に物やサービスが売れる時代ではなく、ある種の付加価値や嗜好性に特化したものが売れる時代。1周回って新しい価値観を構築するタイミングだと捉えれば、こちらも前向きな展望が開けるはずだ。
今回は敗れた中邑だが、その腰にチャンピオンベルトが巻かれる日もそう遠くはない。
 

 

H.たつい プロレス最強説を信じ、どちらかというとU系。
知られていないが、実はプロテインを飲んで密かにプロレスラーを目しているとか。180cm以上という長身だけに、ウエイトさえつけばプレス・デビューも夢じゃない?

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