30/05/2018
Photo:Haruki
@sydney_hrk
旅スル
東洋の下町感と西洋の洗練が入り混じる街
香港
ビクトリア・ハーバーを挟み北側に広がる九龍半島と南側の香港島、235もの連なる島々を含めたエリアで成り立つ香港。約150年のイギリス統治時代の影響で、ローカル感溢れる中国の街並みの中に英国風文化が色濃く溶け込んだ伝統建築と近代的な超高層ビルが文字通り林立する〝雑多〟と〝最新〟が混在するアジア屈指の近代都市となっている。
いまや世界有数の金融センターとなった香港だが、歴史を辿るとかつてはしなびた漁村だった。アヘン戦争後、1842年に香港島がイギリス割譲され、貿易都市として発展する。1941年に日本軍が香港へ侵略を開始し、約3年8ヵ月ほど日本の支配下に置かれた。1997年にイギリスから中国に返還され、中華人民共和国香港特別行政区として、一国二制度をとった中国の経済成長とともに、香港経済が大きく飛躍した。
観光客が激増する香港は、2016年度の旅行者数が2655万人と堂々の世界1位。さらにローカルの人口は約735万人。東京の約半分ほどのコンパクトな土地にこれほどの人が密集している香港はどこも人で溢れている。現地で暮らしている人は主に中国系が占めているが、近隣諸国からフィリピン人やインドネシア人、インド人など、多様な民種が見かけられる。
香港と言えば、世界三大夜景のひとつ「100万ドルの夜景」が代名詞。その昔、香港の一晩の電気代が約100万ドルだったことからついたと言われている。夜景観賞の定番であるビクトリア・ピークは、標高428メートルと香港島で最も高く、また高層ビル群のすぐ背後に山がそびえるため、建物のひとつ一つがダイナミックにくっきりみえる世界屈指の絶景スポットだ。
香港に来たなら絶対に見逃せないのが、香港島側と九龍島側の高層ビルから放たれるレーザーと音楽のナイトイベント、シンフォニー・オブ・ライツ。〝世界で最も長い期間継続されている〟としてギネスに認定されており、2003年の開始以来、毎晩8時から欠かさず開催され、世界中の観光客を魅了している。
もし何か香港らしいお土産を探すなら、昨今の香港のトレンドとなっている〝レトロモダン〟なモールがお勧め。元水上警察本部の建物をショッピングモールとホテルとして改装した「1881ヘリテージ」や、元警察官寮をアートモールに変えた「PMQ」といったノスタルジックな雰囲気が残る古き時代の建物へのリスペクトを残しながら、最新のクリエイティブショップが軒を並べ、お気に入りの一品がきっと見つかるはず。
街中にはカジュアルから高級ダイニングまで世界中の美食家を唸らせる美味が勢ぞろい。そんな魅惑の香港の定番から穴場まで、お勧め観光スポットを紹介する。
●香港へ
シドニーから香港まで直線距離にして7381キロ。シドニーとの時差は2時間で飛行機のフライト時間は約9時間10分。直行便ではカンタス航空、キャッセイパシフィック航空が運航している(2018年5月現在)。
●空港からのアクセス
香港国際空港から市内中心部まで移動にはエアポートエクスプレスが便利。機場駅~香港駅間を24分で結び、ピーク時には10分おきに運航している。香港駅と九龍駅にはインタウンチェックインカウンターが設置されており、空港まで行かずに搭乗手続きや手荷物を預けることができる。また香港駅と九龍駅から各ホテルへシャトルバスが運行されている。
●香港の基本情報
紙幣は6種類:HK$1000、HK$500、HK$100、HK$50、HK$20、HK$10。硬貨は7種類:HK$10、HK$5、HK$2、HK$1、50¢、20、10¢。
日本国籍で90日以内の滞在であればビザは不要。
高温多湿な亜熱帯気候に属している。10~12月は好天が続き観光のベストシーズンとなる。
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