オーストラリア・シドニーを楽しむための生活情報誌「チアーズ」
娯楽記事

小さな町のたった1人の日本人


ハイヒールを脱ぎ捨てて チャプター25 郵便屋さんが来ない家

ゼロから始めたファームライフ

25/10/2019

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今年で10歳になった長男。服や靴、自転車などのサイズが私とほぼ同じになってきたので、私が勝手に色々シェアさせてもらっている。そして、とうとうモーターバイクまでシェアする日が来るなんて! ヘルメットは日本語のカタカナがデザインに入ってるのが決め手でGET。このバイクもSUZUKIの日本製とあり、沖縄で生まれた本人は日本人&男として、こういったモーター系が日本製であることをかなり誇りに思うらしく、毎回ドヤ顔で乗りまわしている。

 オーストラリアへ移住してきて、1番初めに気づかされた日本の凄さ。それはカスタマーサービス。日本のどこのお店へ行っても店員さんが丁寧に対応してくれるのが当たり前。どのお店でも、クレームを言うお客様がいれば忍耐強く優しく対応している印象。他人への心使いや気配りなどに関していうと、日本はきっと世界一の国ではないだろうか? そして、そこで生まれ育ってきた私たち日本人は、それが「当たり前」だと思い込んだまま海を越えて他国へ行き、その土地のカスタマーサービスの質の違いにおそらく99%くらいの確率で大きなショックを受けると思う。

 以前「ウソのような本当の話」と題し、ここでコラムを書いたことがあるので、読んだ人は知っているかもしれないが、我が家の郵便ポストは家から少し離れた場所に設置されている。家の門や玄関先に設置するのが一般的だが...何を隠そう我が家の郵便ポストに辿り着くまでの道のり、片道2キロ!ここへ引っ越してきた当初は、往復4キロなら毎日歩いて行けば良いエクササイズになりそうだな〜なんてポジティブ発言していたが、恥ずかしい話、実は今までに歩いて郵便ポストまで行ったことなんておそらく片手で数えるほどしかない(笑)。今や、息子のモーターバイクを借りてツーリングがてらに犬を引き連れてメールチェックしに行く始末。郵便物が届くのは毎日ではなく月、水、金の週3日のみなので、メールチェックする時は何が届いているか毎回ワクワクしながら開けるし、何も入ってなかった日はかなりがっかりしながら片道2キロを戻ることになる。

 先日、荷物が届いてますよ〜と郵便局からメールでいつものように連絡が来たので受け取りにいった。メールボックスに入りきらない大きな荷物は、自分で郵便局へ出向いて荷物を受け取りに行かないといけない。

 郵便屋さんが我が家に小包を届けに来てくれることはない。ズバリ、私の家は郵便屋さんの来ない家!なのだ。子供たちと一緒に荷物を受け取りに行くと「え?!なにこれ?」というほど大きなサイズの箱を渡され戸惑う(笑)。とりあえず受付のおばちゃんと軽く世間話をしながら受け取りの手続きを済ませると、「重いからこれ使いなよ」とタイヤがついたキャリアーを裏部屋から出してくれたので「わ〜!ありがとう」とお礼を言ったあと、優しい人だね〜なんて子供たちと言いながらキャリアーに荷物を乗せて大きな箱を無事に車まで運んだ。

 そして、その帰りの車の中で日本の郵便局のカスタマーサービスの話になり、日本では大小関係なく荷物を家の玄関まで届けてくれる上に、もし家に不在の場合は時間指定で別の日に再配達までしてくれるんだよ〜すごい親切だよね〜。ここでは絶対あり得ないことだよね〜と子供たちに話しながら自分自身もハッとさせられる。そうか、それが当たり前だと思ってたけど、そうじゃなかったんだ!と。

 時々、日本の便利で丁寧かつきめ細かい対応のカスタマーサービスが恋しくなるけれど、ここでしか味わえない「不便な生活から発見する小さな優しさ」を噛み締めて、これからもこの環境を楽しんでいこう。いや、楽しむしかないと思う(笑)。

 

PROFILE: IZUMI HOOPER フーパーいずみ

 沖縄の名護市出身38歳。グラフィックデザイナー。18歳で東京に上京する。グラフィックデザイン科、アートディレクション専攻を終業後、デザイン会社OTHERWISEに入社。その後、新しい環境を求め24
歳で日本を離れオーストラリア。2年間の滞在中に出会った現在の夫
(オーストラリア人)と2009年に結婚し、沖縄で長男を出産。半年後に再びオーストラリアへ。2013年にデザイン会社StudioZUBEを立ち上げ、グラフィックデザイン全般、イラストやロゴデザイン、その他店舗のブランディング&プロモーションデザイナーとして今現在も活動中。 

さらに、子供たちのアート作品をデザイン展開するSHIPPOデザインも立ち上げ、沖縄やシドニーなどで子供向けワークショップや展示会などの経験もある。2011年には長女、2013年には次男を出産。 "HAPPYMIND-HAPPYLIFE"を人生のテーマに掲げる3児の母。2016年1月から約1年間弱、体調が思わしくない両親と過ごすため地元沖縄に滞在し、家族や友人達と沖縄ライフを満喫。沖縄滞在中は、毎日ハイヒールを履き出勤する普通の会社勤めの日々を送っていた。

 2017年の5月からシドニーより車で片道約6時間のヘンティーという人口1200人ほどの小さな田舎町でゼロからの田舎のファーム暮らしを決意し、自宅でデザインオフィスを構えて、家族5人で新生活をスタートする。

Website  zube.com.au
Facebook  Studiozube
Instagram   studio_zube
Contact  contact@zube.com.au

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