29/10/2015
オーストラリア・バレエ団プリンシパルアーティスト
AKO KONDO
近藤 亜香
2015テルストラ・バレエダンサーアワード
発表は12月3日
一般投票で入賞が決まる、「ピープルズ・チョイス・アワード」もオンラインにて現在開催中。ぜひ一票を入れ、近藤さんをサポートしよう。投票を入れていただいた方に、抽選で「Ultimate Ballet Expereince」が当たる。このパッケージには、12月3日にオペラハウスで公演される同団体の「The Sleeping Beauty」のプレミアムチケット2枚分(総額800ドル)に加え、航空券、および1泊分の宿泊代も付いてくる。
投票先アドレス:
https://exchange.telstra.com.au/2015/07/10/meet-ako-kondo-2015-telstra-ballet-dancer-award-nominee/
オーストラリアのトップバレリーナたちが集うオーストラリア・バレエ団。ここに2010年から在籍する日本人バレリーナ、近藤亜香さんがいる。今年4月には同団体のトップを担うプリンシパルに昇進し、さらに7月には2015年度のオーストラリアン・バレエアワードにノミネート。今オーストラリアで大注目を浴びる近藤さんのバレエライフに迫ってみた。
テルストラ・バレエダンサーアワードのノミネートおめでとうございます。とても名誉あるこの賞にノミネートされるのは2度目と伺いました。今のお気持ちを教えてください。
ありがとうございます。2012年に続き、今回が2回目のノミネートです。この名誉あるアワードに2回もノミネートされることをとても光栄に思っています。ノミネートされることによって、たくさんの発見や挑戦が見つかるので、とても大切な経験だと思っています。
4月にプリンシパルに昇進されましたが、どういった役割や責任があるのでしょうか?
プリンシパルというランクは70人いるカンパニーダンサーの中でも、トップのランクで、カンパニーに今のところ9人しかいません。プリンシパルは公演にてセンターの役をつとめます。センターの役を務める代わりに、最高級のパフォーマンスを提供する責任が伴ってきます。
オーストラリア・バレエではどのような国籍の方とご一緒されていますか?
オーストラリアの国自体もそうですが、オーストラリア・バレエ団もとても国際色豊かです。私の他にも日本人ダンサーは2人、そして私のパートナーであるChengwu Guo(同じくオーストラリア・バレエ団のプリンシパル)は中国人、その他にもウクライナや南アフリカ、イスラエル、アメリカ、そしてニュージーランド出身の人も多々います。
国籍が違うと、バレエスタイルも異なってくるのでしょうか?
国籍によってそれぞれのバレエスタイルがあります。私は日本にいたときは、ロシア派のワガノワスタイルを教えられていました。オーストラリアに来てからは、オーストラリア独自のスタイルがあり、基礎からまた一度やり直したことを今でも覚えています。
これまでさまざまな国でバレエをされてこられましたが、どういった国で、どのような影響や刺激を受けられましたか?
私は、日本でバレエを始めて、イギリスのロイヤルバレエスクールのサマースクールに参加し、最終的にはオーストラリアに来て、バレエを続けています。日本にはまだ、全寮制のバレエスクールがありません。それに比べてイギリス、オーストラリアには伝統のあるバレエスクールがあります。やはり伝統のあるバレエスクールではカリュキュラムもしっかりしていて、また生徒もみなバレリーナになりたい一心でバレエをしているので、とても刺激を受けました。
オーストラリアでの生活は他国と比べていがかですか?
私はオーストラリアがとても大好きです。バレエの世界に関わらず、どこにいても皆とても優しく温かいと思います。初めてオーストラリア・バレエスクールに来たとき、英語はまったく話せませんでした。でも、同じレベルの子たちはとても優しく、英語がわからない私に事細かく、簡単な英語を使いながら、時間をかけて説明してくれました。そんな素敵な人柄のオーストラリア人はとても素敵だと思います。
オーストラリアでのバレエライフはいかがですか?
とても楽しんでいます。素敵な芸術監督、信頼できるアーティスティックスタッフ、メディカルチーム、素晴らしいダンサーたち。ひとつも不満はありません。自分にすごく合っていると思います。こんな素敵なバレエ団に出会えて、楽しいバレエライフをオーストラリアで過ごせてることを幸せに思います。
海外でご活躍する上で苦労されたこと、大変だったことなどありますか?
オーストラリアはとても国際色豊かな国ですが、初めてオーストラリアに来たときに、体のつくりの違いにショックを受けました。オーストラリア人は、足が長く、顔が小さくて、股関節も開いていて、まるでバレエをするためにつくられた体です。それに比べて私は、足も短く、顔も他の人と比べて少し大きく、股関節も全然開いていませんでした。ひどいときはバレエのクラスレッスンで鏡を通して自分の体を見るのがとても嫌で泣いていた時期もありました。そんなときに名門ロイヤルバレエ団でプリンシパルで活躍されていた吉田都さんのドキュメンタリーを見ました。そこで彼女は「私は他の人に比べて足が短いですが、短い分他の人より早く動くことができます。それが私の武器です」と言っていました。その言葉を聞いて体の違いは変えることのできないことだけれども、自分次第でその体を武器にできるんだ、という前向きな気持ちになりました。
プロでご活躍するバレリーナの1日を教えてください。
私たちのカンパニーは1日8時間働きます。1時間15分のウォームアップクラスから始まり、その後に15分の休憩をはさみ、リハーサルが始まります。2時30分までリハーサルがあり、それからお昼休みです。3時45分からまたリハーサルがはじまり、6時30分に1日が終わります。公演がある場合は、ウォームアップクラスの後、2時間30分のリハーサルがあり、そのあとは長い休憩があり、夜の公演のためのウォームアップバーの前にメイクアップと髪の毛のセットを済ませます。7時30分から公演がはじまり、10時30分に幕がおり、その後はリカバリーのためにアイスバスをしてから家に帰ります。
トップの世界でご活躍する上で、ご自身が大切にしていることを教えてください。
プリンシパルになり、今は「責任」という言葉がいつも私の背中にひっついています。トップのランクにいるということは、下のランクの人たちがずっと私のことを見ているということです。他のダンサーのお手本になるように、そして最高級の公演を毎公演提供できるように心がけています。
近藤さんのインスタグラムに頻繁に登場するワンちゃんのことについて教えてください。
私の可愛い可愛いワンちゃんの名前はTedといいます。9ヵ月になるトイプードルの男の子です。私のパートナーChengwu Guoがとても犬好きで、犬を飼いたいともちかけてきたのがきっかけです。公演などで疲れて家に帰ってきたときに、目をまん丸にして尻尾をふって待っていてくれるTedを見ると、いつも疲れが吹き飛びます。お休みの日は3人でマーケットに行ったり公園に行ったりと、のんびり過ごしています。
バレリーナとしての体型維持はどうなされていますか? 日々のトレーニングや食生活など教えてください。
私たちの運動量はラグビー選手と同じと言われています。日々のトレーニングはとてもきつく、冬場でも汗をかきます。なので私は食生活は気にすることなく、食べたいものを食べ、エナジーを得ています。唯一気にしていることといえば水分補給です。汗をかく量がとてつもなく多いので、ゲータレードを飲むなど、水分摂取を普段から心がけています。
そもそもバレリーナになろうと思われたきっかけなど教えてください。
3歳からバレエを始めて、ずっと長い間、ただただ楽しいからバレエを続けていました。13歳の頃、仲のよい友達と世界中から有名なバレエダンサーが集まるバレエのガラ公演を観に行きました。そこに出演していた方々はみんなキラキラしていてとても魅力的でした。私もいつかそうなりたいなとそのときに思いました。
いつ頃からプロのバレリーナを意識するようになりましたか?
13歳の頃です。「バレエがもっとしたいならもっとよいバレエ教室に移動しよう」と母に勧められ、そこで、ひとりの女の子に出会いました。彼女は13歳にしてバレリーナになるという大きな夢をしっかり持っており、彼女の強い意志にとても惹かれて、彼女とは大親友になりました。バレエに行くことがとても楽しく、彼女と「いつか有名なバレリーナになって、大きな舞台で共演しようね」と約束したのを覚えています。
週末はどう過ごされますか?
週末は主に、のんびり過ごすことが多いです。朝はゆっくり寝て、起きてからは掃除に洗濯と少しバタバタしてから、少し遅めのブランチがてらパートナーと近くのお気に入りのカフェに出かけます。その後公園に行って、Tedと遊ぶのが休日の日課になりつつあります。
読者にメッセージをお願いします。
オーストラリア・バレエ団はまだ世界にはそこまで知られていないカンパニーかもしれませんが、私はこのカンパニーは世界の名門バレエ団に名を連ねるほどのとても素晴らしいバレエ団だと思っています。バレエをまだ観たことない方、観たことある方、ぜひ、シアターに足を運んでみてください。オーストラリア・バレエ団が至福のときをお届けすることを約束します。
プロフィール
1991年生まれ、名古屋市出身。3歳でバレエをはじめ、14歳の頃には全国ジュニア・バレエ・コンクールで2位に入賞。翌年の2005年にはイギリスに渡り、ロイヤルバレエスクールのサマースク―ルに通う。2007年、オーストラリアン・バレエ団から奨学金を得て、2008年同団体とツアーを巡る。2010年、同団体に入団。2015年4月、プリンシパルダンサーに昇進。同7月、2015年テルストラ・オーストラリアバレエアワードに2度目となるノミネート。
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