26/11/2018
世界195ヵ国を訪れた日本人冒険家、後藤昌代の旅行記③
無重力飛行への挑戦
宇宙への旅、それは誰もが憧れる究極な旅でしょう。その第一歩として、「無重力」体験があります。宇宙飛行士でなければ体験できない「無重力」が、この地上にいながら誰もが体験できるのが「無重力飛行」です。スーパーマンのように自由に空を舞いたり、簡単に宙返りができたり、反対に水を飲むことが非常に難しくなったり、非常にユニークでおもしろい異次元の世界です。
無重力飛行に挑戦しようと思ったきっかけ
実際は、小宇宙旅行に申し込みをしていました。それは、地上から100キロほど離れた距離に存在する無重力の世界です。しかし、当時は小宇宙まで行けるロケットやシャトルが存在してなかったので、それができる時期を待っていました。前金も払っていたのですが、米国がシャトルの製造を中止したのをきっかけに、この計画が打ち切りとなり、申し込み10年後になって、なんとキャンセルされました。どれだけがっかりしたことでしょうか…。しかしその分のお金の一部を返金、一部を「無重力飛行」に充てられると誘われ、つい「無重力飛行」を申し込んでしまいました。本来なら、無重力体験は小宇宙へ行って、自然の環境で体験するはずでしたが、それが叶わなくなったので、地上でも体験できる「無重力飛行」を選んだわけです。
インストラクターから「無重力飛行証明書」授与
「無重力飛行」の仕組み、申し込み方法、参加条件、当日の日程
無重力飛行とは、放物線飛行(パラボリックフライト)と呼ばれる飛行法で、飛行機を最大速度に下降させて、その後に急激に機首を引き上げて、機内に人工的に無重力状態を作り上げます。猛スピードで下降するジェットコースターの原理と似ています。申し込みは、オンライン上で行い、月日と空港を選ぶだけでした。私は、自著の出版会とサイン会が米国サンフランシスコ紀伊国屋書店で行われたので、それに合わせてサンノゼ空港を選び申し込みました。健康状態ですが、私の場合は、自己回答形式のメディカル・ヒストリー・フォームに記入するだけで、簡単に通りました。この内容を見る限りでは、大きな持病がなければ、誰でも参加できそうです。
当日は、朝9時にホテルに集合。飛行前の手続きを終わらせてから、全体説明会が開催されました。最初に、参加者10名程度とインストラクター1人の割合でチームが編成され、色分けされました。私は青チームだったので、青色ユニフォームと青色靴下が与えられ、着替えて準備しました。また「無重力」の科学的説明と、無重力中にチームごとまたは個人で何ができるか説明がありました。30秒間の無重力状態が10回ほど繰り返され、数回はグループでスーパーマンのように空を舞うなどグループ活動があり、その他は自由に楽しめる内容でした。自分が何をしたいかはインストラクターと事前によく相談してくださいと説明があったので、私はインストラクターに無重力状態で宙返り2回転と水を飲むことをしたいと、しきりに懇願しました。また私は事前にビデオや写真撮影の申し込みをしていたので、その詳細も確認しました。質疑応答のさいには、誰もが心配していた経験したことがない「無重力酔い」に関して質問があり、インストラクターから「宇宙酔いガム」がもらえると聞き、それもお願いすることにしました。
無重力状態:宇宙遊泳、宙返り、スーパーマンのように空を舞う
飛行機の中は、窓もなく空っぽで、無重力が体験できるスペースは十分でした。チームの色ごとに場所が決められ、そこでうつ伏せになって無重力状態を待ちます。何もしなくても体が自然に浮き上がっていき、最初は、ピョンピョンと跳ねたりしりもちをつきながら、月重力(地球の6分の1の重力)と火星重力(地球重力の3分の1の重力)をそれぞれ体験。その後に完全無重力へ。最初は体が浮き上があった後に、ピョンピョンと跳ねて簡単な動きを、その後はチーム全体で横に並び、何回かスーパーマンのように空を舞います。そのスピードの速さには驚きました。本当に、自分がスーパーマンになったようでした。次に、私はインストラクターに手伝ってもらいながら、宙返りを何回がやってみましたが、なんと難しいこと。無重力状態に体が慣れてないので、途中で回転不足。おまけに無重力酔い。下を見ると、顔を青くして沈んでいる人がいました。私はガムをもらって酔いに耐えます。インストラクターと相談し、体を回してもらいながら挑戦すると、簡単に体がくるりと周り、なんと二回転の宙返りができました。ダブルスピンだ! 次に、インストラクターが飴玉を宙に放出。私は口に入れようと必死に口を開けましたが、飴玉は宙に浮いたままで落ちてきません。そうだ、ここは無重力の世界だ。体を宙に浮かせ飴玉まで到着してゲット。次は、インストラクターがボトルに入っている水を放出します。水が落ちてこない! 必死に宇宙遊泳して水まで到達して、どうにか口に入れて、ゴクン!! やっと飲めた。
スーパーマン
水を必死に飲む姿
最後に
無重力飛行が終わり、ホテルに戻ってから、お祝いのパーティがありました。「無重力達成」証明書の授与と記念撮影、おいしい昼食が用意され、達成感と共に安らぎのひと時を過ごしました。無重力は楽しい体験ですけれど、生活するには非常に困難です。正直言ってこれが本音です。地上はどこに行っても均等に重力があるので、この自然の仕組みに大感謝!! でも無重力は何度も挑戦したいです。リピーターも多いようです。機会がありましたら、ぜひとも挑戦してみてください。
私が作成した「無重力飛行」のYouTube ビデオをぜひとも見てください
プロフィール
Dr. Masayo Goto(後藤昌代)
「人生、目標ある限り、つらいことなし」を志し、旅の資金は100%自費負担にて世界195ヵ国を訪問
学歴:博士号:国際政治(NSW大学)、修士号:国際関係(シドニー大学)、学士号:政治学(メルボルン大学)ほか
●JATI通訳・翻訳サービス会社の最高経営責任者兼社長
●NAATIオーストラリア政府公認通訳翻訳士
●大学講師(通訳・翻訳・政治)
●元在日オーストラリア大使館勤務(上席政治調査官)
●著者:「旅の鉄人が送る:地球3大冒険紀行:あなたの強い意志が、あなたの運命を変える!」(東洋出版、2013年)、他
●華道師範、茶道茶名、スキューバーダイバー
テレビ出演:「はなまるマーケット」「美女とヤジ馬」他
www.masayogoto.com
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