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忽那汐里 Shioli Kutsuna

シドニー出身の女優、 日本映画祭ゲストとして来豪

11月25日に閉幕した第22回日本映画祭に、出演映画『オー・ルーシー!』のスペシャルゲストとして来豪された女優の忽那汐里さん。今や日本のみならず、世界でも活躍する国際派女優は、実はシドニー生まれ。14歳の頃まで、現地校にて教育を受けてきた忽那さんに、今回の作品について、そしてデビュー当時についてうかがった。(収録:11月23日)

14/01/2019

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どのぐらいぶりの来豪になりますか?

プライベートではよく来ていましたが、お仕事で来るのは久しぶりですね。

オーストラリアで生まれ、育たれた忽那さんですから、やはりシドニーに戻ったさいはほっとした気持ちがあるのでしょうか?

そうですね。今年はいつもより少し涼しいですが、この時期は過ごしやすいので好きですね。

今回、出演されている映画『オー・ルーシー!』が日本映画祭で上映されるということで、オーストラリア出身の忽那さんに声がかかったと思いますが、来豪が決まったときのお気持ちをお聞かせください。

私がシドニーに住んでいたときにこの映画祭の上映会に行っていましたので、長い間この映画祭に来ることを心待ちにしていました。他の役者さんを見ていると、地元に何か作品を持ち帰って上映することで、昔からの知り合いなどが訪れ、みんなを喜ばせていて、ちょっと羨ましく思っていました。日本でのプレミアですと家族は来てくれますが…やっぱり私の場合、この映画祭以外そういった機会がないので、ようやく家族や友達を呼ぶことができてよかったと思っています。

第11回全日本国民的美少女コンテストで審査員特別賞を受賞されたことで、それまでの生活が一変し、翌年には女優として日本でデビューを飾られていますが、それまで英語圏で過ごされてきました。実際、日本へ帰国したさい、日本語はもちろん、文化の違いなど、戸惑いを感じることはありましたか?

シドニーに住んでいた頃は日本人が少なくて、実際私が転校してくるまで学校にいる日本人はひとりでした。ですので、やっぱりアジア人であり、日本人であるという意識が強かったと思います。でも実際日本にいくと、同い年のクラスメートとの感覚や考え方がぜんぜん違うことにすごく戸惑って、やっぱり私のベースはオーストラリアなんだなと気づきました。

14歳まではこちらの現地校で教育を受け、土曜日に日本語学校へ通うという生活をされてきましたが、日本に帰って馴染むのは大変でしたか?

ちょっと時間はかかりました。子供の頃は学校で過ごすことが一番多いと思いますが、学校の環境や教育、モラルなど、そのすべてがある意味日本とオーストラリアでは180度違うので、戸惑いました。日本はなるべく集団で行動する、みんな同じであり、和を営む一方で、オーストラリアではインディペンデントに育てられてきました。めちゃくちゃカルチャーショックでした。

映画『オー・ルーシー!』では主人公の節子の姪っ子役で登場されていますが、メイド喫茶でバイトするこの活発な女子と、忽那さんに接点などはありましたか?

ほとんどないですね…。私は早い年齢でお仕事をはじめ、日本へ行ってしまったので、感覚的なこともそうですけど、その頃の責任感などもなく、肌で感じたものをそのまま率直に表すというのを目標に、自分とはまるっきり違うキャラクターを作りました。

美花役に近づけるように特に意識されたことや、努力したことはありますか?

なるべく後先を考えない、すぐ次のことへ移ってしまう、落ち着きのない感じを演じようと意識していました。主人公の節子さんは彼女の年齢なりの女性観があり、彼女の目線で見る人生の分岐点を描いていたんだと思いますが、逆に美花は、若くて、危うくて…もしかして節子がそうであったような…とにかく、そんな若さを強調しました。

映画の監督、平柳敦子さんは、17歳のときに渡米し、現地で映画監督への道を学んでこられました。海外生活が長い監督さんですから、幼少期をオーストラリアで過ごされた忽那さんにとって、これまでの監督と比べ、やはり親近感などはありましたか?

そうですね。残念なことに女性監督がそもそもこの業界に少ないので、映画では今回、女性監督とお仕事するのは初めてでした。敦子さんはアメリカが長くて、日本で生まれ育ったような感じがしない、とってもおおらかな方で、実直で、仕事がすごくしやすかったです。明確ですし、オブラートに包まない、ズバズバ言う方で、好きだったら好き、そうでなかったら好きじゃないとはっきり伝えてくれました。

今回、撮影は日本とロスとの2カ所で行われたと伺っております。同じ作品ですが、やはり場所柄、そしてスタッフのバックグラウンドによって撮影の違いなどはありますか?

敦子さんが監督ですと、カメラのセッティングとか、テイクの重ね方とか、日本での撮影もアメリカ式でした。その流れでアメリカに行ったので、どちらかというと日本のスタッフの方がそういった撮影の仕方に慣れていらっしゃらないので、とても新鮮だったと思います。

忽那さん自身はアメリカ、または日本のスタイル、どちらの方がカンファタブルに感じられますか?

ぜんぜん別ものなんですが、ただ日本で初めてお芝居を学びましたし、日本が長いのでそれが染みついているため、アメリカに行った頃は仕事の環境はいいなとは思いましたが、調節をしていくには時間がかかりました。

『アウトサイダー』や『デッドプール2』など、今や国際派女優として、海外の映画にも出演されうようになりました。生まれも育ちもオーストラリアですが、容姿はアジア人です。そういったご自身の立場から、今後どういった役柄に挑戦したいと思われていますか? ご自身が目指すところを教えてください。

近年、日本人の役はだんだんと日本人が演じるようになってきました。今まではアジア人というくくりで、他の国の方、中国の方などが一生懸命日本語を話して演じられてきましたが、そういったところはやっぱり日本人である私が、演じることができるのであったら演じたいですね。また日本の文化やダイバーシティ(多様性)など、ちょっと違った感じで解釈されているところもあるので、その辺りをオーセンティックな日本人として、役をしっかりと演じ、伝えられたらな、と思っています。

映画『オー・ルーシー!』を通じて、忽那さんが観客に伝えたいこと、感じてほしいものはなんでしょうか?

この映画祭、12年待って本当によかったと思うんです。今回の作品に関しては、両方の文化を知っている分、わかるようなこともたくさんあります。ダークコメディではありますが、ユーモアもたっぷりあって、日本語を話せる外国の方もわかってもらえる映画なので、ぜひ楽しんでほしいですね。あと、人生いつなにが起きるかわからないということでしょうか。

今回の来豪で、特にやりたいことや、会いたい人などはいますか?

1、2歳の頃から知っていてる幼馴染と会いたいですね。今は美容師をやっているんですけど、今日も髪をセットしてもらいました。今回初めて一緒にお仕事ができ、とっても嬉しかったです。

今後の予定を聞かせてください。

来年、結構日本の方にも親しみのあるアメリカの作品に出る予定でありますので、楽しみにしていてください。

最後に、読者の方にメッセージをお願いいたします。

オーストラリアにいる頃から馴染みある媒体だったので、今回取り上げていただき嬉しいです。私はオーストラリアのおおらかな感じが大好きです。シドニーにいる日本人の方にもがんばっていただければと思います。

忽那汐里
1992年、シドニー生まれ。キラニーハイツ育ち。2006年にオスカーコーポレーションの「第11回全日本国民的美少女コンテスト」で審査員特別賞を受賞。翌年、『3年B組金八先生』第8シーズンで女優デビュー。2011年には映画『少女たちの羅針盤』『マイ・バック・ページ』で第85回キネマ旬報ベスト・テン 新人女優賞、第66回毎日映画コンクール・スポニチグランプリ新人賞受賞。2013年、第37回日本アカデミー賞新人俳優賞(『許されざる者』『つやのよる ある愛に関わった、女たちの物語』)。2015年には日本とトルコの合昨映画『海難1890』でヒロインに抜擢、侯孝賢監督のオリジナル・カットに出演の『黒衣の刺客』も公開になる。2016年、ウェイン・ワン監督『女が眠る時』でビートたけしと共演。2018年、映画『ザ・アウトサイダー』『デッドプール2』でハリウッドデビュー。日本語と英語のバイリンガルで、国際派女優として注目されている。

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