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日本で活躍する格闘家

イアン・シャファー

戦い続けるのが僕の哲学

16/12/2009

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日本で活躍する格闘家 interview with イアン・シャファー

イアン・シャファー

シドニーを拠点にしながら、日本の格闘技界で活躍しているイアン・シャファー。これまでK-1 MAX、HERO'S、戦極など日本の主要団体に参戦し、山本“KID"徳郁や魔裟斗、須藤元気などと激闘を繰り広げてきたトップクラスのプロ格闘家である。実際にリングへ上がる人間だけが知る秘話を交えながら、熱い気持ちを語ってくれた。

最近のコンディション、トレーニング状況はいかがですか?

コンディションはとてもいいよ。トレーニングは午前と午後に1回ずつ、合計で3~4時間くらい。それを週6日やっている。休みは日曜だけさ。

生まれはどちらですか? 10代の頃はどんな少年でしたか?

シドニー生まれだよ、マスコットで育ったんだ。10代の頃はとっても悪かったね(笑)。ケンカばかりしていたんだ、数え切れないくらいにね。おかげで体は傷跡だらけさ(笑)。かかとのところにも傷跡があるんだけど、これは相手にマウント状態で乗っていたときにいきなりナイフで刺されたものでさ。血がピューっと飛び出してきて、「やべえ」って思ったよ(笑)。相手はいつだって年上とか、自分より体の大きいやつばかりだったよ。僕の体は決して大きくないからね。でもプロの格闘家になってからはケンカもしなくなったよ。良い方向にエナジーを注げているんだ。若い頃はあり余るエナジーの向け方がわからなかったんだね。環境も大事だと思うよ。今はファミリーも持ったし、いい仲間に囲まれていて、良いフィーリングを与えてもらっている。昔は今みたいにうまく〝ギブ&テイク〟をすることができなかったんだ。

日本のリングからは1年ほど遠ざかっていますが、日本で試合をする予定などはありますか?

今後、戦極で試合をすることになると思うよ。細かい契約に関しては、エージェント役をしてくれているミスター・レイ(レイ松村)とこれから話をしないといけない。

日本のリングから遠ざかっていた理由には、膝の前十字靭帯のケガもあったんですよね。

2007年にK-1MAXでのアンディ・サワー(K-1MAX2005、2007王者)戦に向けてトレーニングしているときに靭帯を切っちゃったんだ。アンディ・サワーと戦えるってことでエキサイトしていたから本当に残念だったよ。それで膝の手術をしたんだけど、2年をかけてようやく完璧な状態に戻すことができた。100%以上の状態さ。いつでも日本に行く準備はできてるよ!

日本に行くのは好きですか?

大好きだよ!人が好きだし、文化が好きだし、食べ物も好き。それとあまり大きな声では言えないけど、六本木も大好きだよ!(笑)。

日本、アメリカ、あるいはヨーロッパなどそれぞれに格闘技イベントが存在しますが、イアンさんにとってはどこが最も魅力的ですか?

それはなんたって日本だよ。1998年から日本で戦ってきたからね。僕にとっては特別な場所なんだ。それにアメリカのケージ(金網)よりも、リングを使う日本のスタイルのほうが好きだしさ。リングのほうがよりエキサイティングな打撃戦を展開できるからね。オーストラリアのMMA(総合格闘技)には、リングが導入されることになるんじゃないかな。リングなら選手に何かあっても、四方からドクターが飛び込めるし、選手を運び出すのも簡単だからね。でも四方を金網に囲まれたケージではそうはいかない。安全面の議論が持ち上がっているんだ。

イアンさんが初めて日本で行った試合は1998年、修斗での宇野薫選手との試合ですよね。その当時のことを覚えていますか?

当然覚えているよ!初めて日本に行って、初めてのプロの試合を行ったんだ。あれは僕にとってその後の人生を決められた瞬間と言ってもいいほどの出来事だった。会場は後楽園ホールだったと思うけど、観客が2000人くらいいて、それは僕にとっては大観衆だった。当時、僕はまだ19才でMMAの試合は初めてだったけど、カオル・ウノはすでに修斗で頭角を現していた選手だった。結局、僕は何がなんだかわからないまま、最後は腕ひしぎ十字固めで負けてしまった。パウンドを受けたときなんて何が起きているのかわからなくて、目がチカチカするから、カメラのフラッシュが焚かれてるのかと思ったくらいだよ(笑)。とにかくあれがプロフェッショナル・ファイターとしての僕の始まりだった。カオルはほんとにナイス・ガイでさ。試合後はノーサイドで握手をして、すぐに仲良くなったんだ。彼はいまでも良い友達だよ。

その後、山本〝KID〟徳郁選手、魔裟斗選手、須藤元気選手という日本を代表する名だたるファイターたちと対戦し、須藤選手にはKO勝ちという結果まで残していますね。当時のことを振り返りながら、それぞれの試合のことを話していただけますか?

KIDとの試合は大変だったね。試合の2日前にそのときも膝の靭帯を傷めちゃったんだ。グラウンドのスパーをやっているときに膝が変な方向に曲がっちゃって、〝パキン〟ってすごい音がしてさ。まともに歩けないくらいの状態になってしまったんだ。ドクターに試合は無理だって言われたんだけど、僕は「絶対にやる!」って言い張ってさ。膝に注射して、テーピングで固めて、それをサポーターで隠して試合に臨んだんだ。でもKIDは僕のケガのことを知っていたんじゃないかな。いつになく膝へのローキックを多用してきたからね。膝もまともに動かなかったし、最後には負けちゃったけど、気持ちでは絶対に退かなかったよ。実は膝のケガのことを告白するのは今回が初めてなんだ。4年間、オフィシャルな場で言うことはなかった。言い訳だと思われるのがいやだったからね。今だから言えることさ。

魔裟斗選手にはどういった印象を持たれていますか?

とてもリスペクトしているよ。彼はすごいファイターさ。彼のローキックはすごかったね。ノーモーションで打ってくるし、すごいスピードだから対応の仕様がないんだ。判定で敗れたけど、彼との試合は接戦だったよ。試合後、マサトのトレーナーが「あれはドローだった。延長ラウンドをやるべきだった」って言っていたくらいだからね。

須藤選手との試合では強烈なインパクトを与えましたね。

後ろ回し蹴りが綺麗にアゴをとらえたからね。一発でKOさ。彼はトリッキーな選手だろ?だから彼のペースには付き合わないようにしたんだ。奇妙な動きをしてきても、距離を取って相手にしないようにしてね。それで攻防をしているうちに、ゲンキがガードするとき顔の右側をがら空きにすることに気付いたんだ。それで左フックを狙おうかと思ったんだけど、日本のファンは派手な技が好きだろ?だから後回し蹴りを出したんだけど、我ながらあれは見事に入ったね。

現在、日本では戦極とDREAMの2つがメジャーイベントとして存在しますが、日本の格闘技界の現状をどう感じていますか?

どちらも良いイベントだね。戦極は新しい団体だけど、大会を重ねることでどんどん良くなっている。そしてDREAMには経験豊富な素晴らしいチームが存在する。アメリカがMMA界でビッグなビジネスを展開していることから、日本は押され気味だけど、これからまた盛り返していくと思うよ。日本はそれをしなきゃいけないし、個人的にも頑張ってほしいと思ってる。

オーストラリアの格闘技シーンの現況はいかがですか? 世界中でMMA人気が高まっていますが、オーストラリアではどうですか?

日本やアメリカのようにはいかないけど、デジタルテレビでUFCの放送もやっているし、だんだんと知られてきていると思うよ。UFCは2月にオーストラリアで大会を開催するという話だし。浸透しさえすれば、オージーはきっとこの競技を好きになると思うね。

現在、戦いたいファイターは誰ですか?

僕は誰とでも戦うよ。あえて挙げれば、KID・ヤマモトとはもう一度戦いたいね。今度はKOする自信がある。足が万全な状態なら必ず俺が勝つよ。

厳しい世界であり、危険である格闘技を続ける理由は何ですか?

自分の好きなことだし、それが僕のライフだからさ。戦い続けることが僕の哲学なんだ。格闘技に限らず、自分に起こる問題と戦い続けるってのが人生だろ?大事なのはネバーギブアップの精神さ。腕が壊れることはあるだろう、足が壊れることもあるだろう。でも気持ちだけは絶対に壊されてはいけない。気持ちで負けてはいけないんだ。"I`d rather die on my feet than live on my knees"ってこと。屈辱や恥は何よりも耐え難いことだ。カミカゼ・ファイターと同じさ!(笑)。

今後の目標を聞かせていただけますか?

トップまで行く。もう一度、日本の皆にエキサイティングな試合を見せて、僕の存在を知らしめたいんだ。もうコンディションは万全だし、勝負はこれからさ!

イアン・シャファー Ian Schaffa
総合格闘家、K-1ファイター。1978年生まれ、31歳。シドニー出身。身長172cm、体重70kg。空手の黒帯保持者であった父の影響で6歳から空手を始め、その後、キックボクシング、ボクシング、柔術など様々な格闘技を学ぶ。1998年に修斗へ参戦したのを皮切りに、これまでK-1 MAX、HERO'S、戦極など、日本のメジャー格闘技団体で活躍してきた。
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  • イアン・シャファーのFacebookに加入しよう!
  • Facebookで"Ian Schaffa"を検索して、コミュニティに参加しよう。シャファー選手はいつでも日本のファンを大歓迎している。Facebookを通して、彼のオリジナルブランド「LEGALIZED BRUTALITY」Tシャツの購入もできる。

CHEERS 2009年9月号掲載

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