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Cheers インタビュー


20周年目を迎えた世界のキッズバンド

the Wiggles Jeff Fatt

20/04/2011

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結成から20周年を迎えたThe Wiggles。お子様がいる方ならもちろん、そうでない方も、赤、青、黄、紫のスキビーを身にまとったオーストラリアの4人組キッズバンドを一度は見たことがあるだろう。ARIAチャートのキッズ部門を総なめし、ありとあらゆる賞を獲得、リリースするCDはすべてゴールドやプラチナム入りするなど、その実力、人気は言うまでもない。テレビ番組、DVD、オフィシャルグッズ、テーマパークなど、巨大なビジネスエンパイアとしてオーストラリアを代表するThe Wiggles。多忙なスケジュールをこなす傍ら、東日本大震災の直後には、被災地への思いと支援を求めるメッセージと共に、「春が来た」を日本語でライブ収録し、話題となっている。世代と国境を超えて愛され続けるグループで、キーボードを担当する紫Wiggle、ジェフさんに20年間の思いを伺ってみた。

ツアーでお忙しい中、お時間をありがとうございます。

ノーウォーリーズ!

はじめに、20周年記念おめでとうございます。The Wiggles結成のきっかけは、マッコーリー大学で当時EarlyChildhood Educationを専攻していたアンソニーさん、マーレーさん、グレッグさん(元黄色Wiggle、持病のため06年脱退し、サムさんが加入)が音楽の課題で創った曲と伺いましたが、そもそもジェフさんはどういう経緯でメンバーになられたのですか?

当時アンソニーとThe Cockroaches(1980年代のポップバンド)というバンドをやっていましたが、彼に「数時間だけちょっと手伝ってくれない?」と誘われたんです。数時間…気付けばもう20年です(笑)! でもこの20年は、一言では表せないほど素晴らしい経験をさせてもらいました。最近、昔の写真を眺めることが多いのですが、どこで撮影したか、映っているのは誰か、さっぱり思い出せないこともあるんです(笑)。

The Wigglesとして最も心に残っているイベントやエピソードを教えてください。

毎年たくさんの出会いがあり、それらがすべて私にとって大切な思い出なのですが、中でも2001年にニューヨークで開催されたサンクスギビングのパレードは記憶に残るエピソードですね。あの頃はもう寒くて寒くて、笑顔も凍っていました(笑)。あと国内では、毎年クリスマス時期に行われるThe Carol in the Domainがお気に入りです。毎回記念に会場の皆と写真を撮るのですが、その観客の数に圧倒されます。

アメリカやイギリス、ドバイなど、海外でもご活躍されていますが、日本でも一度公演されていますよね?

はい、一度ですが、日本の米軍基地に招待され、パフォーマンスをしたことがあります。しかし、滞在日数が短く、あまり観光することができませんでした。日本ではThe Wigglesの吹き替え版が話題になり、日本の熱狂的なファンの方々が、オーストラリアでのショーを見に、遥々来豪されると聞きました。そういった方のためにも、近い将来また日本へ行き、ショーをできたらと思っています。

東日本大震災の直後には、被災地への思いと支援を呼び掛けるメッセージとともに、「春が来た」を日本語でライブ収録され、とても話題になりましたが、リリースするにあたってのメンバーの思いを教えてください。

大震災が起きた頃はちょうどツアー中だったのですが、テレビから流れる映像に皆唖然としてしまいました。その壊滅的な被害や想像を絶する死者・行方不明者の数…日本の方々を思うと心が痛くてなりませんでした。私たちができることは何か、と考えたとき、10年ほど前にリリースしたアルバム『The Wiggly Wiggly World』に収録した「春が来た」を思い出したのです。花が咲き、鳥が歌う…。希望がある、とても美しい名曲だと思います。

去る3月27日には、東日本大震災の犠牲者を追悼するミサに、アンソニーさんとともに参列され、「春が来た」を披露されましたが、どういった経緯で参加されたのでしょうか?

1945年から日本人の方々と深い繋がりを持ってきたグレン神父と、アンソニーが昔からの仲だったので、こういう形で被災された方々に敬意を示すのは必然的だったと思います。

The Wigglesがリリースされる大半の作品は、メンバーの皆さんによって作詞作曲が手掛けられていますが、子供を対象にした音楽創りで特に大切にしていることなどはありますか?

子供と同じ目線に立つことです。彼らが理解できることをシンプルに、リズミカルに、そして楽しく伝えることですね。子供というのはとても純粋で、‘フルーツサラダ’や‘横断歩道を安全に渡ること’、‘ホットポテト’など、単純な物事にエキサイトしてくれるんです。ですから我々、The Wigglesにとって、子供たちは一番のインスピレーションなんです。

音楽は子供たちの成長にどういった影響もたらすとお考えですか?

子供の健全な成長・発達に音楽は欠かせない存在だと思います。音楽には癒す力があり、特にあらゆる障害を持つお子さんにとって、音楽はとてもポジテイブな影響をもたらすのではないでしょうか。もちろん、私たち大人にとっても音楽は心に癒しを与えてくれます。親が子供と一体になって歌ったり、踊ったりすることは、子供たちの成育にはもちろん、親子の繋がりにもとても大切だと思っています。そういったことを踏まえて音楽創りに励んでいます。

ところで、ジェフさんと言えば、いつでもどこでも居眠りをしてしまうキャラクターが子供たちに大人気ですが、その由来を教えていただけますか? 一説では会議などでよく居眠りをしてしまうから…と伺いました。

たしかにそれは100%否定できません…(笑)。バンド結成当時、グループで唯一、幼児教育のバックグラウンドを持っていない私が、子供たちと手っ取り早くコネクトできる方法というのが、この居眠りキャラでした。実際にやってみると、その反応は予想以上で、驚きました。‘Wake Up Jeff’というフレーズだけで、いとも簡単に大の大人をコントロールできる、その魔法のような能力に皆、興味をそそられるんですね。

The Wigglesのコンサートといえば、‘サーカス’と言っても過言でないほど、とてもフィジカルですが、それを歌ったり、演奏したり、踊ったりしながら淡々とこなされています。現に、今もコンサートの直後にこうやってお話をしていますが、息切れひとつも聞こえません。普段から何かトレーニングなどされているのでしょうか?

まったくと言っていいほど、何もしていません(笑)。まあ、体をよく動かす仕事ですし、私自身も体を動かすフィジカルなアクティビティが大好きですから。自然と体がついてきている…という感じでしょうか。オフの日は地元マンリーでサーフィンやサイクリングを楽しんでいるので、体力には自信があります。

結成から20年が経った今も、その人気は衰えるどころか、どんどん増していっているように思えます。その成功の秘訣を教えてください。

何事も子供を中心に考え、彼らとのコネクションを大切に、そして一定に保つことです。私たちは相手がたとえ3ヵ月でも、3歳でも見下すようなことは絶対しませんし、むしろ、ひとり一人をリスペクトしています。あとは子供も大人も一緒になって歌える、楽しくて記憶しやすい音楽創りでしょうか。そして重要なのは、メンバーひとり一人がこの仕事を心から愛していることです。

今後の活動を教えてください。

年齢のこともあり、よく引退や解散のことを聞かれますが、我々はそのつもりは一切ありません。もちろん、体力の限界はいずれやってきますが、その日が来るまで、今までと変わることなく、たくさんの子供たちに笑顔をもたらせることができたらと思っています。

最後にチアーズの読者の皆さまにメッセージをお願いします。

この度被災された方々にお見舞いを申し上げると同時に、依然と余震や原発などの不安から解放されずに生活を送られている皆様に1日も早く笑顔が戻るように、The Wigglesは祈っています。そして今後も応援をよろしくお願いいたします! HARUGAKITA!

the wiggles
1991年結成。当時マッコーリー大学でEarly Childhood Educationを専攻していたグレッグ、マーレー、アンソニーが、プロジェクトの一環として、キッズミュージックの制作を始める。ジェフが加わり、同年、ABC Musicよりデビューアルバム『The Wiggles』を発表、プラチナム入りを果たす。学習的要素を取り入れた、分かりやすく、かつリズミカルな音楽は瞬く間に大ヒットとなり、結成からわずか4年でオーストラリア史上最多のビデオ・CDセールスの偉業を達成する。ARIAチャートのキッズ部門を総なめし、ありとあらゆる賞を獲得する傍ら、映画(97年)、テレビ番組(98年)、テーマーパーク(05年)など、その活動の場を国内外に広げていく。06年、起立不耐症のために脱退したグレッグの代りにサムが加入し、新たなスタートを切る。現在までのCD/DVDセールスは3000万枚を超える。


 

CHEERS 2011年5月号掲載

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