17/08/2011
高校の三者面談の時に進路について聞かれたとき、卒業した後のことを何も決めてなかったので、その三者面談を早く終わらせたいだけの思いで、「吉本に行く」と嘘をついたことがきっかけで、吉本に行くことになりました。
映画の現場で働いている人がかっこよかったことが大きくて。この世の中を変えたかったらです。笑いだけでは世の中は変えられないと思ったのです。
制作費6000万円を集めるために映画のキャラクターグッズを台湾で作ろうとしましたが、7万個作ったら6万個の不良品がやってきて、結局800万円の借金を抱えることになりました
毎日のように死にたいと思っていましたが、死ぬ勇気がなかったですね。諦めなかった理由は、きっとたくさんの人を巻き込んでいたからだと思います。
映画の制作の出資者を募るために、毎日走りながら「出資者になってください」というチラシを撒いていました。足が2倍に腫れた時にはもう無理かなと思いました。
とにかく映画を作って、公開初日に大感動の舞台挨拶をすることをイメージしていました。その後のことなんて正直どうだって良かったんです。とにかく映画を完成させて、大感動の舞台挨拶までしかイメージしていませんでした。
突然言葉が降ってきてそれを書いていたら、仲間が「この言葉をいつか本にして、売って借金を返して、6000万円を集めて映画を作ろう」って言ったのがきっかけで始めました。
ある日、路上で書いていたら、でっかい声で「がんばれ、がんばれ」って僕を励ましながら邪魔する人がいました。あとは、戦争を体験したじいちゃんが渋谷の町を見ながら、「こんな町やこんな国を作るために、私たちの仲間は死んでいったんじゃない。兄ちゃん頑張ってな」って言われたことがとても印象に残っています。
路上に人だかりができている時に「なんだこりゃ? 字じゃねえじゃないか?」と文句を言いながら、最後には「字は太く細くかけばうまく見えるんだよ!」ってアドバイスをくれた方です。
人間の脳はすごくて、自分で自分に問いかけると、脳は必死に過去のデータや、今ある情報の中から答えを探すんですね。そしてパソコンでいう検索機能みたいな感じで検索にひっかかった時、ひらめきとしてやって来ているんじゃないかと思っています。
人間の可能性は無限だから、死んでから天国に行くんじゃなくて、今みんなで動いて天国をつくろうというメッセージを伝えるために製作しました。
世の中を少しでもハッピーにしたいと思っている、ボランティアもほとんどやったことのない人たちですね。監督もカメラマンも編集マンもみんな、ほとんど素人の集まりでした。
カンボジアでは、スラム街での井戸掘りやトイレ作り、民族舞踊の踊り場作り、そしてひたすら子供と遊ぶといったことですね。植林ですが、今世界中で雨が降らなくなっていて、このままでは水不足になり、水の奪い合いの戦争が起こると言われています。それは嫌だといろいろ調べたら、木を植えると雨が降ることを知り、植林を始めました。現在はブラジル、南アフリカ、カンボジア、日本で植林をしています。 てんつくマンさんの慈悲活動に対する、根底に流れている思いを聞かせてください。 自分が慈悲活動をしているなんてこれっぽっちも思っていません。自分がやりたいことをやっているだけですよ。
楽しくないプロジェクトは続かないので、「本気で遊んでたら結果、地球が蘇ってた」ということをしたいんです。今まで環境保護のことが思うように広がらなかったのは、きっと環境団体がまじめで、正義感だけでやっていたからだと思います。
2作目は自然にできました。自分たちがやっていることをカメラで追いかけていたら、目の前で末期癌の人がめっちゃ元気になったり、奇跡がどんどん起こっていったので、それをそのまま映画にしたんです。だから編集作業もめっちゃ楽しかったですね。
東北復興を含めてまずしっかり日本を元気にすること。今、日本は利権やしがらみの世界で生きてきた人たちがやってきたことがバレ始め、ついに日本はしがらみから脱出できる本当のチャンスを迎えているんです。このチャンスを逃したら、また日本は植民地のままです。これからはエネルギー自給率を上げること、食料自給率を上げること、世界に依存している部分を止めていくことが大事です。日本の原発の原料のウランの多くがオーストラリアから来ていますよね。だから、今回、オーストラリアに行くことは大きな意味があります。オーストラリアでウランを掘らせないように動いている方や、ウラン発掘によって健康を害してる人がいたら是非紹介してほしいです。
「とにかく、寄り添っていこう」ということを伝えたいですね。
ポジティブな答えしか返ってこない問いを自分に問いかければ、答えは自然と出てきます。例えば、ほんまに苦しい時にはこの問い掛けです。「今しか学べないことはなんや?」。この問い掛けによって、未来 を開くアイデアがやって来るようになります。後はやるのみです。絶対に大丈夫、だってひとりで生きてるんじゃない。ひとりで持てない荷物は2人で持てばいい。2人で持てないならば、もう分かってるでしょ。みんなに声をかけてゆこう。繋がりは力だし、希望やから。
以前、新潟に来ていただく際「遠いから嫌だよ!」とおっしゃっていた、てんつくマンさんがシドニーに来られると聞いてビックリ。ただでさえ飛行機が嫌いだという人なのに…。シドニー在住の感度の高い皆さんにこそ見ていただきたい。悩んでいる暇があったらとりあえず出かけてみましょう。 (ナマラエンターテイメント 高橋なんぐ)
てんつくマン 軌保博光
NPO法人「MAKE THE HEAVEN」代表。吉本興業・お笑いコンビTEAM‐0(ゼロ)(相方:山崎邦正)としてダウンタウンの番組を中心に活躍。94年映画製作という夢を見つけ、吉本興業を退社。98年映画の資金6000万円を集めるため、原宿表参道の路上に座り、筆と墨を使い、あなたを見てインスピレーションで言葉を書き始める。その言葉が多くの元気を増やすこととなり、書籍を次々に出版。 03年、7年間追いかけた夢、ドキュメンタリー映画『107+1~天国はつくるもの~』が完成。自主上映という形でありながら、観客動員8万人を突破。今なおロングラン上映中。現在は、理事長を務めるNPO法人「MAKE THE HEAVEN」による海外支援、講演、執筆活動など、世の中を面白くする活動を展開中。
CHEERS 2011年8月号掲載
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