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19/08/2019

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赤い城・アルハンブラ宮殿

今月の舞台は、スペインの古都グラナダの小高い丘に建つアルハンブラ宮殿。この宮殿が建設されたのは、この地にイスラム教徒によるグラナダ王国が建国された十三世紀以降のこと。この地を支配していたイスラム教徒の栄華の象徴、キリスト教徒との戦いに敗れ、追放される悲劇の舞台でもあった。
約二百五十年間続いたイスラム王朝の最後の「ナスル朝」は、グラナダ王国とも呼ばれ栄華を極めた。その時代に造られた「ナスル朝宮殿」は、アルハンブラで最も注目すべき重要な王宮。どの部屋の壁や天井にもアラベスクの幾何学模様の装飾が施され、イスラム芸術の最高峰とされる。建設当時は「王は魔法を使って宮殿を完成させた!」と人々を感嘆させた。
三つの宮殿からなるナスル朝宮殿の中で、王のプライベートな居住空間として利用されていた「ライオン宮」。ここには女性たちのための部屋があり、王以外は男子禁制の王宮で、王のくつろぎと享楽の場所だった。アルハンブラで最も有名な中庭である「ライオンの中庭」は、アルハンブラで最も美しい場所。ここも当時は王と女性以外立ち入り禁止だった。大奥の中の大奥だろう。
アンダルシア地方にあるシエラネバダ山脈の雪解け水や地形を利用して建築されたアルハンブラは、「水の王宮」とも呼ばれ、至る所に噴水や池があるライオンの中庭を象徴しているのも、まさにその噴水だ。
この噴水の特徴は、水盤の土台の周りに、十二頭のライオンの像が外側を向いてぐるりと立っていることだ。このライオン像の口からも水が出て、水時計としての役割もあった。一時には一頭、二時には二頭の口から水が出るといった具合。ライオンの上にある大きな十二角形の白い大理石でできた水盤は、イスラム彫刻における最も重要なもの。
イベリア半島を支配したイスラム勢力が、その最後の時を迎えたのがこのグラナダ王国のアルハンブラ宮殿だった。宮殿がキリスト教徒の手中に落ちたのは一四九二年一月二日、イサベル女王の大軍がこの宮殿を囲み、攻め落とすのを目撃したコロンブスは、その『航海誌』の序文に、イサベル女王と夫のフェルナンド国王の王旗がこの城塔に揚がった瞬間を記している。 
この時代のスペインは、長期にわたって多様な文化を生み出した異質な宗教を排除してひとつの宗教的統一を果たそうとしていた。そして、このエネルギーが外部世界へと向けられた時、コロンブスの大航海となった。同じ年イサベル女王がコロンブスの貢献者となり、一四九二年十月十二日、コロンブスはアメリカ大陸の発見に大きく貢献した。落とされた側の身になって、ギターの名曲「アルハンブラの思い出」を聞いてみよう!
 

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