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13/01/2020

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スコットランドの大晦日
今年も、あと二週間。世界的に相克と分断がいっそう深まり、民主主義の危機、富の偏在がいっそう顕著になった今年だが、この流れは来年も続くことになるだろう。
この季節はフェスティブ・シーズンだが、大晦日、お正月の元日に、クリスマスよりも盛りあがる地域がある。イギリスのスコットランドだ。日本などを除けば、スコットランドほど喜びと情熱を持って新年を祝う所はない。そもそも、スコットランドのクリスマスは、一九五八年まで祝日にならなかったくらいだ。クリスマスが、スコットランドのカトリックと長老派信者の間で理解を得ても、スコットランド国教会は、四百年以上もクリスマスを祝うことを奨励しなかった。
スコットランドでは十二月三十一日の大晦日の夜から朝にかけてが、新年の到来を告げるビッグ・ナイトになる。それをホグマネイという。その起源は、十二月下旬にどんちゃん騒ぎをして冬至を祝うバイキングの間の行事にまでさかのぼる。
例えば、アバディーンシャーのストーンヘブン。スコットランドならではの冬の火祭りのひとつ、火球パレードは見ごたえがある。百年以上にわたって祝われているホグマネイ・イベントであり、常に大勢の人を魅了する。それは、新年が清潔な生活を始められるように、古い年から残った悪霊を焼き払う伝統的浄化の儀式だった。新年に切り替わる時間にバグパイプ奏者が、行列をリードする。勇敢さを見よとばかりに頭上で火の玉を振る行列はすごい。
1月1日のホグマネイは、クリスマス以上の価値がある祝日であり、新年を特別な料理、特にステーキ・パイで祝う習慣は今も続いている。ステーキパイは、伝統的に元日が休日になっていなかったため、スコットランドの国民の新年のディナー料理になった。家族は忙しくて料理ができず、代わりに地元の肉屋から大きなステーキ・パイを買っていたわけだ。
新年に切り替わった時間に、一般人が、ホグマネ(或はホグマネイ)と叫びながら、家から家へと渡り歩くのは、スコットランドでは普通のことである。特に、その年初めて玄関の敷居をまたいだ人が、髪の毛が黒い人だと縁起がいいと言われる。それが私が歓迎された理由だった。もちろん、手ぶらはだめ。シルバー・コイン、ショートブレッド、ウィスキーなどは新年の訪問者としての必需品だ。一度チャンスがあれば、体験されることをお勧めする。
来年も、このコラムへご愛顧のほどを。アフガンで凶弾に倒れた中村医師が目指した世界平和は、地域の平和からである。

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