03/01/2014
今月はアウェイの試合が多く続き、小野やヘルシ不在の状況での試合もあったが、5戦中2勝1負2分とまずまずの成績だったWSW。惜しくも首位を落としてしまったが2位をキープし、ホームではいまだ負けなしだ。一方2014 ACLの抽選会も終わり、WSWのグループの最後のチーム、J1 第2位がどこになるのか天皇杯の結果が待ちどうしい。
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WSW VS MVC メルボルン・ビクトリー 1-0 |
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WSW VS BRI ブリスベン・ロアー 1-3 |
サンコープスタジアムで行われた頂上決戦。ブリスベンにとっては1位に返り咲くためのホーム戦となる。序盤からリズムよく攻めるのはBRI。FWベリーシャがセンターラインからドリブルでペナルティエリア手前まで持ち込むと、またぎを入れながらディフェンスを揺さぶり、隙をついてシュートを放つが大きく右にそれる。その後5分、またもベリーシャがWSW MFポリヤックのチャージングに動じずドリブルで持ち込み、DFトーポースタンリーの股を抜くシュートを放つ。DFスピラノビッチがはじくも、浮いたボールをそのまま左足ボレーで合わせ、先制点を許す。19分、BRIはディフェンスに囲まれたFWエンリケイからDFフランジックへと戻したバックパスを、そのままワントラップしてからレフトポストへロングシュートを決め、WSWを一気に突き放す。WSWも負けじとFWブリッジがディフェンスのパスをインターセプト。相手を引きつけてから、フリーになったFWサンタラブへとスルーパスを送る。サンタラブは右足アウトサイドで浮かせてキーパーを超えるトリッキーなシュートでAリーグ初となるゴールを上げる。追い上げムードの漂う前半42分、突如MF小野が足に違和感を覚え、FWハリティと交代するハプニングに会場がどよめく。2-1で迎えた後半68分、ブリッジからDFディパッゾへの縦パスが通り、左からのクロスをハリティが合わせる。惜しくもクロスバーに当たったボールにDFコールがオーバーヘッドで合わせるが右にそれてしまう。ロスタイムに入ってもBRIの攻撃は止まらず、縦パスを受けたFWヤボアがそのままゴール前までドリブルし、マイナス気味にセンターへ切り込む。3人のディフェンダーが追いつくも、その隙間をついて右足でアウト気味に右隅へとボールを沈める。だめ押しの3点目を許し、WSWは今シーズン初の黒星となった。
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WSW VS WEL ウェリングトン・フィニックス 0-0 |
“ウィンディ・ウェリングトン”と異名を持つウェリングトンのウエストパックスタジアムで、晴天のなか向かえたラウンド8は、DFビューチャンプ、MFラロッカがピッチに戻り、ケガによって欠場が続いていたMFヘルシも久々にベンチ入りするというお馴染みの顔ぶれが並んだ。一方MF小野は前節のBRI戦での足の違和感のため、この日は欠場。ディフェンスのスターティングメンバーには今季初となるDFへフナンが起用されていたので注目が高まる。前半はややフェニックスのムードで展開するが、お互いに崩しきることができず点がとれないまま後半へ。FWミネコンと交代してピッチに復帰したヘルシは果敢にドリブルでディフェンダーを翻弄し、徐々にWSWにいい流れをもたらす。ヘルシの組み立てからブリッジ、ムーイーとゴールチャンスに恵まれるが、WELのディフェンダーに阻まれる。迎えた77分、オフサイドラインぎりぎりで走りこんだヘルシのセンターリングに、フリーでディフェンス裏に走りこんだブリッジが右足で合わせるが、ゴールバー上に浮かしてしまう痛恨のミス。決定的なシーンだっただけにブリッジもしばらくピッチで天を仰いだ。試合はそのままドローで終了ホイッスルを向かえた。
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WSW VS MHT メルボルン・ハーツ 1-1 |
久々にホームでの試合となったこの日、熱血サポーターが仕込んだ大量の紙ふぶきとともにホイッスルが鳴り響く。オープニングシュートは、前節でも時折ロングシュートを狙っていたMFポリヤック。30メーター付近から無回転のロングシュートを放つが、惜しくも左ゴールポストの若干上にそれた。続いて完全復活したMFヘルシからMFムーイーへとボールが渡ると、ペナルティアーク手前でディフェンダーひとりを交わしてミドルシュート。これも枠は外れたが、いいテンポでシュートまで繋がり、MHTの中盤でWSWの選手が自由に動けている印象を受けた。34分、ムーイーのコーナーキックにFWラロッカがヘディングで流すように合わせると、キャッチしたキーパーとともにゴールに入ったように思われたが、ノーゴールとの判定。そして38分に試合は動く。MHTはDFビヒチからのドライブがかったクロスを、WSW DFトーポースタンリーの前に飛び出したFWウィリアムスが右足で触って、今シーズン5得点目を上げる。しかしWSWは前半終了間際、ポリヤックからの縦パスをムーイーがペナルティアーク手前で受け、左足でゴール右へとシュート。同点に追いつく。1-1で折り返した後半の60分、ディフェンダー3人に囲まれたヘルシが緩急をつけたドリブルで交わし、4人目のディフェンスの股を抜くシュートを放つ。逆転を予感させたが、わずか左にそれる。69分にポリヤックに変わってMF小野が登場すると、FWラロッカやFWミネコンなど周りのプレーヤーにもボールが回りだし、攻撃パターンが広がる。ハーツの遅延行為もあったが冷静に攻め続けたWSW。しかし終了のホイッスルがなるまで得点をあげることはなかった。
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WSW VS VS NEW ニューキャッスル・ジェッツ 1-0 |
ケガから復帰し、久々のスタメン起用となったMF小野とMFヘルシ。攻撃の選択肢が広がり、リズムのよい展開が期待される。早速21分にチャンスが転がり込む。ゴールラインを割りながら相手キーパーがボールをキャッチしたため、フリーキックのチャンスが生まれた。これを小野が右足で直接狙うが惜しくもディフェンダーの壁に阻まれる。31分、MFムーイからのボールを受けた小野のセンターリングを、ゴール奥のFWハリティが頭で折り返し、詰めていたFWブリッジがキーパーの動きの逆を取るようにヘディング。左サイドネットへとボールをねじ込み、先制点を獲得。さらに前半終了間際、相手のクリアボールをカットしたムーイーからのセンターリングを、ブリッジがゴール奥でワントラップしてノーマークでシュート。しかしボールはクロスバーにはじかれ1-0で前半を終える。縦パスが多く横への展開が少なかった前半に比べると、後半は横パスも増え、徐々にWSWのボールの試合率が改善された。ハリティからの突破もいい流れを生んでいた。後半58分、小野のあげたコーナーに、ゴール前で誰も反応できず、引き気味で待っていたムーイーへとボールが転がる。フリーでシュートを放つも大きく外れてしまう。73分、小野はFWアピアクビと、ヘルシはFWソティリオと交代し、若手へと希望を託す。試合終了までハリティとソティリオが果敢にゴールを狙うが、結果一点を守りきった形で試合を終えた。
アジアのNo.1クラブを決める、2014アジアチャンピオンズリーグ(ACL)の組み合わせ抽選会が12月10日、マレーシアのクアラルンプールで開催された。2012/13レギュラーシーズン1位、ファイナルシリーズ2位でACLデビューを飾るウェスタン・シドニー・ワンダラーズFCは、グループHで、貴州人和(中国)と蔚山現代(韓国)、そしてJリーグ2位(日本)との対戦が決まった。J1クラブは元旦に開催される第93回天皇杯の結果によって決まるが、J1 2位の横浜F.マリノス、または同3位の川崎フロンターレとの対戦が濃厚だ。横浜F.マリノスには小野伸二選手とともに日本代表のユニフォームを背負った中村俊輔選手が所属。元チームメイト同士の熱い対決が実現するかもしれない。
一方で、昨シーズンのファイナルシリーズで見事チャンピオンに輝いたセントラルコースト・マリナーズは、グループFで、サンフレッチェ広島(日本)、FCソウル(韓国)、そしてプレーオフ勝者1チームとの組み合わせになった。
グループ A
・エステグラル(イラン)
・アル・ラーヤン(カタール)
・アル・ジャジーラ(UAE)
・アル・シャバブ(サウジアラビア)
グループ B
・アル・ファト(サウジアラビア)
・フーラード・フーゼスターン(イラン)
・西地区プレーオフ勝者3-1
・ブニョドコル(ウズベキスタン)
グループ C
・アル・アイン(UAE)
・アル・イテハド(サウジアラビア)
・トラークトゥール・サーズィー(イラン)
・西地区プレーオフ勝者3-2
グループ D
・アル・サッド(カタール)
・アル・アハリ(UAE)
・アル・ヒラル(サウジアラビア)
・セパハン(イラン)
グループ E
・浦項スティーラース(韓国)
・ブリーラム・ユナイテッド(タイ)
・山東魯能泰山(中国)
・J1第3位(日本)※
グループ F
・サンフレッチェ広島(日本)
・セントラルコースト・マリナーズ(豪州)
・FCソウル(韓国)
・東地区プレーオフ勝者3-1
グループ G
・広州恒大(中国)
・天皇杯優勝クラブ(日本)※
・全北現代(韓国)
・東地区プレーオフ勝者3-2
グループ H
・WSW(豪州)
・貴州人和(中国)
・J1第2位(日本)※
・蔚山現代(韓国)
ウエスタンシドニー・ワンダラーズで2年間活躍し、レジェンドの名を残して、オーストラリアを去った小野伸二選手が、次のステージに選んだ札幌の地に足を踏み入れた。
14日のサンフレッチェ戦を見事勝利で飾り、オーストラリアでは初の快挙となるACL準々決勝へと駒を進めたWSW。最高のプレゼントをチームに残して日本帰国をすることとなった小野は、6月半ばから新天地コンサドーレ札幌に合流する。小野のラストゲームを御覧ください。
AFCチャンピオンズリーグと平行して過酷なスケジュールをこなしてきたリーグ戦終盤ではあったが、蓋を開けてみれば2位通過でファイナルシリーズに駒を進めることができたWSW。しかしファイナルシリーズを迎える前に4月15日のAFCアウェイ戦、22日のAFCホーム戦の試合が残っているため余談を許さない状況が続く。そしてAFCホーム戦の3日後から、いよいよファイナルシリーズへと突入。小野のプレーをオーストラリアで見ることができるのも、残すところAFCを含めてあと3試合のみとなった。小野が移籍した昨シーズンは、リーグ
AFCチャンピオンズリーグ(以下ACL)が開幕し、未経験の過密スケジュールで乱調気味と言わざるを得なかったWSW。3試合連続での黒星から迎えた、3月12日のACL、貴州人和(中国)とのアウェイ戦を何とか勝利で収めることができ、復活の兆しを見せつつある。今後、小野のプレーを見ることができるのは、3月14日時点でリーグでは24節を含め、残り4試合のみ。このまま2位をキープしてファイナルシリーズに突入することに期待したい。
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