お酒を楽しみながらレコード探し
MOJO Record Bar
商業ビルディングがひしめきあうシドニー・ビジネス街の夜の顔、言わずと知れた隠れ家バーの密集地帯である、ウィンヤードのヨークストリート沿いに、仕事を終えたオージーが集う憩いの場がある。
温かみのあるレコードの音色に誘われるよう入り口から地下へとつながる階段を下ると暗がりから『MOJO Record』が顔を覗かせる。ロック、ブルース、ジャズなど700の厳選されたコレクションを所有した老舗のレコードショップは、昨年の7月、ヨークストリートを挟んだ向かいからこの地下へと移り、音楽と酒という実に相性のいいコラボレーションをこの新天地で実現したのだ。
そのレコードショップの脇を奥に抜けると、アンバー色に光るライティングと、マホガニー調の家具、ビンテージカーペットに赤いバックライトが温かくゆったりした雰囲気を演出するバー『MOJO Record Bar』へと到着する。店内で喫煙が許されるならば、思わずくゆらせたくなるような、ちょっぴりアンダーグランドとも言えるスポットだ。
フルーツなど新鮮な材料を使用した豊富なカクテルの数々に加え、オーストラリアンローカルのセレクションにこだわったワインやビールが充実しているのが特徴的。8時半前に来店した場合は、お酒を楽しみながらレコードを物色できるというから音楽好きにはたまらない。昨年は2000人以上の『タイムアウト』読者が選ぶ、ピープルズ・チョイス賞を受賞し、今では4時になると人が並びだすほどの人気隠れ家バーにまで上り詰めた。
温かくなってきたシドニーの夜、ウィンヤードでバーのハシゴを楽しんでみるのはいかがだろうか。
ロンドンでの経験を経てバーテンダーとして働くダンさんが、お客の好みに合わせてその日のドリンクを提供してくれる。
Woodford old fashion
ウッドフォードリザーブバーボンをベースに、アンゴスチュラやチョコレートなどのビターズとオレンジのガー二ッシュで香り付けをしたオールドファッションなステア。ひと口目でオレンジの香りが口に広がり、バーボンをより飲みやすくさせてくれる。
左 : Mojo rising
パッションフルーツのピューレに、アップルジャックのブランデー、サンジェルマン・エルダーフラワー・リキュールを入れ、ビターズで仕上げたシェイクカクテル。フローラルな香りで飲みやすく、甘いジュース感覚がちょっと危険。
右 : Fizz me up
ケテルワン・シトロエンのウォッカ、サンジェルマン・エルダーフラワー・リキュールに、パッションフルーツのピューレやレモン、卵白などとともにシェイクし、ソーダで割ったFizz me up。甘さ控えめでさやかな柑橘系がこれからの暑い季節によくあう。
MOJO Record Bar
Basement level, 73 York Street, Sydney
Tel:02 9262 4999
Record Store
月~水10 - 17:30
木金10 - midnight
土10-17:00
Bar
月~金16:00 - midnight
土 17:00 - midnight