19/01/2015
編集部御用達 打ち合わせで使うCAFE51軒目
サリーヒルズの『Single Origin Roasters』で働いていた佐々昌二さんに、シドニーの大手新聞社モーニングヘラルドが「シドニーズ・ベストバリスタ2012」の称号を与えたことは記憶に新しい。そしてその翌年に、アーターモンの人気カフェ『SALVAGE SPECIALITY COFFEE』にて、「シドニーズ・ベストバリスタ2013」に選ばれたダン・イーさん。カフェ激戦区になりつつあるシドニーにおいて、2年に渡りトップに選ばれたバリスタふたりが手を組み、細部にいたるまで〝自分たち〟を表現したカフェ『Artificer Specialty Coffee Bar & Roastery』が、サリーヒルズのバーク・ストリート沿いにオープンしたのだ。ふたりが知り合ったのは5年前。NSWコーヒー・コンペティションなどのジャッジで顔を合わせたことがきっかけで、その後、日本のコーヒーイベントSCAJなどにも一緒に参加し、よき理解者であり、よきライバルとして切磋琢磨してきた仲だったという。
淡い木目にコンクリート。無駄を省いた店内は実に居心地がよい。カウンターにつくとまずはスパークリングウォーターで出迎えてくれる。フードメニューはなく、エスプレッソ、フィルター、コールドブリューの3種のみ。〝バリスタが通うカフェ〟といっても過言ではないほど、そのコーヒーのクオリティは高い。当店ではフレッシュな生豆を仕入れ焙煎することはもちろん、シーズンによって産地も厳選。現在使用している豆は、グアテマラ、エチオピア、ケニアのものだが、これから良質なコロンビアやブラジルの豆も取り入れる予定だ。「そのコーヒー豆独特の苦味を出さないためには、新鮮な生豆を使用し、極力浅煎りにして豆の本来の味や特徴を抽出する。新鮮ではない豆を使用する場合には、どうしても焙煎を深くしなくてはいけないので、結果的に苦味が出てしまうんですよ。」と佐々さん。確かにそう聞いてから飲んでみると、深いコクの中に苦味を感じないことに気が付く。フィルターコーヒーも豆ごとに最も適した温度で淹れることによって最高の一杯をつくりあげるので、ぜひ試してみてほしい。
今後はあえて店舗を増やさずにクオリティをキープすることを選んだふたり。「こだわって淹れたコーヒーを美味しいと言って頂けるとやはり嬉しいです。コーヒーは毎日勉強なので、自分なりに失敗を繰り返しながら今いる位置から一歩でも先に進んでいけるように頑張りたい。」と初心の志も失っていない。本物を感じたい読者には、ぜひ足を運んでみてほしい。
左:Cappuccino 6oz $3.8
無駄な苦味を感じることなくコーヒー豆本来の旨さとミルクとのコンビネーションを楽しめる。
右:Manual Filter $6.0
ケニアとエチオペアの豆を適温で注ぐフィルターコーヒー。
Artificer Specialty Coffee Bar & Roastery
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多くのカフェ、レストラン、バーで賑わうクロウズネストのメインストリート、ウィロビー・ロード沿いに今年8月、チッピンデールの超人気店『KOI Dessert Bar』の経営陣が手がけるカフェ『MsChief』がオープンした。
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