14/12/2009
「KAMMADHENU(カマデニュー)」は、南インド出身のオーナーが3年前にニュータウンで第1号店を開店して以来、1年ごとに新店を開店し、第3号店として今年1月にニュートラルベイへと進出してきたものだ。紹介してくれたのは、隊長からの連絡を受けたニュートラルベイ在住の健康スペシャリスト・H隊員。実際にこのお店の常連であるH隊員に言わせれば、"安くて、美味しい"メニューを取り揃える当店は食べ歩きセレクションには最適であり、さらにMSGは使用せず、新鮮な食材やフレッシュスパイスを厳選していることから、"健康"というキーワードまでも加えてくれるものだという。ホールやキッチンはとても清潔に保たれており、一部のアジアン・レストランに見られるベタベタ汚れなどとは一切無縁である。そして肝心の料理のほうは、インド訪問歴が実に5回という自称インド通、我らがヤマグチ隊長が詳しく解説してくれる!…はずである。
いきなり迫力のある一品、Masala Dosai ($8.00)が隊員たちのテーブルに運ばれてきた。インドの代表的な軽食であるドーサは、ペースト状にして発酵させた米をクレープのように薄く延ばして焼いたもの。カレーやスパイスを練りこんだたっぷりのマッシュポテトを、薄いドーサで綺麗に包みこんでいる。期待を裏切ることのないサクサク感を持つドーサを突き破ると、中からホクホクのポテトが顔を出す。そのままでも優しい味わいは十分に魅力的なのだが、チリとミントの各ヨーグルトソース、またはカレーソースを用いることで、多彩な味を楽しむこともできる。隊員たちのお気に入りだったのは、ミントのヨーグルトソース。爽やかな香りを広げ、カレーの風味と素晴らしい相性を見せてくれる。さっそく隊長の口から、爽快な息とともに、「オススメ」の言葉が飛び出した。
Chicken Tikka ($8.00)は、スターターとして、またビールのお供に最適な一品。表面が赤く焼き上げられていて、見た目からはよく知られているタンドリーチキンを連想させる。事実、鶏肉をヨーグルト、香辛料にマリネし、タンドールと呼ばれるインド式の窯で焼くという調理法はまったく一緒。基本的に骨付きの鶏肉を用いるのがタンドリー、骨のない鶏肉で調理するのがティッカ(小片の意)であるという。表面は香ばしく焼き上げられ、中はとってもジューシー。ヨーグルトにミント、キューカンバを加えたソースがそこになめらかさを添える。いつになく隊員たちのビールが進んだのは言うまでもない。
「せっかくだから食べる機会の少ないスリランカの料理を味わってみよう!」という隊長の号令に基づき、オーダーされたのはスリランカで軽食として、またライスの代わりとして食されるPlain Hopper ($4.00) & Egg Hopper ($3.00)。米粉にココナッツミルクを練りこみ発酵させてから薄く焼き上げる、とてもユニークなパンである。生地の薄い部分では軽くパリパリとした食感を、一方で下部の比較的生地が厚くなったところでは、しっとりとしたモチモチ感を楽しむことができる。ココナッツミルクの優しい甘みが素朴ながらもクセになる魅力を持ち、半熟玉子がまるごと載せられたエッグ・ホッパーは、さらなるまろやかさを口の中に広げる。ココナッツやカレーリーフで作られたフレークと、あるいは各種カレーとともに味わって頂きたい。スリランカからやって来た新発見の「オススメ品」である。
真打の登場というべきか、インドと同じく、スリランカ料理と言えばやはりカレーであろう。海に囲まれた島国であるスリランカでは魚を用いたカレーが好まれるという。これは魚好きの日本人にとっても嬉しいお知らせ。躊躇することなくFish Curry ($12.90)がチョイスされた。ここでインド訪問歴5回を誇る隊長より、「カレーは本場の流儀に従って食べなきゃダメですよぉ」との提案があり、カレーはスプーンやフォークを使わず、手でいただくことに。Spanish Mackerel(サワラ)の大きな切り身が丸ごと入ったカレーは、魚の風味が優しく香るさっぱり目の味付けでライスによく合う。また、スプーンなどの器具を使わず、手で直接口に運ぶと、心なしか味わいも変わってくるように思える。ちなみに手でカレーを食すときの正しいやり方は、"親指以外の4本の指に載せて、親指をスライドさせるようにして指先で口の中に押しこむ"というものだ。ぜひ、一度お試しいただきたい。「ただし、決して左手を使ってはいけませんよぉ(ヤマグチ談)」。
最後を締めるディッシュもやはりカレー。Chettinad ($14.90)は、スリランカ近くに位置する南インドのチェティナードという地域の名物チキンカレーである。ココナッツミルクがふんだんに使われているため、口当たりがとてもマイルドで、またコクがある。じっくりと煮込まれた鶏肉は絶品で、実にやわらかく、ふわふわとした噛み心地とともに旨みを放出する。先に紹介したティッカもそうであったが、新鮮な鶏肉を使ってしっかりとした調理を施しているのがよくわかる。また、辛さ抑え目であるこのチキンカレーは、日本人の嗜好にもよく合うはず。「これだったら新宿の中村屋でも出せますよぉ」とエキサイトする隊長の言葉がそれを証明している。ちなみに中村屋は日本で初めてインドカレーをメニューに取り入れた店として知られる。老舗の名店も唸る「オススメ品」の誕生である。
この度のスウィーツには、スリランカで人気のFaluda ($5.00)という飲み物をチョイス。タピオカの食感と混ざり合うローズミルクの芳香がゴージャス感さえ漂わせる華美な味わいだ。女性隊員からの圧倒的な支持を得ていたファルーダ、ぜひ男性から女性にお勧めしてみてほしい。
とここで、当店オーナーより食べ歩き隊に甘いプレゼントが差し出された。本来は非売品であり、スタッフたちだけの楽しみとして作られているBuffalo Yoghurt with Treacle Honey ($5.00)である。バッファローのミルクで作られたヨーグルトに、ハニーシロップがかけられたシンプルなデザートながら、そのあっさりとした酸味と甘みのハーモニーは一度試してみる価値あり。チアーズ読者だけに特別に提供してくれるということなので、ぜひオーダーしてみてほしい。
※スタッフに「チアーズを見た」とお伝えください。
当店オーナーが頑なに守ってきた食へのこだわりが信頼を築き、3号店出店にまで至る人気へと繋がってきた「KAMMADHENU」。そんなお店で働くスタッフはフレンドリーで、常に笑顔でお客をケアしてくれる。ニュートラルベイ店の特徴は、バーやガーデン、ライブ演奏を行うファンクションルームなどが一緒になった複合施設であるということ。友達とのお食事にも、恋人たちの時間にも最適な空間となってくれるだろう。また、たったの7.5ドルで"オントレ、スープ、カレー、デザート"を満喫することができる、まさにチープイートな「ランチセット」もぜひ利用してみてほしい。
※値段はお取り扱いの店により異なります
「カジュアルな店内で本格派のできたてイタリアンをゆっくり楽しめる」というコンセプトのもと、2002年にドイツで産声を上げた『バピアーノ』。
まるで2本撮りをしたかのように、前回に続きまたまたチャッツウッドに終結した食べ歩き隊一向。今回は2005年にアッシュフィールドで産声を上げたオーストラリア初の餃子専門店シャンハイ・ダンプリングがチャツウッドに登場した情報をキャッチし、日本からのスペシャルゲスト、ミスターを向かえ潜入を試みる。餃子専門店のクオリティはいかに!?
アジア系の飲食店が急増しているチャッツウッドに、マレーシア国内でファイン・ダイニングのレストランを店舗展開しているシェフ・ラサ・サヤン・グループが半年前に上陸した。日本から戻ったばかりでもヤマグチ隊長のアンテナは常に感度良好。早速食べ歩き隊を引き連れてチャッツウッドへと乗り込むことに!
ヤマグチ隊長不在の中、記念すべき200回を迎えてしまったチープイート…。今回は200回記念特別企画として、いままで訪れたレストランの中から印象に強い、安くて旨いベスト3レストランご紹介しよう。
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