オーストラリア・シドニーを楽しむための生活情報誌「チアーズ」
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JINGOGAE -ふるさとの味を伝える韓国家庭料理

27/11/2009

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JINGOGAE

創業26年という長い歴史を持つノースシドニーの韓国レストラン『JINGOGAE』。変わり続けるシドニーを見守りながら、変わらぬ良さを守り続けてきた。韓国レストランが点在するシティの喧騒から離れたこのお店は、閑静な場所で隠れ家のように、ひっそりと佇んでいた。

 

シティ中心部やイーストウッド、ストラスフィールドなど、韓国レストランが集中する地域は多いが、今回食べ歩き隊が訪れたのはノースシドニー。アジア系レストラン自体決して多くないこの街にあるJINGOGAEは、知る人ぞ知る老舗レストランだ。そしてここで言う"知る人"とはもちろん我らがヤマグチ隊長である。20年以上も前、隊長が若りしころに通ったという思い出のレストランというわけだ。今回はさらに、韓国在住4年という経験を持つ韓国通S隊員にも加わっていただき、チープな極上グルメを皆で語り合った。
チャプチェ ユッケ

1------

チャプチェ($8)

店内奥のガーデンに席を確保した食べ歩き隊は早くもまったりモード。このお店が醸し出す"なごみ"な雰囲気が自然と皆をリラックスさせているようだ。そんな隊員たちが一品目に選んだのは、韓国惣菜の定番であり、前菜として最適なチャプチェ($8)。この料理には、唐麺(タンミョン)というさつまいものでんぷんで作られた春雨が使われる。日本で食べられる春雨よりも太く、もっちりとした食感で食べ応えも十分だ。褐色になるよう調理されるチャプチェだが、このお店のものは色合いが薄く、春雨の透明感が際立つ仕上がりになっている。同様に味もまたさっぱりとして、やさしいものだ。これに人一倍大きく反応したのが、ヤマグチ隊長。「これだよ、これ!ここは昔から薄口でさっぱりした味付けだったんだよね。いや、変わってないなぁ」とタイムスリップしたように青年ヤマグチに戻って目を輝かせた。野菜もたっぷり入ったチャプチェは、思い出を抜きにしても、全隊員が認める美味しさであった。

2------

ユッケ($18)

お次はお酒のお供に最高の一品であるユッケ($18)を頂くことに。言うまでもなく日本でも広く浸透していて、人気の高い韓国料理である。松の実と卵の黄身が載せられたユッケは、惜しみなくたっぷりと盛り付けられていて、まずはボリュームで納得。生の牛肉を漬けこむ特製ダレの製法は企業秘密だというが、ゴマ油、コチュジャン、胡麻などを調合したものと思われる。しっかりと味が染みこんでいながら、辛さやくどさの一切ない風味は、これまたさっぱりとしていて、隊員たちから賞賛の声が上がった。数人で訪れたときに、是非一皿オーダーしておきたい一品だ。

デジコギ サムゲタン

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デジコギ($12)

デジコギ($12)は、豚の焼肉定食的な料理。やわらかい豚肉は甘辛な味付で、とにかくご飯が進む。しつこさのない甘い香りは、辛さを特徴とする韓国料理ではあまりお目にかかれないものに思えるが、その味付けの正体はなんと、とんかつソースとトマトケチャップ。韓国通のS隊員によると、韓国では料理に洋食風のテイストを加えたいときにこのふたつをよく使うのだという。店主が"ホームメードソース"と表現したこの味は、つまり伝統的なという意味ではなく、現代の韓国の家庭風ソースというわけだ。"韓国の"と表現したが、この味付けは日本人にとっても"古き良き洋食"としていまだに愛されているものだ。このソースで調理する場合は、牛肉もよいが、やはり豚肉こそベストマッチという気がする。意外と豚肉を食す機会の少ないシドニーだからこそ、皆さんにも是非味わっていただきたい。S隊員によると、ユッケ、プルコギなど牛肉のイメージが強い韓国だが、実際に家庭で消費されるのは豚が主流なのだという。特に、決して物が豊富ではなかった一昔前の韓国では、牛肉は一般家庭で簡単に消費できるものではなかったようだ。そんなコリアン・エキスパートS隊員による説得力のあるうんちくを目の当たりにし、さすがに今回ばかりはぐうの音も出ないとばかりにただ頷きながら、「オススメ」とつぶやいた隊長であった。

4------

サムゲタン($25)

滋養強壮に良いとされるサムゲタン($25)は、隊長が風邪を引いたときに栄養食として食べている料理だという。若鶏を一匹丸ごと使い、おなかに高麗人参やもち米などを入れてじっくり煮て調理されるものだ。調理とは言っても、基本的に味付けは行われず、鶏肉自体から出た旨味や一緒に煮込んだ栗の甘味など、自然の出汁がベースとなっている。それぞれの好みに合わせて、別の小皿に盛られた塩と胡椒を振って味を調整するのだが、やさしくも実に奥深いコクを持つこの品はそのままでも十分過ぎるほどに味わいがある。薄口の日本人には特に好まれる風味であろう。簡単に骨からほぐれる鶏肉はとてもやわらかく、粥状になったお米とともに口の中に旨味を放出する。S隊員によると、どこまでも深いこの味わいを出すため、鶏肉や栗の他にもナツメやアケビの実など様々な材料が隠し味として使われるのだという。天然系女性隊員Dr.Oの「へぇ、ナツミやアケミがねぇ」というボケとも本気とも取れる発言にも動じることなく、大きな高麗人参を丸ごと飲み込んだ隊長は、満足そうにオススメを宣言した。

ビビン・ネンミョン メウンタン・ジョンゴル

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ビビン・ネンミョン($15。ランチタイムのみ)

S隊員が「ちょっと変わったネンミョン(冷麺)はどうですか?」と提案し、紹介してくれたのはビビン・ネンミョン($15。ランチタイムのみ)。ムル・ネンミョンと呼ばれる一般的な冷麺とは違い、スープのないタイプの冷麺である。コチュジャン、ゴマ油、酢などを合わせて作ったピリ辛ソースとキュウリ、ナシの甘味を麺に絡ませてすすり上げると、心地よい刺激がさらに食欲を増すようだ。小麦粉を原料とする日本の冷麺とは違い、本場韓国のものは蕎麦粉を主原料としており、固すぎることなく、しこしこと程よい歯応えを堪能できるのが特徴だ。冷やし中華感覚で何度でも食べたくなる!という声が続出したこのスープなし冷麺も堂々のオススメ入りが決定した。

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メウンタン・ジョンゴル($30)

締めとして隊員がリクエストしたのはメウンタン・ジョンゴル($30)。魚、タコ、イカ、エビなどの海鮮に、卵や野菜、豆腐もたっぷりと入った迫力満点のチゲである。そして豪快でありながら、大味にならないところが韓国チゲの不思議な魅力。豊富な具材から溢れ出たエキスが、お互いを高めあい、旨味の集合体となって口いっぱいに広がる。皆で鍋をつつき合って具を完食すると、今度はS隊員が麺だけをオーダー。韓国では鍋の後、残ったスープに麺やご飯を入れて、もう一品楽しむのが基本だという。運ばれてきた日本式のそうめんを出汁の効いたスープに入れてツルツルといただき、これでもかとばかりにチゲを満喫。そして隊長の「絶対、オススメ!」という甲高い声が響いた。

全6品を食べ終えたS隊員は、「ここは何がすごいって、まったくオーストラリア色に染まってないところがすごい!韓国の家庭料理の美味しさがそのまま再現されている。シドニーに良い韓国レストランはいくつかあるけど、この味に再会できたのはここが初めてです」と嬉しそうに語る。またセレブ系A隊員は「アットホームでいいわぁ」と、ソムリエK隊員は「昭和チックで落ち着くなぁ」と話し、皆が心から癒されている様子であった。オーナーによると、来客の割合は韓国人よりも日本人のほうが多いとのことで、それにも妙に納得させられるものがあった。この日は特にご機嫌であった隊員たち。Dr.Oの「ヨン様のおうちに招待されたら、こんな感じよね!」という的を射ているようで、そうでもない発言にも、全隊員が笑顔で頷いてしまうほど、和気あいあいと素敵な夜は更けていったのであった。
Logan Weemala Pinot Gris Zilziae Victoria Merlot 2007 Bay of Apostles Coonawara Cabernet Sauvignon 2008

Logan Weemala Pinot Gris
2008 /$14.99

ピノグリは甘すぎるっていう印象があったんだけど、これはドライな感じもあってよかったね!オレンジ産のやつで、しっかり作られているっていうのが伝わってきた。こんなに美味しいとは知らなかったよ。

Zilziae Victoria Merlot 2007
$16.99

まろやかでいて、軽やかに甘い。といっても薄いというわけではなくて、味はしっかりしている。女性隊員に大人気だったから、"女山"って命名させてもらったよ。

Bay of Apostles Coonawara
Cabernet Sauvignon 2008 /$17.99

これはドライな魅力がいっぱいで、男性隊員に人気だったから、"男山"と名付けてみたよ。この辛さがいいんだよね。辛い分、韓国料理にも違和感なくマッチすると思うよ。

-----k隊員はかく語りき-----

今回は韓国料理に負けないワインを、って視点でチョイスしたよ。つまり白ならピノグリ、シャルドネ。赤ならメルロー、カベルネ・ソーヴィニヨンだよね。とは言ってもワインで料理に勝とうとしてもだめなんだよ。それぞれを活かすには、対等な関係でいるのが理想的なんだ。それで初めて1+1が3にも4にもなるってわけ。お互いがお互いを求め合っているというわけだね。いい話じゃないかぁ(しみじみと)。

 


map
57 Ridge St, North Sydney
            Tel:9955 1484

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