27/11/2009
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シドニーのベトナム料理店と言えば、多くがプラスチックの食器を使用し、各テーブルには小皿やソース、箸立てなどが置かれた'食堂的'場所が多い。味と値段は満足できても、デートやちょっとしたスペシャル・オケージョンには・・・と戸惑いを感じたことが皆さんも一度はあるのではないか。そんな諸君にヤマグチ隊長率いるシドニー食べ歩き隊が、穴場的ベトナム・レストランをご紹介しよう。シドニーはオシャレなブティックやレストランが建ち並ぶモスマンのスピット・ジャンクション。このエリアの住民であれば、今回のレポート先、『Tran's(トランズ)』をかなりの確率で知っているだろう。 やさしいクリーム色で包まれた店内には、20世紀前半のベトナムを写し出すモノクロの写真や、同国を象徴するカラフルなランタンやアールデコが飾られ、洗練、かつ落ち着きのある空間を演出。テーブルには真っ青なクロスが敷かれ、上に置かれたプレートの白さをさらに引き立てる。まだ見ぬディッシュに期待を沸かせるシドニー食べ歩き隊だが、今月は正真正銘のTran'sファン(隊員)とオーナーシェフであるラーナ・トランさんとともにメニューの選択に挑んだ。 |
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Vietnamese Crisp Pancake ($14) TRANSの一番人気、ほとんどのお客がオーダーするというオントレ。日本では“ベトナム風オムレツ”として名が知られているが、具を包む生地はオムレツのふんわりしたものではなく、クレープの様にパリっとしており、ほんのりと甘い。「これは日本人が好きな食感だっ!」とこのパリパリ感にすぐさま惚れてしまったヤマグチ隊長。中にはエビやポーク、新鮮なモヤシやマッシュルームがぎっしりと詰められ、これらをパリパリ生地と、ラーナさんの“スペシャルソース”とともに口に運ぶ。ベースはフィッシュソースだが、搾りたてのライムや細かく刻まれたニンジンやチリが一切の臭みを消し、酸味が良く効いた、とてもフレッシュで爽やかなもの。これから登場するディッシュにも良く使われているので要チェック。シドニーのベトナム料理にはなかった繊細で上品な味は、食べるものを虜にさせるだろう。訪れた際には迷わずトライしてほしい。 |
Lemongrass Pork Belly ($27) 豪快に盛りつけられ見ているだけでもお腹がいっぱいになるボリューム。大皿一面にはバーミセリ(ベトナムのライスヌードル)やレタス、ミント、ニンジン、キュウリ、チリ、ピーナッツなどが敷き詰められ、その上に主役であるポークベリーのグリルがどっしりと乗る。薄くスライスされ、数種類のスパイスでグリルされたポークベリーは香ばしく、噛めば噛むほど、その深いスパイスの味が口の中でじんわりと広がる。新鮮なライムジュースをたっぷり使用したラーナさん秘伝の“スペシャルソース”が、ポークの香ばしさとマッチ。「これはオススメ中のおススメだ!」とヤマグチ隊長も興奮を隠し切れない。知らぬままにたくさんの野菜を取ることができるベトナム料理は野菜不足の人には特にお勧め。ヘルシーでデリシャス、もう言うことはない。 |
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Beef Noodle ($22) 正真正銘のTran'sファンであるF隊員が来店する度にオーダーする、お気に入りのディッシュ。は前も見た目も、どこにでもありがちな“焼きうどん風”ディッシュ。が、しかし、その味は絶品! コシの強いモチモチとした食感の極太麺は、これまでに例がなく、隊長も大興奮。一方、ダイス切りのビーフは口の中でとろけるような柔らかさ。絶妙な火加減で仕上げられた肉はまるでレア感を錯覚させ、野菜もシャキシャキとその鮮度を語る。素材を最大限に活かしたシンプルな味付けは日本人の舌に合い、また上に散りばめられたミントがとても爽やか。「一皿食べたい」、「これだけ食べにきたい」と隊員からは絶賛の拍手。様々な食感が楽しめるビーフヌードル、もちろんオススメ品だ。 |
Crispy Boneless Duck ($26) ダックをこよなく愛する我がヤマグチ隊長、クリスピーな皮と柔らかい身が交錯するこれを外すことができなかった。通常しつこい味であるダックも、ジンジャーやライムがベースと思われるソースを絡めていただくことで、上品な味になり、何枚でも美味しくいただける。「中華で食べるよりも遥かに品がある」と女性隊員からも大好評。「オーストラリアは実にダックが美味しい国だが、ここのダックは絶品だ! オススメ! オススメ!」と興奮する隊長。一流シェフのI隊員いわく、OZ産のダックは日本のものと比べ鉄分が多いため、風味が良く、またクセもない。白米とダックがあれば十分なご馳走、訪れた際には是非トライしていただきたい。 |
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Banana Black Rice with tapioca ($11) 食べ歩き隊がシドニーを駆け巡りながら常に感じてきたことがある。それは大抵のアジアンレストランはデザートが充実していないこと・・・。が、しかし! ここは8種類のデザートがあり、プリンからケーキ、スティッキーライス、シャーベットなどバラエティ豊か。今回あえてご紹介したいのがこちら。まるで小豆のような甘みのブラックライス。もち米のように、歯ごたえもあり、ココナッツの甘みとも相性が抜群!こちらはTran's御用達の隊員らがイチオシするデザート。もちろん隊長も一瞬にしてその1人となった。もちろんオススメだ。 |
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Vietnamese Ravioli ($14) オントレからスペシャルをオーダー。ベトナム風ラビオリ”と聞き、一瞬我が耳を疑ってしまったシドニー食べ歩き隊。現れたのはライスペーパーに包み込まれ蒸された、雪のように真っ白なボール状のラビオリ。先ほど登場した“スペシャルソース”の上でプルルンと踊り、さらには上から散りばめられたミントやキュウリ、ココナッツミルクがアクセントを加え、見るものをうっとりさせる。スプーンで割ることがやや惜しく感じるが、中身も気になるところ。真二つに割られたラビオリからはエビやポーク、チキンのミンチ、火がさっと通されたニンジンや大根の千切り、そしてベトナム定番の生モヤシがこぼれ出る。ヌルヌルした皮の食感と、野菜のシャキシャキ感、ココナッツの甘みとソースの酸味、そしてミントの爽やかな香りが一気に口の中で広がると、不思議な感覚に襲われる。これまで経験したことのない世界へと引きずりこむベトナム風ラビオリがオススメであることは言うまでもない。 |
Minced Goat Curry ($26) スペシャルメニューから。こちらは山羊ひき肉のドライカレー。山羊肉と聞き、あの独特の臭いとクセを想像する方もいるかもしれないが、強めのスパイスのためか、一切気にならなく、しっとり、味わいのあるドライカレーだ。ライスといただいてもいいが、ここは一緒にサーブされるセサミクラッカーと食べてみよう。直径約20センチの巨大クラッカーの味は、まさに“ゴマせんべい”。この香ばしさと、カレーのスパイスが絶妙にマッチし、異文化体験ができるだろう。また甘酸っぱいラッキョのようなオニオンと、散りばめられたピーナッツがアクセントを加える。巨大クラッカーはドライカレーに限らず、他のディッシュのソースにしめらせながらいただいても◎。 |
Young Coconut Curry ($28) ココナッツの実をくくりぬき、器として使用したとてもクリエィティブなカレー。食べる際には“フタ”の部分や器の周りに残った実もスプーンでくりぬいて、カレーに入れてみよう。カレーは一旦実ごと蒸されているため、果実の甘みがじんわりと染み渡り、とても濃厚なココナッツの味が楽しめる。濃厚ではあるが、どこか爽やかな風味も感じられる。聞くところ、これはバジルのドレッシングだとか。ちなみにTran'sで使用されるハーブのほとんどは、ラーナさんのご自宅で作られ、毎日採られたものばかり。常に新鮮さを追求する彼女の創作料理は、フレーバーはもとより、香りも豊か。旬の野菜が顔を覗かすカレーには大ぶりなエビもこれでもか、というほど入っており、ちょっと特した気分にさせてくれる。日本では決して食べることができないこのディッシュ、是非とも食べていただきたい。 |
最高な料理とおもてなしが楽しめる、オシャレ、かつ上品なレストランTran's。大切な人の誕生日やお祝いごとに是非とも訪れていただきたい。 | ![]() |
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「カジュアルな店内で本格派のできたてイタリアンをゆっくり楽しめる」というコンセプトのもと、2002年にドイツで産声を上げた『バピアーノ』。
まるで2本撮りをしたかのように、前回に続きまたまたチャッツウッドに終結した食べ歩き隊一向。今回は2005年にアッシュフィールドで産声を上げたオーストラリア初の餃子専門店シャンハイ・ダンプリングがチャツウッドに登場した情報をキャッチし、日本からのスペシャルゲスト、ミスターを向かえ潜入を試みる。餃子専門店のクオリティはいかに!?
アジア系の飲食店が急増しているチャッツウッドに、マレーシア国内でファイン・ダイニングのレストランを店舗展開しているシェフ・ラサ・サヤン・グループが半年前に上陸した。日本から戻ったばかりでもヤマグチ隊長のアンテナは常に感度良好。早速食べ歩き隊を引き連れてチャッツウッドへと乗り込むことに!
ヤマグチ隊長不在の中、記念すべき200回を迎えてしまったチープイート…。今回は200回記念特別企画として、いままで訪れたレストランの中から印象に強い、安くて旨いベスト3レストランご紹介しよう。
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