20/05/2011
『CAPITAN TORRES』は1973年にこの街で生まれた、シドニーの老舗的スパニッシュ・レストラン。石造りのこった内装やゆったりとした広い店内、お洒落なバーカウンターは、そこにいるだけで贅沢な気持ちになるような素敵な欧州風情を漂わせている。スタッフの対応も良く、お店の雰囲気は申し分ない。では肝心のお味のほうはどうか? 今宵もチアーズ食べ歩き隊がシドニーを喰らう
プリプリとした大ぶりのエビをガーリックやオリーブオイルと一緒にソテーした一品。ソースなどを使用せず、素朴な調理法で食材を堪能させる手法には、スペイン料理の真髄を見ることができる。エビ自体の美味しさもさることながら、器に残されたオリーブオイルもまた、そのエビの旨みが染み出た上品な香りを漂わす。隊員たちは、サーブされた焼きたてのパンをちぎってオリーブオイルに浸すと、あっという間にお皿を奇麗にしてしまった。ヤマグチ隊長の「このオイルだけでもご飯3杯(パン3個?)はいけるね!」という言葉とともにいきなりのオススメ品が誕生した。
ベビーオクトパスのスペイン風BBQ。心地よい歯応えを残しながらも、実にやわらかく、また、あっさりとした風味でいて、奥深い旨みを併せ持っている。その秘密はガーリック、パプリカ、ビネガーなどと一緒に2~3日マリネするという調理法にあった。その味わいは、隊員から「祖国の味を思い出すわぁ」という何とも重みのある言葉が飛び出してしまうほどに、日本人の心の琴線に触れるもの。和風の煮付けのような味わいを持つこと、また、よくよく話を聞いてみると、このベビーオクトパスが日本産のものであったという事実からも、"祖国の味"という表現がでたらめではないことがわかるはずだ。隊員たちの心を奪った、"地中海風イイダコの煮付け"はもちろんオススメとなった。
スペイン産のソーセージ、いわゆるチョリソーである。ソーセージをそのまま焼いただけのシンプルな品だが、ポークとガーリック、パプリカ等の香辛料が混ざりあって醸しだす旨みは物足りなさなど微塵も感じさせない。また、外側はパリッとしていながら、中はなんともやわらか。隊長も、「シドニーのスペイン料理店で出されるチョリソーは固いことが多いんだけど、このやわらかさはレアものだよぉ」とご満悦だ。また、日本でのチョリソーはチリのきいた辛いものというイメージがあるが、ここでのそれに辛みはほとんどなく、やさしい風味でとても食べやすい。どうやらこれが本場のチョリソーの味わいであるらしい。是非このチョリソーに、ビールを合わせて極楽気分を味わっていただきたい。
お祝いの席に出てきそうなこのおめでたい一品は、調理用にオリーブオイルを使用しているほかには塩しか使用していないとのことで、見た目だけでなく、やはりその味わいにおいてもこの日2度目の"祖国の味"を感じさせるもの。たっぷりとついた身は、大味になることなく、繊細ながらも、噛みしめるほどに素材が持つ旨みをジュワッと放出してくる。他にもFlathead(コチ)、Whiting(キス)、Ocean Perch(キンキ)などのグリルがメニューに並んでいるので、魚の塩焼きが恋しくなったらぜひオーダーしてみてほしい。
子豚の肉を用いたこの品は、表面がパリパリと焼かれ、中はジューシーかつ、ほろほろと崩れるほどにやわらかく調理されている。また、ポークの豊かな旨みと絡み合うように添えられたすりおろしリンゴの甘みと酸味は、絶妙なバランスで全体を美味しく引き締める。皮といわず、身といわず、最後には骨までしゃぶりながら"イチオシ"という単語を連発する隊員たちは、この夜、店内にいたどのスペイン人よりもこの豚肉料理を堪能していたはずだ。また、それは牛肉以上に豚肉を愛するというスペインの食における国民性が日本人と共通するということを証明するものであったともいえるだろう。10人以上のグループは、一匹丸ごとオーダーすることも可能。スペインの名物でもある"子豚の丸焼き"は見た目も迫力満点で、試してみる価値の大いにあるスペシャルな品。こちらもまた同じくイチオシな逸品である。
それにしても少しずつ色んな料理を試すことのできる"タパス"スタイルというのは何とも楽しい。メインの料理は特別安いというわけではなく、またパエリヤを頼もうとしたが"2人前で53ドル"という値段を見てあきらめたなどということもあったが、10ドル代で各種料理を味わえるタパスをうまく活用すれば、お酒とともに、美味しく、ゆったりと素敵な時間を過ごせるはずだ。山の幸、海の幸をふんだんに用い、また、素材そのものの旨みを味わえるように工夫して調理されるスペイン料理の考え方は、日本食の美学と同じもの。日本人の味覚と相思相愛であるスペイン料理は、必ずやあなたの心とお腹を満たしてくれるはずだ。
「カジュアルな店内で本格派のできたてイタリアンをゆっくり楽しめる」というコンセプトのもと、2002年にドイツで産声を上げた『バピアーノ』。
まるで2本撮りをしたかのように、前回に続きまたまたチャッツウッドに終結した食べ歩き隊一向。今回は2005年にアッシュフィールドで産声を上げたオーストラリア初の餃子専門店シャンハイ・ダンプリングがチャツウッドに登場した情報をキャッチし、日本からのスペシャルゲスト、ミスターを向かえ潜入を試みる。餃子専門店のクオリティはいかに!?
アジア系の飲食店が急増しているチャッツウッドに、マレーシア国内でファイン・ダイニングのレストランを店舗展開しているシェフ・ラサ・サヤン・グループが半年前に上陸した。日本から戻ったばかりでもヤマグチ隊長のアンテナは常に感度良好。早速食べ歩き隊を引き連れてチャッツウッドへと乗り込むことに!
ヤマグチ隊長不在の中、記念すべき200回を迎えてしまったチープイート…。今回は200回記念特別企画として、いままで訪れたレストランの中から印象に強い、安くて旨いベスト3レストランご紹介しよう。
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