21/06/2011
トルコの伝統的な前菜の盛り合わせ。今までの取材では、比較的前菜にそれほどの感銘を受けることはなかったが、今回はちょっと様子が違った。ガーリック、ヨーグルト、ハーブ刻んだビートルートをペースト状にしたディップ、レモンとバージンオーリーブオイルの風味がほんのり効いたホモス、グリルした茄子にガーリックやヨーグルト、タヒニソースをまぜ潰したものなど、6種類の色鮮やかなディップが登場した。驚くのはその香りの新鮮さ。オーナーのムスタファさんが毎日仕込んだディップを時間をかけて水切りをし、作り上げたもの。素材にこだわり、決して作り置きをしないそのディップは、野菜の旨みを存分に引き出し、風味が豊かに仕上がっている。テイクアウェイでオーダーできないその理由は、持ち帰る間に味が落ちてしまうからだという。スターターからとてもレベルが高く、隊員の期待が高まる。
羊乳と牛乳で作られたチーズ。弾力性があり、焼いてもとろけずにしっかりとした歯ごたえをキープ、程よい塩気がたまらない。チーズは好き嫌いがはっきりとする食材だが、これはチーズの苦手な方でもおいしく食べられそう。
グリーブマーケットの屋台で食べたことのある方も、きっと少なくないだろう。トルコでは伝統的なスナックとして庶民に愛されているゴズレム。薄く伸ばした生地に、ほうれん草とフェッタチーズを挟み、焼き上げられたゴズレムにレモンを絞っていただく。パリパリの表面の中で、トロリとしたフェッタとほうれん草がよく合い、レモンとの相性が抜群だ。後味さっぱりだがとてもクセになる味わい。
キョフテとは、ラムの挽肉を玉ねぎ、パセリと一緒に、小さな団子にして網焼きしたもの。ハンバーグといえば肉汁があふれ出てジューシーなものを連想するかもしれないが、キョフテの食感は、肉汁たっぷりというのは少し違い、やや弾力のある食感。クミン、パプリカ、レッドペッパー、ブラックペッパーなど、使用されているスパイスやトルコ特有の香草はややクセがあるが、トルコに滞在経験のある隊員曰く、「懐かしい香り。私の住んでいた町は、どこからもこんな匂いをさせていたわ」と言うほど、伝統的な風味を演出しているのだろう。これを食せば、本当のトルコを感じることがでるかもしれない。好奇心を刺激された方には是非食してみてもらいたい。
ナス、ほうれん草、タマネギ、卵、たっぷりのチーズをピデで包み込んで焼き上げたディッシュ。ピデとは、ピタブレッドやインドのナンをややモチっとさせた食感で、容姿はイタリアンでいうカルツォーネに似ているだろうか。オリーブの風味がしっかりついたモチモチのピデを人数分に切りわけ早速頂くと、野菜の旨みを存分に包み込みこんだ風味が口の中に広がる。卵を入れることでよりクリーミーさが出るそうだ。女性隊員が笑顔でほお張っているのを横目に隊長がオススメを宣言した。
チーズのような濃厚ヨーグルトにグレープシロップ、ハチミツ、ココナッツソースがかかっているが、意外にあっさり楽しめる。砂糖を一切使っておらず、ヨーグルトの程よい酸味をハチミツが上手に中和してくれ、実に食べやすい。ご存知の方もいるかと思うが、ヨーグルトはトルコが発祥の地。こんな都市伝説がある。中央アジアからの遊牧民が砂漠を旅していた際、山羊皮の鞄にミルクを入れて持ち運んでいた。数時間後その鞄を開けると、液体のミルクのはずが、ドロドロとした凝固状態に変わっていたという。砂漠の太陽と鞄の中のバクテリアが、ヨーグルトを作り出したとうわけだ。その後、人々はその美味しさに惹かれ、保存食としてだけでなく常食したと言われている。なるほどトルコは奥が深い。
今日は忙しかったのだろう…。疲れを隠しきれないイケメン・トルコ青年が気を効かせて、締めのTurkish coffeeを運んできてくれた。550年前にイスタンブールで生まれたトルコ式コーヒーで、コーヒーの粉は濾さずに、泡を消さないようにカップにそっと注ぎ、粉がカップの底に沈むのを待ってから上澄みを楽しむ。若干どろっとしているが、とてもまったりとした味わいで、豆の旨みを余すところなく楽しめる。トルコでは飲み干したカップの底に溜まったコーヒーの粉で占いを行う。残念ながらこの日は占い師がいなかったが、予約をすればアレンジが可能。また、毎週金曜日と土曜日のディナータイムには、ベリーダンサーのショーが催されるので、是非週末を狙って訪れてみてほしい。
トルコ料理は言わずと知れた世界の三大料理のひとつ。その理由には、豊富な素材やスパイスを使い、前菜、スープ、メインの肉料理、パン、野菜の詰め物、デザートなど、フルコースが確立されているからだと言われている。トルコ民族の移動やオスマン帝国繁栄の歴史的副産物で、アジアやロシア、中東、地中海沿岸などの伝統料理の要素がトルコ料理に取り入れられたからなのだろう。シティーから徒歩圏内で壮大なトルコの歴史を感じられる場所、『The Cushion House』に、是非一度足を運んでみてはいかがだろうか。
「カジュアルな店内で本格派のできたてイタリアンをゆっくり楽しめる」というコンセプトのもと、2002年にドイツで産声を上げた『バピアーノ』。
まるで2本撮りをしたかのように、前回に続きまたまたチャッツウッドに終結した食べ歩き隊一向。今回は2005年にアッシュフィールドで産声を上げたオーストラリア初の餃子専門店シャンハイ・ダンプリングがチャツウッドに登場した情報をキャッチし、日本からのスペシャルゲスト、ミスターを向かえ潜入を試みる。餃子専門店のクオリティはいかに!?
アジア系の飲食店が急増しているチャッツウッドに、マレーシア国内でファイン・ダイニングのレストランを店舗展開しているシェフ・ラサ・サヤン・グループが半年前に上陸した。日本から戻ったばかりでもヤマグチ隊長のアンテナは常に感度良好。早速食べ歩き隊を引き連れてチャッツウッドへと乗り込むことに!
ヤマグチ隊長不在の中、記念すべき200回を迎えてしまったチープイート…。今回は200回記念特別企画として、いままで訪れたレストランの中から印象に強い、安くて旨いベスト3レストランご紹介しよう。
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